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2014年1月9日木曜日

散光式と集散光式 (その2)


 新しい年が明けた…。

 ただ、年末年始の連休中も 写真に関する事は 何もしなかった。(せめて 何処へも出掛けなかったので、年越しでプリント作業でもしてみれば良かったな…)

 今は 仕事の方が バタバタしていて 気持ちが落ち着かないと云う事も有るけれど、何か 暗室作業をする気に無れない。

 冬という季節の問題も有る。

 僕の家は古い木造の家で 夜中に 暖房を入れて ぬるま湯を貼った大きなバットに更に入れ子状に それより小さな現像液を貼ったバットを浮かべて(実際は ぬるま湯を貼ったバットより 現像液を深く貼って バットごと浮かんでしまわない様にするが…) 時間の経過と共に時々 挿し湯して 液温を20℃以上に保ちながら作業する。春〜秋と勝手が違って そういった段取りを踏まなければならないのを想像しただけで 気が滅入ってしまうのだ。

 ただ、最近古い写真関連の雑誌の記事の とある方の話として チョッと気になる記述を見つけた。

 夏は 気温の関係で、液温が高くなり 黒の締まりが悪くなるので 気を付けなければならないと云うのだ。(もう 細かい事は忘れてしまったが、その方は夏場のプリントは あまりやらない様な事も云っていたかも…)

 自分は 液温が20℃以上にする事には 心を砕いていたが、ゼラチンが緩んだりするようでなければ 液温が或る程度 高くなっても問題無いと考えていたので この話は少し以外だった。

 本当にそうならば 改めなければならないので、もう少し調べたり 実際に演って見比べてみる必要が有りそうだ。

 実際のところ、昨年は あれこれやってみたが どうも自分が求めている様な描写に出会えない…と云うのが モチベーションを下げている要因だ。

 それでも 春をむかえる迄には なんとか始動して また あれこれ試していきたいと思っている。



 そこで、その前に 去年自分が感じたことを振りかえり チョッと整理しておこう。







 去年 自分は 自らの所有するものとしては 散光式の最初の1台となる ZONE Ⅵ引伸機を 再生して 4×5で撮った写真をプリントしてきた。

 結局、あまり満足するようなプリントを製作出来なかったが、 一年の写真生活の中で 敢えて「自分が求めている様な描写」に一番近いと思うモノを選べ…と云われたら 真っ先に思い浮かぶのは上の写真(テストピース)だ。

 この写真は これをプリントした当時 何らかの記事にして このBlogに載せていると思う。

 しっかりとした記録を採って無くて このプリントを作成した時の情報が残っていないので ハッキリ憶えていないのだけれど、GW前後に 確か最初の 緑と青のハイブリッドのLED散光ヘッドを拵えて 緑と青の光をミックスして焼いたのだけれど、あまりにも眠い画にしかならないので、青のLEDの光だけにして焼いたものだったと記憶している。(少しでも眠い画を黒くしようと プリント現像液として使用している KodakのPolymaxTも若干 希釈率を下げ 濃くして使っていたかもしれない)

 当時の事をハッキリ憶えていないと 先程 書いたけれども、これでも もちろん若干眠い印画なのだけれど このテストピースの描写やトーンが我ながら 美しいと感じたので、何度も手にとって しげしげと観ていた記憶だけは残っているのだ。

 この写真、これが散光式の特徴だと思うのだけれど、多宝塔の庇の陰の下 陽の当たっている部分は、廻りの部分の影響からか 若干 濃度が載っていて(この部分に関しては 純白でも構わないが僅かにグレー掛かっている) 集散光式のfocomatで焼いていたものと比べると眠くて力強い感じでは無いのだけれど、控え目な分、落ち着いた 非常にリアルに輝きを感じさせるようなプリントには なっていると思う。多宝塔の黒く煤けた木の質感、切石の基壇の質感、上部の組物の一見漆黒と思われる中にも 良く観ると僅かながらに 階調が感じられる。そして 引伸し倍率としては そんなに高くないという事はあるが、非常に細かく繊細に写っており、とてもシャープだ。

 このプリントを作った頃から 薄々感じていたけれど、一般に巷では 散光式の引伸機で焼いたプリントはトーンが豊富で軟らかい…と云われるが、少し違う様な気がする。







 この後、更に硬調に焼けるようにするために 青のLEDよりも短い波長の光を生み出す 近紫外線域のLEDを付けた 青と紫のハイブリッドの照明を作ったが、濃く焼ける様にはなったのだけれど 何か違う。

 確かに 日向から日陰まで プリント出来ているのだけれど、覆い焼きなどを駆使して(自分が撮っている被写体(古建築)では 未だ自分の撮影技術、現像技術が未熟で有る事もあるかも知れないが ストレートに焼いて良いプリントが出来るネガなど無い) 局所的に辻褄が合っているのだけれど、全体としての 統一感に掛け ちぐはぐな印象を受ける。

 どうもfocomatで焼付けしていた頃の コレで良いやん! という風な感じにはならないのだ。








 上の写真も記録を採って無くて  ウロ憶え程度にしか記憶に残っていないのだけれど、近紫外線のLEDオンリーか もしかしたら少々 青いLEDの光も加えて 焼付けしたプリント。

 それまでの光では 濃度の高いプリントが出来なかったのに、近紫外線域の光で焼付けると あっさり真っ黒いプリントが出来て 拍子抜けしてしまった事を憶えている。

 ただ、シャドーの部分は ベッタリしていて、まだ水に浸かっていたプリントを引き揚げて スポンジで 軽く表面を拭った時の黒い艶が何とも云えず iPhoneの写真に収めていたのだった。(決して この黒さが自分の好みだと言っているのでは無い。)


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   …と、先日ココまで記述していて、そもそも前々から解ってはいたのだけれど、自分は 散光式と集散光式という事と、今迄 focomatなどで使って来た光源(白熱電球)と冷光源(厳密には 陰極管とLEDの光を全く同じものと考える事は出来ないが、まぁ ここでは一旦 LED光源は 冷光源の括りに入れておこう)という事をごちゃ混ぜにして扱っているので さすがに このままの状態で 色々な事をして考察し アレコレ云ってみても 仕方が無いなぁ…と思うようになった。

   やはり、散光式と集散光式という事と 通常の光源(白熱電球)と冷光源(陰極管とLED)という事は 分けて考えねばならない。

   その為には、4×5のフォーマットを伸ばせるコンデンサータイプの引伸し機を 手に入れるのも 近道で それはそれで一つの手だが 少し経済的にも設置スペース的にも苦しい…σ(^_^;)。

   そこで、今あるfocomatのヘッド部分を 換装出来る様に 自分で 集散光式のヘッドであったり LEDやもしくは場合によっては陰極管のヘッドを製作してみたら どうだろう…と 最近 頻繁に考えるようになった。

   ここの処 バタバタしていて すぐに…と云う訳にはいかないが 遅くとも春先くらい迄には思い腰を揚げて 取組んでみようと思っている。



関連する過去の記事 散光式と集散光式 
















 











2013年9月14日土曜日

2013.09.14. プリント


 この3連休は プリント三昧のつもりでいるのだ…σ(^_^;)。

 といっても、自分は ちゃんとした暗室を持っている訳ではないので、夜中に襖を閉め切って作業するしかないのだけれど…。

 取り敢えず 土曜日(初日)の早朝…



 
 
 まず、ついこの間 現像したefke PL25 ORTをプリントしてみる。




 
 自作のLED光源ユニットは、光が印画紙の感光する帯域(波長)に絞られているし 取付られているLEDの数も多く非常に効率が良いのか ベース露光は5秒。

 もっとも、そこから更に だいぶ焼き込んでいくのだけれど…。

 テストピース1枚目は かなり露光オーバー。(ここの処は タイマーに付いているAEセンサーを活用してない…σ(^_^;))

 でも1枚目を観て 2枚目は それなりに 大きなプリントに臨める様な テストピースが出来た。






 ベース露光は5秒と書いたけれど、要はこの檜皮葺の一番見せたい部分の濃度をその位に抑えたいのだ。

 オルソフィルムで撮影しているので、軒付の檜皮の重なった部分は ネガには殆ど何も露光されていない。もちろんプリントでは真っ黒になるのだけれど、ベース露光の5秒に拘って その部分の黒の濃度が露光不足で浅くなってしまうと、他の部分を焼き込んでいっても 不自然なプリントになる。

 今回はベース露光は僅か5秒だが そこから うまく焼き込んでいけば、その部分の濃度も問題無い様だ。




 甚だ簡単ではあるが、テストピースから 大体どの様に焼き込んでいくか考え大まかな記録を録る。

 セーフライトの許でも しっかり読取れる様に 細いサインペンで ササッと一気に書く。

 本当は 施していく覆い焼きごとに コマを分けて描くべきだろうけど、描き終わったら即プリントに移るので、1コマの中に ごちゃごちゃと描き込んでしまっている。

 やっぱり あまり複雑だと後日このメモを見返して プリントをおこそうとしても訳が解らず 最初からやり直しになる事がよく有る…σ(^_^;)。






 背後の木立の印象が少し弱いかなぁ…と思って 更に濃度を上げたプリントを作ったが、少し濃い?。

 乾燥してみないと何とも言えないが…。

 でも、focomatで焼いていた頃に比べるとドライダウンそのものが ほとんど無いように思えるのだが、気のせいだろうか?。

  それでも、ハイライトの部分は じっくり時間をかけてジワジワと滲み出て来ると思う。





 iPhoneの写真はどうしても濃く写ってしまうな…。

 実物は こんなに黒く無いですよ…σ(^_^;)。



2013年8月12日月曜日

2013.08.12. プリント


ここのところ プリントも1日置き位にしていて なるべく習慣になるようにしたいと思っている。




efkeのPL25で撮影したネガ…。

かなり硬調だったので マトモにプリント出来ないかなぁ~と思っていたが、散光式の恩恵からか それとも何にも関係ないかよく判らないが そこそこのプリントになった。

ただ、本番プリントでは 更に細かな焼き込みを施して 納得行く仕上がりまで追い込んで行く必要が有るけれど…。(ただここから 更に焼き込みたい部分のネガ濃度は かなり高いので 単純に今迄掛けてきた露光時間から 一次関数の比例計算のように 時間を割り出す事は出来ないが…)


今回efkeの 4×5のシートフィルムからの引伸しだが、正直云ってトーンや粒状感に ブローニーと比べてアドバンテージの様なものは 少しも感じられない。

もっとも、それは たかだか11×14inchというサイズに伸ばしているからで(ブローニーのefke  R25からのプリントでも このサイズに伸ばした位では粒状感を感じない。逆に限界(粒状)を感じない…自分の目の能力では 細かい対象が写っている部分においては その境界を明確に分解出来ないので、パッと見は わずかにピンぼけした様な かえって甘い描写に見えてしまう位だ…前にも触れたけれど この感覚、分かって下さる方は どの位いらっしゃるだろう…)16×20inchや20×24inchに 引伸ばせば 明確な違いが 現れるかも知れない。





このiPhoneで撮った写真には 写っていないけれど、画面下の方の濃度が 焼き込んでいる割には 濃くならないのが気になる。

LED光源ユニットの方に 問題が起きていなければいいが…。

今は 11×14inchのサイズでプリントしている。本来なら ひと通りベタ焼きを焼いて そこからセレクトしていくものかも知れないが、僕は 元々コンタクトを焼く習慣が無いので、いつもネガの状態で 眺めて良さげなコマを いきなり引き伸ばす。

どうも16×20inchのプリントを制作してからというもの 11×14inchのサイズが小さく感じる。いゃ、自分の手許に置いて 繁々と眺めるには 手頃なサイズだと思うのだけれど、秋に開く予定でいる個展に飾るには 小さ過ぎてあり得ない…といった感じ。人それぞれ 感じ方は違うと思うし、僕自身の感覚も 変わって行くモノかも知れないが、今の自分はそんな感じなのだ。

 でも正直云って そんな大きいサイズにプリントして マットに収めることは出来ても 額縁の数を揃える お金など到底調達出来ない様に思われるのだが…σ(^_^;)。さて、どうなる事でしょう…。

ただ、今回のプリントで別に決して好感触を得た訳では無いが、ネガを選べば其れなりのプリントは出来そうな気がしたので、一応 今シーズン(秋の個展)迄は 現状の ZONE Ⅵ引伸機でやってみようと決めた。(すぐに 気が変わるかも知れないが…)


2013年7月20日土曜日

2013.07.15. つれづれ


 3連休の最後は 富山から飛騨地方に入り 5年振りに 国宝の 安国寺 経蔵を拝観した。






 ちょうど 建物の周囲の大木を伐採する作業の最中だったのだけれど、お寺の方に無理を言って 伐採を終えているエリアに 立ち入らせて貰った。(わがままを言って 申し訳ありませんでした。






 その安国寺に来る迄は こんな処にも立ち寄っていたが、特に写真を撮影する訳でも無く ぶらぶらと観て廻った。







 最後に 飛騨高山の 日下部家と吉島家にも立ち寄ったが こちらも ぶらぶらと…σ(^_^;)。


 そうして3日間の休みを終えて 帰途に着いたのでした。









2013年7月16日火曜日

2013.07.14. つれづれ


3連休の2日目…。この日も 朝から天気は あまり良く無かった…σ(^_^;)。




 前日も まず最初にココを訪れていたが、この日も まず最初に 少し立寄ってみる事にした。

 春先に 園城寺を訪れた際に お寺の人から 新羅善神堂も 檜皮の葺き替えを 去年終えたばかりだと 聞いていたからである。

 前回 ココを訪れた際に 丁度 朝のお供えの時間だったのか 塀の中から出てこられた女性の方に話掛けると、「前回は 自分が中学生の時に 葺き替えた」と確か云っておられたので、その方の年齢からすると 40年以上は 経っていたと思われる。

 その後は 鯖街道を抜け 小浜の明通寺へ…(高島から小浜って すぐだね…)













2013年5月23日木曜日

2013.05.23. プリント


 リレーを噛ませて、LED光源パネルの応答のタイムラグの問題が無事解消して 小刻みな時間であっても 正確に同じステップで焼けるようになったので、引き続き テストプリントを行った。







 まず、ベース露光からして2.5秒では いかんせん短すぎるので 10秒位になるように LED光源の明るさを調整。取り敢えず 今日は ブルーとパープルの値は 共に3.15にセットした。

 チョット 硬め…でもやっと 自分の テストピースらしくなって来た。









 これは、今回のカットのものではないが、自分は取り敢えず テストピースから 自前の露光時間のガイドの様な物を ペンでスケッチして描いている。

 印画内の 露光時間のタイムテーブルが 小刻み過ぎて とても頭に叩き込んでおける様な単純な物ではないので、こうやって事細かに記載して 整理しておくのだ。

 このとき スケッチはペンやボールペンで描く事に決めている。

 ひとつの理由は いずれ暗いセーフライトの中で こいつと睨めっこして 露光を掛けていくので コントラストの高い描画になっている方が 見易い事。

 もう一つの理由は、これから自分は 一度 取り組んだらやり直しのきかない事をやるので 或る意味 気合いを入れる為に あえてやり直しのきかない事をして 自分の気持ちを高める意味がある。(端っから やり直しのきく鉛筆なんか握って そんな弱気でどうする?…という事)

 もっとも自分も MorphosisのThom Mayneのように 鉛筆で美しいラフスケッチが描ければ そちらを選んでいるだろうけど…








 でも、ただ写しとるのではない。その時考えた事、感じたこと、そしてそれをプリントに反映させるように 時には時間を掛けて 描くんです。

 そうすると、気持ちが高まりつつも 少しリラックスしている自分が居る。集中しつつも、一歩引いて冷静に考え これからプリントに取り組もうとする 少し大人な気分の自分が居る。







 勿論、人間ですから その時その時で 気分や考えも変わり、スケッチの調子も変わるんです。

 でも、そういうのが積み重なり ストックされていって 後で見返すのも 面白い物ですよ。







 テストピース後に 最初に焼いた1枚目。テストピースで焼いていない部分については、露光時間は推測するしかないので、真っ黒になったり 濃度が浅くなっている。

 どうも 貧乏性で仕方がないが、本来はテストプリントは 画面全体で行う物なのだろう。

 結局 失敗プリントの枚数を 重ねるのなら 同じ事だ…。それは解っているのだが…

 





 1枚目の結果を踏まえての 2枚目。何とか 見られるプリントに…σ(^_^;)。でも、まだ大いに不満のある箇所が…。









 隅木の先端部分と その周りの木々の濃度が 明らかに 浅い。


 






2013年5月22日水曜日

2013.05.22. フィルム現像


 久しぶり(10日ぶり位)にフィルム現像をした。







 このフィルムは、去年のお盆頃に撮影したもの。

 もう少し 放って置いたら 1周年を迎えてしまうところだった…σ(^_^;)。

 よく写真の本に 潜像退行について 書かれているが どうなんでしょうね?

 実感したコト無いので…よく解らない。フィルムは 生ものとも よく言われるし…

 でも、自分はそれ以外の部分で(例えばフィルム現像のやり方であったり)もっと影響の出る 良くないコトをしている様な気がする。

 はじめての D-76やHC-110も 水に溶解して 使用液にしてから 大分経っているので、もう少ししたらフィルム現像も 本格的に再開しなければと思っている。

 今朝 少し驚いたのが 浄水器を通して出て来た 水道水の水温。もう既に22℃だった。

室温に馴染んでいた D-76に至っては、25℃にもなっていたが 時間に余裕が無かったので いささか強引ではあるが、そのまま現像σ(^_^;)。

25℃でスタート。流水でタンクを 冷やしながら現像したので 5分後の排出時の温度は 23.5℃であった。

季節は移り替わり もう現像に 氷や冷水を用意しなければならないシーズンになっていたのですね…。








 暫くぶりの現像だったというのに、定着液は 新液でなく 何週間か放置していた 使い古しのRAPID FIXERを使用。
 
 それが原因かどうか判らないが、その後のタンク内水洗の排出水の色は、いつもならもう少しピンク色がかっているのだけれど、今回は いつもより青っぽい色をしていた。
 
 その後も排出した予備水洗水が ピンク色がかる事は無く、今度はkodafixにて 3分チョット定着。
 
 この時点で 若干ピンクステインが 抜けていたかどうか判らないが、最後 本水洗を済ませて 吊るし干しした時は、ピンク色は殆ど判らない位になっていた(もっとも、ベースフォグがいつもより少し濃いめでよく判らないのかも知れないが…)
 
 上の方の写真(冒頭の写真)は、若干ピンク色に写っているように感ずるが、iPhoneのカメラの写りの問題で、実際はここまでピンク色がかってはいないのである。




2013年5月19日日曜日

2013.05.19. プリント


 今朝も 引き続き 新たに作った LED光源ユニットで テストプリント。







 ここの処 殆んど まとまった形でプリント作業をしていなかったので、テストプリントと銘打って 言い逃れして来たが、出来上がるプリント総てが 失敗プリント。

 どうも 覆い焼きのテクニックが 長いブランクがあり かなり落ちている。

 もっとも 難しくて当たり前なのだ…。と云うのも 今度 作り直したLED光源ユニットは 以前に比べて かなり明るいのだ。

 だから、少し 明るさをセーブしても ベース露光の時間は 僅か2.5秒!そこから覆い焼きを施していくのだが(1秒ずつ 何セットか とか…)、チョットの手違いが 焼き過ぎとなり、命取りになるのだ。

 かと云って 弱気になると、思い切りがつかず 露光不足となってしまう。

 とにかく、露光不足から過露光に至るまでの タイムスパンが短過ぎるのだ。

ここの処 殆んど まとまった形でプリント作業をしていなかったので、テストプリントと銘打って 言い逃れして来たが、出来上がるプリント総てが 失敗プリント。

 考えてみると、自分が 今回使っている ブルーやパープルのLEDは、特定の帯域の波長の光しか放たないので、白色の電球や 蛍光管に比べれば、確かに印画紙を露光する効率は良いかも知れない。

 ただ、であるとすると気になるのは、白色の電球や蛍光管のように 強弱の波はあっても連続したスペクトルの光と違って 飛び飛びになっていると思うので、以前少し触れた事が有るが、スプリットグレードで無理矢理焼いた 気持ち悪いトーンの繋がりを持つ 変な写真になってしまわなければよいが…という不安はある。

 この辺はいずれ 余裕が出来たら 白色LED光源ユニットを製作して それとマルチグレードフィルターを併用して プリントしたものと比較をしてみたいと思っている。

 







 これでも まだ少し硬いと思うけど、前に比べれば だいぶ良いバランスになって来たと思う。

 もっとも このケチる性格が本当にイケないのだが、以前 溶解した 本来 1:9の希釈で使うべきPolymaxを1:4の希釈で溶解したものを使用し続けているので、その辺の影響も若干有ると思われる。

 次のプリントからは 通常の1:9希釈の新液に切り替えねば…とここ最近 常々思ってはいるのだが…σ(^_^;)。









 本当に 日本建築を撮った物は 明暗差の激しい境界がおおく 自分で云うのも何だが、かなり大変だと思う。

 これを うまく焼ける(見せ掛ける)事が出来る様になれば、恐らく 大抵のものはそれなりに焼く技量が身に付いているはず。











 少しでも 失敗してしまうと、上の様に すぐ不自然なプリントになってしまう。









 引伸しの焼きの時間のコントロールに関して 実を云うともう一つ大きな問題が有って、自分のLED光源ユニットの制御回路は 5V固定出力のスイッチング方式のDC電源キットから電力を得ているが、そもそも その安定化電源回路へは その手軽さから これまた市販の12V固定出力のAC→DCアダプタを利用して DC電力を与えている。

 だから、印画紙への露光時に 引伸しタイマーに 今回の光源ユニットを繋ぐと 最初のACアダプタが 安定した出力を確保出来てはじめて 電力を出力するのか 引伸しタイマーの 引伸機への電力供給ONのタイミングより LEDパネルの点灯が 若干遅れてしまうという タイムラグが発生しており(3秒にセットしても 実質 1.5秒とか…) その自分なりの解消方法を探っているところだった。(だから、上の写真の覆い焼きというのは、1秒にも満たない動作を 何セットか 左手でマスク(黒い厚紙)を持ち、右手で LED光源ユニットの トグルスイッチを カチカチとマニュアルで押して施していたのだ…。こんな事をしていて 上手くいく筈が無いのだ…σ(^_^;) )

 それで、その解消方法というのが、LEDパネルへ電力を送る部分の配線にリレーをかませ 引伸しタイマーの引伸機へ送る AC100V ON- OFF の制御を 最後のこの部分に もってきてしまうという事。

 現在では、こんなごっついリレーを使わなくても(近所のパーツ屋にはこのサイズからしか無かった…σ(^_^;))、半導体で同じ役割を果たすものも有るらしいが、学習不足でよく解らなくて 結局 昔ながらのリレーを使ってみることに…。

 結果は 勿論 最後の部分で スイッチON- OFF している事になるので、極めて良好。だけど 電磁力で バネの付いたスイッチを入切りするので、暗く静かな暗室に カッチ カッチその音が 響き渡ります…σ(^_^;)。
 

 




なんか 凄い配線になってしまった…



 このリレーまで含めて 一つのケースに美しく収めたかったな…。





2013年5月5日日曜日

2013.05.05. プリント


 今のLED光源パネルでも焼けそうなネガを 引続きプリントしてみることに…







 明らかに focomat Ⅱcで引伸ばしていた時とは トーンが違う。

 これが散光式ということなのだろう。

 今回 自分の手持ちのネガの殆どは 軟調になり過ぎて上手く焼けなかったが、引伸機のタイプが 散光式に変わったので そもそも同じネガであっても 今までより軟らかい印画になってしまうという事なのだろう。

 ネット上のどこかの情報なので うろ覚えなのだが、Kodakのフィルムのデータシートの現像時間は 散光式の引伸機でプリントするために適したネガ濃度が得られる値だと 且つて見た記憶が有る。

 今回 以前にfocomat Ⅱcで焼いていた頃には、覆い焼きを駆使せねばモノにならないと思われた様なネガでも、少々の覆い焼きで ある程度モノになってしまうのには 正直驚いた。

 今、本当に自分で手にしてみて(所有して)実際に使ってみて 本などに書かれている 散光式の特徴、独特のトーンというのを 身をもって感じている。

 その違いは 今のところ 僕にとっては これもよく本などに書かれている事だが、一概にどちらがいいとは 簡単に言い切れない。それぞれに良さが有る。

 ただ 結局 世の中 何事においてもそうなのだろうが、僕は やはり最終的には何でも自分ひとりでやって見なければダメだと思っている。今回の引伸機の方式の違いについても 自分でやっていれば 先達が書き残して下さっていることも、言葉では上手く言い表せないような違いも 自ずと理解する事が出来る。

 でも、いずれ近いうちに 集散光式と散光式の違いについて感じた事を 自分なりの言葉で綴ってみようと思っている。上手く書き表せないし、上手くは伝わらないかも知れないが…(ただ 上のiPhoneで撮ったプリントの写真には 一部その片鱗を覗かせていると思われる部分も有るので 自分は…という方は 注意して観て欲しい)。








こいつも 焼いてみたけど…ちょっと浅いかなぁ…



 もちろん ベタ焼きは綺麗だし、8×10位のネガサイズになれば ベタオンリーでもいいかもしれないけど、やっぱり引伸ばして サイズが大きくなるとベタ焼きとは 印象が違うなぁ… 。

 僕は実際にその場所に立って撮影しているので、そのスペースを体感しているからかも知れないけど、ベタ焼きや8×10に伸ばしていた時は 完全に客観視というか カタログ冊子の写真を見ている様な感じだったけれど、 11×14位になると この時はこんな光だったなぁ…そしてその光ではここはこんな感じに写真上に再現されるのか…とか撮影していた時と今プリントを見ている自分が 時間を行き来している と云うか プリントに入り込んでいる自分に気付く。

 
 もっとも これらは建築を撮った写真で ただ単に ようやくこのサイズになって その塔なりスペースの スケールを感じるようなサイズにようやくなった…というだけのことかも知れない。

 でも 今日の僕は、引伸ばすのも有りだな…引伸ばして新たに感じられるものがあるなら 引伸ばす事 その技術を磨く事にも意味がある…と感じた。

 
 いずれ 気に入ったものは さらに上のサイズに焼いてみようと思う。 さらに上のサイズのプリントには さらに自分が入り込めるような錯覚を感じ、新たなスケール感を感ずるのかも知れない。

 
 実際、3月の二川さんの写真展でも、確か滋賀県の民家を写した写真だったと思うが(そのコマは恐らく 三脚据えてカッチリ撮られた様なモノではなく、半ばスナップの様な感じで捉えられたモノだったが)、いま自分がこの写真を観て得られた感覚(スケール感)は、このサイズ(かなり大きい)で プリントされていなければ 得られなかったろう…と明確に思わせるモノが有った。

 普段 自分は比較的プリントに近寄って凝視してしまうが、(その人がどの様にフィルム現像して それはどんな粒状をしているか、そして どの程度シャープな印画が出来ているかに興味が有るので…もっとも引いて観てみる事も忘れないように心掛けているが…)その時の写真は しっかり引いて観た。これくらいの鑑賞距離をとって観たときに得られるスケール感が 実際の撮影された時の感じに近いのでは…そんな事を感じ 幾度と無く 近寄ったり 引いたりして観てみた。本当にその写真が 展示されていた中では カッチリ撮られた様な感じではなく スナップ的に感じたので 自分にとっては意外なかんじだった。

 
 明らかに 広角レンズで撮られたようなモノではないので、撮ったレンズの焦点距離というのも もしかしたら 鑑賞距離に関わってくるものなのだろうか…

  







 ここのところ プリントするのも億劫になって しばらく停滞していたが、調子が上がって テストピースも本来の自分らしくなって来た。

 自分で日々プリントされてる方の中には、同じような事を感ずる方もおられるかも知れないが、一度 面倒な気持ちが芽生えてしまうと 段々億劫になってしまって 元のコンディション(モチベーション)に戻すのは大変な事だ。









先にも書いたが、この塔の写真のトーンなど 今まで経験した事の無い感じだ…







こいつは やっぱ今の ブルーのLEDオンリーのシステムじゃダメだな…





2013年5月1日水曜日

ZONE Ⅵ 引伸機の再生(その3)


 ふと振り返ってみると、連休初日のネガは 自分の中では 軟調な部類であり、そのネガでも 何とか1号程度に焼けている物が有るので、濃くて硬調なネガであれば 現状のLED光源パネルでも 十分イケるかも知れない…という考えが 浮かびました。





それで、昨日の朝 前よりは濃度の濃いネガでプリントしてみました。

結果は 上の写真のとおり。

いつも自分が 好ましいと思ってプリントして来た位の 硬さに焼けたんです。



 このネガは シャドウを基準にして露光。それに対して 現像のプロセスでは 現像液の強さや現像時間を加減したりしていないので、やはり被写体に依るとは思うのですが、普通の人のネガよりも 濃くなっていると思います。


 晴れた日の 午前中に撮っていますが、上空から この木立で囲まれた中には殆んど陽が差し込んでいないため、ネガのコントラストは さほどでは無いかもしれません。(もちろん空は凄い濃度ですが…)







 いつも思うだけれど、この慈眼院 多宝塔 何でこんなに真っ黒いんですかね?

 一見 このモノクロの写真だと素木だと思われるかもしれませんが、檜皮葺の屋根の下の組物などには彩色が残っています。(ベンガラ?)

 この建物は黒いので いつも撮影で露出を決めるのにも悩むし 出来たネガをプリントするにも難儀します。でも、何枚ものプリントを作り この建物には プリント術という事で 考えさせられ 教えられたコトも有るんです。







よく 国宝建造物について書かれた本の中などに この多宝塔が紹介されているのを見ると、切石の基壇と縁束部分が高く 全体の美観(バランス)を崩してしまっているのが惜しまれる…とかって書いてあるでしょ?

 確かにその通りだけれど このオーソドックスに 正面から撮った僕の写真では そんな事感じないでしょ?







 何でこんな写真を載っけたかと云うと…、この右隅に写っている木立のトーンが 何かパッと見て一番 DELTA100らしく感じたので…





すっかり気を良くして 今朝は 大四ツ切で焼いてみました。


 僕の作ったLED光源パネルは 万能では無いけれど ネガ濃度やコントラストに依っては十分なプリントが得られるものも有る。(もっとも、自分はネガ濃度を測定する機器を持っていないので 今までの経験や 焼いてみたネガとの相対比較でチョイスして焼いてみるしかないんですが…)

 でも、自分は此処に一応 4×5のネガを引き伸ばす環境を得た。撮影から作品作りまで 感剤やそれを処理する薬品さえ有れば(それらはわざわざ買いにいかずとも、ネット通販で購入すれば 勝手に自宅に届く) 撮影を経てその後のプロセスは 一環して自宅でひとりで行うことが出来るようになった…と云っていいんじゃないでしょうか…。

 今回のプリントは 一応 自分にある一定の満足を与えてくれるモノでした。チョっと 僕も云い切れないところがアレなんですが(そもそも…今回のプリントが素晴らしい!とまでは思っていないですし…)、多分ブローニーのときより緻密な繊細なプリントになっていると思いますよ…。

 さらに大きいサイズにも伸ばしてみたいんですが、16×20のプリントは大変でしたから、そのうち腰を据えて 取り組んでみようと思っています。






最後にひとつ…


 僕は最近もっぱらILFORDの多階調のバライタ紙(光沢)を使用していますが、定着液はILFORDのデータシートどおり RAPIDFIXERだけを使用しております。

 以前には 前にもこのBlogでふれたかも知れませんが、値段が多少安いので 中外のMY FIXERを使用していました。

 或る時、たまたまILFORDの純正品であるRAPIDFIXERを使用して、説明に書かれてあるとおり、長く定着し過ぎたりせず 新鮮な定着液でサッと短時間で確実に(もちろん絶えず攪拌!)定着してみたんです。

 すると光沢が違うような気がしたんです。(単なる印画紙の製造ロットによるバラつきかも知れませんが…実際上の方の写真で判るように 8×10と11×14では何かツヤが違いますので…)

 それ以来 RAPIDFIXERだけを使用しております。でも本当に 上の写真の様に 輝くような艶に仕上がりますよ。
 
 
 ただ、よく写真の本に 単ハイポ定着されたプリントは美しいと書かれていることが有ります。(迅速定着液や硬膜剤の添加された定着液で処理したものより美しいと…)
 
 
 
 
 正直、結構 興味が有って 気になっているんですよね…
 
 
 
 

2013年4月7日日曜日

2013.04.07. つれづれ


  今、銀座に来て居ります。






 ♪~冬の嵐は 過ぎ去って…、ならぬ 春の嵐は過ぎ去って… (ただ単に 自分はワーグナー好きなので 冬の嵐で書きはじめたかっただけ…σ(^_^;) )

 でも、最初に この国際フォーラムで 投稿をポストしたときは、そう思っていた 春の嵐も 実はこの時点では 完全には 収まっていなかったのでした…






 その後…、銀座のライカショップで ライカM モノクロームで撮られた セイケトミオさんの写真展を見た。

 その写真の 捉えられた視点や 精細さにも感心したけれど、インクジェットで出力されている紙の質感に驚いた。黒光りしている部分の光沢が バライタみたい…。

 こんなクオリティーで プリント出来るなら、ライカM モノクロームも有りかも…。まぁでも そもそも今の自分には 高すぎて 買える訳無いんですが…







 その後は、何故か 芝の増上寺へ…

 山の手線から見えた 東京タワーが インパクトがあったので、浜松町の駅を降りてフラフラと…σ(^_^;)

 東京タワーってこんなに綺麗だっけ?

 本当だったら 満開か桜吹雪の頃だろうに もうみんな葉桜…。ここに写っている桜の木の脇には 徳川将軍家の霊廟があって、この時期は 丁度 無料公開されている。何も知らなかったので 或る意味、運が良かったな…







 その中に展示されていた 戦前撮られたであろう 今はもう失われた建築の写真。

 自分は 今の徳川家霊廟は テレビなどで紹介されたりしていたのを みた事があるが、かつては 本堂の奥や両脇の広大な敷地に 霊廟建築や 宝塔が 数多く建ち並んでいたのですね…そして、それら建物の多くは 空襲で失われたり 甚大な被害を被ったようです。


 



 そう、天気には恵まれても まだこの時は 春の嵐は収まっていなかったのです。

 もう少し早く訪れていてくれたら もの凄い桜吹雪が拝めたかも知れないのに…。

 この時期 桜の花びらがはらはら散るのを見ると その散りゆく様を何とか上手く写真に撮って表現出来ないかなぁ…と いつも思うのです。