2025.07.23. つれづれ
ライカこそ散光源で引伸ばさねばならぬ。⑨
ローライも散光源で引伸ばさねばならぬ。②
― 6×7サイズまでをカバーするLEDの散光源で取敢えずプリントしてみる ―
取敢えず focomatⅡcにセットして プリントしてみた…
試用を付け焼き刃に始めてしまったので 取敢えず色の細かな調整はせずに ごく普通に緑と青のラインを通常に点灯させて そこで混色された青緑色そのままに 先ずはプリントする事にした。果たして どんなコントラストに焼けるだろうか?
正直言って まだこの自作散光源ユニットは タイマーによる細かな点灯時間の制御は出来ないので、今迄使っていた引伸ばしタイマーに 散光源ユニットへ電気を送る AC-DCアダプターを接続して 其処での スイッチON-OFFで ArduinoのON-OFFを制御している。
もちろん3.3Vで給電した光は それまで使っていたオパール電球のそれと比べて かなり暗いのだが、ブルーやパープルオンリーの散光源の時と違って、ネガをセットする(ネガキャリア上での細かな位置決め)に困ってしまう程では無かったので ホッとした。
昨日は 折角完成させたのに いざプリントしようとすると気乗りしなかった…と云ったが、それは その時に焼こうと思っていたネガが出て来なかったため…。完成祝い?の最初の1枚なのだ。その最初の1枚が 何でも良い筈が無い。
ゴールデンウィークに Leica M3、フィルムは ADOX CMS 20 Ⅱ PROで撮ったネガを自作散光源でプリントしたが、確か同じタイミングで 例の御仁をオンボロローライで DELTA100で撮ったネガも有ったハズ… と思ってあちこちに有るネガファイルを探したのだが 昨晩は それを見つけられなかったのである。
先々週末に focomatⅡcで 11×14のバライタ紙でプリント作業をして そのままになっていたので、そもそも倍率を変えるのが面倒だったのと どうせ8×10で伸ばしても 少なくとも 解像感の限界なぞ 絶対に感じられるはずがない事は判っていたので プリント後の水洗処理は面倒だが、11×14のFBで テストプリントを始める事にした。
ネガは 結局のところ そのGWの時のものとは全然関係ないが、例の御仁の写ったものだ。
ネガを透かしてみて 漠然と 10秒前後かな…15秒、20秒などにはならない筈…と思って 先ずは1枚目のテストピースを 思いつくままに 様々な秒数で焼いてみたのだが、なかなか いい感じに焼けている部分が有った。
取敢えず このまま本番プリントまで続行しても問題無さそうだ。
大体 8秒辺りと当たりを付けて 次は1秒毎に露光時間を変えて 2枚目のテストピースを焼いてみた。
下側は 先程の1枚目のテストピース。上の2枚目はそれを基に 6秒、7秒、8秒、9秒、10秒と1秒ずつ 時間を延ばして焼付けている。
実を云うと Arduinoのプログラムで 1秒点灯させたら2.5秒消灯 それをひたすら繰り返すように命令しているので 自分でサッと手で覆ったり、引伸ばしタイマーの点灯スイッチを チャカチャカ押さない限り現時点では この1秒ステップのみで 細かな時間設定の 焼付けは出来ないのです。
だから、本当は正確に云うと 例えば上のテストピースのスタートは6秒ではなく(1秒+1秒+1秒+1秒+1秒+1秒)なのである。
今までオパール電球を使って 多階調フィルターを使わずに 120のネガを 8×10のRC紙に焼いた場合、(フォコターの絞りはf8かf11か忘れてしまったが…)通常のネガでは その露光時間は 僅か1秒~2秒程だった。
正直、ここまで短いと 覆い焼きや 追加の焼込みも 一瞬で有るため 非常にやりにくかった。また、仮にその1枚が上手くいったとしても コンスタントに再現出来るようなモノでは無かったのだ。
ここで話ついでに 今までの環境にもう一つケチをつけると、今使っている引伸ばしタイマーの時間設定なのだが デジタル表示ではなく アナログのボリュームなので 目盛は等間隔に ついているのだが、暗室灯しかついていない部屋の中で ボリューム自身のつまみの影も出来たりする事も有って 1秒単位なら問題ないのだが それ以下の細かな秒数の設定が イマイチやり辛かったのだ。
もちろん その目盛上の1秒の設定が 実際に正確に1秒で有る必然は無く、常に同じ時間を再現してくれていればよいのだが、そもそも そのボリュームの目盛上の値も 例えばしっかりと1秒+1秒=2秒となっているのか 疑問だったのだ。
そんなこともあって 今回はそんな風に Arduinoがカウントする1秒の積み重ねで 露光してみる事にした。
まぁ、ドライダウンを考慮して 適正露光8秒とみてプリントしてみた。
結構 いい感じに焼けている。
ちなみに、プリントは8秒(1+1+1+1+1+1+1+1sec) のストレート露光。ベタは下段が6秒、上段の一コマだけのものが5秒。
それじゃ、何のテストにもならないぢゃないかっ!と云われそうだが、オパール電球や蛍光灯電球、通常の白色LED電球などで焼いたものと見比べている訳では無いので、その場で プリントを見て感じたままに云うと まずは滑らかにいい感じに焼けています。過去に 普通に同じfocomatでオパール電球で焼いているのですが(そのプリントは失われて 今は手許に有りませんが)、もう少しザワザワした感じで ここまで滑らかでは無かったと思います。
そのザワザワというのは、フィルムが DELTA100ではなくFP4+ということもあって、淡いグレーの濃度域において 若干粒状を感じられた…という事なのだと思います。
今回はどういう訳かは 解りませんが、軟調部分を担っているグリーンの光が 銀の粒子のエッジをボカしているのか とにかく滑らかです。それでいて ボヤボヤしている訳では無く 解像感もあって 見ていて非常にスッキリした感じです。
とにかく オパール電球で焼いていた頃と比べると 一皮剥けた…といいましょうか、これはチョッと言い過ぎかもしれませんが、次元の違う感じです。
上のプリントを拡大して見たところ。
勿論 ここまで来るとネガをルーペで見た位では判りませんが、顎ヒゲ附近のジャージの襟元からファスナー当たりピントがいっているのが判ります。ものスゴいシャープに解像していて 繊維のよりも判別出来ますが、粒状が判らないので ド近眼の自分が観ても 限界を感じません。
本当は iPhoneの写真でもっと伝えられればいいのですが、自分が今使っている iPhone 12 Pro Maxは マクロ域の撮影が苦手です。
プリントのトーンは良しとして、上の2つの写真の黒縁を注意してみて頂ければ判るのですが、どうやら 明らかな露光ムラ(照明ムラ)が有る様です。
何でコイツ いつも黒縁とベタをいつも一緒に焼き付けるのだ…と 思っている方も多いと思いますが、以前の記事の何処かで もう既に触れているかも知れないのですが、黒縁はこういった事も気付かせてくれます。(黒縁が無ければ気付かぬ程の 露光ムラ、現像液の疲労による黒の締まり不足もあります。)
当初は、使用していた現像液が疲労していたし 僅か1ℓを大四切用のバットで使っていたので もしかして バットに印画紙を滑り込ませる様に投入した際に 紙の左端がしばらく浮いていて ペーパーの現像ムラか…とも思ったのですが、通常その場合には こんな なだらかなトーンで 現像ムラになったりはしないので…。
次の日の朝(つまりは今朝)別なカットを伸ばしてみたが…
心無しか現像液の能力も昨日より 更に落ちている気がするが、やはり 写真の左側 露光不足になっています。
現状の使い方では どうやら問題が有る様です。対策を施さねば…
2025.07.29. 追記
今朝も 照明の位置を再確認、微妙に調整して臨みましたが、やはり 画面左側が露光不足気味でした。(現像液も新しくしました)
上の写真だと イメージ部分の下側も露光不足気味の様になっていて 判りにくく(話をややこしく)してスイマセンが、こちらは おそらく撮影レンズのカビの影響で ネガの時点で コントラスト不足です。その下の黒縁は ハッキリ出ていると思います。
この写真、最近写真を撮らせていただいた方(顔は写っていませんがこの写真の方)から タダで譲り受けた RICOHFLEXで撮影しています。モデルはⅦSです。f5.6で撮っていますが、本来の性能が出ているか判りませんが、中央部の解像は素晴らしいのですが、四隅は甘いです。
コチラ、フォーカスリングが動きませんので 現在は調整中です。
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