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2014年1月9日木曜日

散光式と集散光式 (その2)


 新しい年が明けた…。

 ただ、年末年始の連休中も 写真に関する事は 何もしなかった。(せめて 何処へも出掛けなかったので、年越しでプリント作業でもしてみれば良かったな…)

 今は 仕事の方が バタバタしていて 気持ちが落ち着かないと云う事も有るけれど、何か 暗室作業をする気に無れない。

 冬という季節の問題も有る。

 僕の家は古い木造の家で 夜中に 暖房を入れて ぬるま湯を貼った大きなバットに更に入れ子状に それより小さな現像液を貼ったバットを浮かべて(実際は ぬるま湯を貼ったバットより 現像液を深く貼って バットごと浮かんでしまわない様にするが…) 時間の経過と共に時々 挿し湯して 液温を20℃以上に保ちながら作業する。春〜秋と勝手が違って そういった段取りを踏まなければならないのを想像しただけで 気が滅入ってしまうのだ。

 ただ、最近古い写真関連の雑誌の記事の とある方の話として チョッと気になる記述を見つけた。

 夏は 気温の関係で、液温が高くなり 黒の締まりが悪くなるので 気を付けなければならないと云うのだ。(もう 細かい事は忘れてしまったが、その方は夏場のプリントは あまりやらない様な事も云っていたかも…)

 自分は 液温が20℃以上にする事には 心を砕いていたが、ゼラチンが緩んだりするようでなければ 液温が或る程度 高くなっても問題無いと考えていたので この話は少し以外だった。

 本当にそうならば 改めなければならないので、もう少し調べたり 実際に演って見比べてみる必要が有りそうだ。

 実際のところ、昨年は あれこれやってみたが どうも自分が求めている様な描写に出会えない…と云うのが モチベーションを下げている要因だ。

 それでも 春をむかえる迄には なんとか始動して また あれこれ試していきたいと思っている。



 そこで、その前に 去年自分が感じたことを振りかえり チョッと整理しておこう。







 去年 自分は 自らの所有するものとしては 散光式の最初の1台となる ZONE Ⅵ引伸機を 再生して 4×5で撮った写真をプリントしてきた。

 結局、あまり満足するようなプリントを製作出来なかったが、 一年の写真生活の中で 敢えて「自分が求めている様な描写」に一番近いと思うモノを選べ…と云われたら 真っ先に思い浮かぶのは上の写真(テストピース)だ。

 この写真は これをプリントした当時 何らかの記事にして このBlogに載せていると思う。

 しっかりとした記録を採って無くて このプリントを作成した時の情報が残っていないので ハッキリ憶えていないのだけれど、GW前後に 確か最初の 緑と青のハイブリッドのLED散光ヘッドを拵えて 緑と青の光をミックスして焼いたのだけれど、あまりにも眠い画にしかならないので、青のLEDの光だけにして焼いたものだったと記憶している。(少しでも眠い画を黒くしようと プリント現像液として使用している KodakのPolymaxTも若干 希釈率を下げ 濃くして使っていたかもしれない)

 当時の事をハッキリ憶えていないと 先程 書いたけれども、これでも もちろん若干眠い印画なのだけれど このテストピースの描写やトーンが我ながら 美しいと感じたので、何度も手にとって しげしげと観ていた記憶だけは残っているのだ。

 この写真、これが散光式の特徴だと思うのだけれど、多宝塔の庇の陰の下 陽の当たっている部分は、廻りの部分の影響からか 若干 濃度が載っていて(この部分に関しては 純白でも構わないが僅かにグレー掛かっている) 集散光式のfocomatで焼いていたものと比べると眠くて力強い感じでは無いのだけれど、控え目な分、落ち着いた 非常にリアルに輝きを感じさせるようなプリントには なっていると思う。多宝塔の黒く煤けた木の質感、切石の基壇の質感、上部の組物の一見漆黒と思われる中にも 良く観ると僅かながらに 階調が感じられる。そして 引伸し倍率としては そんなに高くないという事はあるが、非常に細かく繊細に写っており、とてもシャープだ。

 このプリントを作った頃から 薄々感じていたけれど、一般に巷では 散光式の引伸機で焼いたプリントはトーンが豊富で軟らかい…と云われるが、少し違う様な気がする。







 この後、更に硬調に焼けるようにするために 青のLEDよりも短い波長の光を生み出す 近紫外線域のLEDを付けた 青と紫のハイブリッドの照明を作ったが、濃く焼ける様にはなったのだけれど 何か違う。

 確かに 日向から日陰まで プリント出来ているのだけれど、覆い焼きなどを駆使して(自分が撮っている被写体(古建築)では 未だ自分の撮影技術、現像技術が未熟で有る事もあるかも知れないが ストレートに焼いて良いプリントが出来るネガなど無い) 局所的に辻褄が合っているのだけれど、全体としての 統一感に掛け ちぐはぐな印象を受ける。

 どうもfocomatで焼付けしていた頃の コレで良いやん! という風な感じにはならないのだ。








 上の写真も記録を採って無くて  ウロ憶え程度にしか記憶に残っていないのだけれど、近紫外線のLEDオンリーか もしかしたら少々 青いLEDの光も加えて 焼付けしたプリント。

 それまでの光では 濃度の高いプリントが出来なかったのに、近紫外線域の光で焼付けると あっさり真っ黒いプリントが出来て 拍子抜けしてしまった事を憶えている。

 ただ、シャドーの部分は ベッタリしていて、まだ水に浸かっていたプリントを引き揚げて スポンジで 軽く表面を拭った時の黒い艶が何とも云えず iPhoneの写真に収めていたのだった。(決して この黒さが自分の好みだと言っているのでは無い。)


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   …と、先日ココまで記述していて、そもそも前々から解ってはいたのだけれど、自分は 散光式と集散光式という事と、今迄 focomatなどで使って来た光源(白熱電球)と冷光源(厳密には 陰極管とLEDの光を全く同じものと考える事は出来ないが、まぁ ここでは一旦 LED光源は 冷光源の括りに入れておこう)という事をごちゃ混ぜにして扱っているので さすがに このままの状態で 色々な事をして考察し アレコレ云ってみても 仕方が無いなぁ…と思うようになった。

   やはり、散光式と集散光式という事と 通常の光源(白熱電球)と冷光源(陰極管とLED)という事は 分けて考えねばならない。

   その為には、4×5のフォーマットを伸ばせるコンデンサータイプの引伸し機を 手に入れるのも 近道で それはそれで一つの手だが 少し経済的にも設置スペース的にも苦しい…σ(^_^;)。

   そこで、今あるfocomatのヘッド部分を 換装出来る様に 自分で 集散光式のヘッドであったり LEDやもしくは場合によっては陰極管のヘッドを製作してみたら どうだろう…と 最近 頻繁に考えるようになった。

   ここの処 バタバタしていて すぐに…と云う訳にはいかないが 遅くとも春先くらい迄には思い腰を揚げて 取組んでみようと思っている。



関連する過去の記事 → 散光式と集散光式 
















 











2013年9月7日土曜日

2013.09.07. プリント


 今朝もほんの少しだけだが テストプリント。




 今日は 11×14inchに焼いたのは 僅かに2枚だったが、Polymaxも直前に希釈したし(今日は1:7) 覆い焼きも チョッと落ち着いて考えて施してみた。

 まぁ、今現在の自分の腕なりに そこそこ上手く焼けているんじゃないだろうか…(とは云っても 不満な部分は幾らでも有るのだが…)。






 最近の自分は、たまに このBlogにもその画像をアップした事が有ると思うが、まず 実際にこれから焼こうとするサイズの印画紙そのものを 1/3~1/4に鋏で裁断したものに 段階露光を施してテストピースを1枚作成し そこからイキナリ本番(といっても 前にも述べている様に これは16×20inchの本番プリントに向けた布石に過ぎないけれど…)に挑む。

 そのテストピースは そのカットに於いて一番重要な被写体について作成するので、それについては イキナリの1枚目でもそこそこのプリントが得られる事は有る。

 でも やっぱり その小さなテストーピースでは 画面の隅々まで情報が得られていないので、その本チャンプリントを手がかりに さらに焼き込んだり、それに伴って焼き過ぎになってしまう様なところには 黒い紙片を用いて遮ってやる。





 
 仕事から戻って来て 乾いたプリントを見る。

 やはり focomatで焼いていた頃に比べてると 薄っすらと靄が掛かっている様で輝きを感じない。







 このBlogを見て下さっている方々には直接参考にはならないが、このプリントのベース露光は9秒。そこから部分的に焼き込みを施して追い込んでいく。

 ただ ここで知って欲しいのは、焼き込んでいったからと云って 決してイイモノになるとは限らないということ。

 僕の経験からして(これは現時点での 僕の感じている暫定的な値だと思って欲しいが…)もちろん絵柄にもよるが ベース露光に対して その1.5倍以上の時間 焼き込むと その部分は最初のベース露光だけをかけた部分にたいして 上手く説明出来ないが、濃度は出ていてもトーンが詰まった様に感じられて(純粋に硬い柔らかい 或いは2号or3号という感覚とは若干違う様に感じられるので…) 画面全体に統一感が無く ちぐはぐな印象を受けてしまう。

 この感じ 分かって下さる方は 分かって下さると思うのだが、例えば上の写真において(iPhoneで撮った拙い画像で判断していただくしかないことは 誠に申し訳なく ご容赦願いたいが…) 多宝塔の庇の下の建具の辺りは ベース露光の9秒位で焼いていると思うのだが、それに比べて倍近くかそれ以上の露光をかけている そに横の画面の上から下まで幹が通っている木の辺りは トーンが詰まった様になっていて それらを1枚の写真として見た時に トーンが統一されておらず 自分には ちぐはぐな印象を受ける。

 そもそも、僕の作ったネガ自体が濃すぎるのだろうか? このカットについては そんなコトは無いと思っているのだが…。

 多分ベタ焼きなら問題無いプリントが出来ると思うので、これも散光式になったとは云え キャリエ効果の影響をモロに受けている…と云う事だと思うのだが…。















2013年5月28日火曜日

散光式と集散光式



 LEDの光源ユニットを自作し、何とか普通にプリント出来るまでには 漕ぎ着けた ZONE Ⅵ引伸機。

 自分にとって初めて4×5のネガを引き伸ばせる引伸機として購入したのだけれど、また それは自分にとって最初の 散光式の引伸機となった。

 自分で実際に現物を手にし、使い易い様に工作して 日々使って来た事により 散光式と集散光式の違いが 朧気ながら解ってきた。

 でも もしかすると、まだよく解っていなくて 頓珍漢な書込みをするかもしれないし、時期尚早なのかも知れないけれど、現時点で 感じた事を 少し書いておこうと思う。


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 僕が初めて 散光式の引伸機を使ったのは、昨年 レンタル暗室においてだった。

 ILFORDブランドの 自分で多階調フィルターを 抜き差しせずとも 手元の 操作盤のパネルキーを操作すれば 7セグメント表示の赤い数字が変化して 自由にグレードを変えられる…という物。

 今 思い返しても不思議なのだが、あの散光式の光源ユニットの収まったBOXの中は 一体どういう仕組みに なっていたんだろう?

 その時は、引き伸ばしたのも1カットだけで 小さいサイズだったので、正直云って いつも使っているfocomatとの大きな違いを見いだせなかった。









 僕の買い求めていた ZONE Ⅵ 引伸機は 最初から 光源ユニットが壊れていたので 4×5のシートフィルムは自家現像もこなす様になって あとは引き伸ばすだけ… という段階まできていたのに、どうしたら良いかと 日々 悩んでいた。

 ある日 とある方のサイトで 引伸機の光源が LEDで自作出来る事を知り(そのまま 参考にさせて頂いたので 本当は お礼を言わなければならぬ位なのだが…)、突然 道が開けた。「コレだ…」

 僕は 潰れたZONE Ⅵ引伸機の光源ユニットをバラして 中を見ていたので、そのカラクリを知っていたが、その方のLED光源ユニットは、まるで其の仕組みを知っていて ただLEDに置き換えただけの様なものだったので、凄い人がいるもんだなぁ…とも思ったし、自分も 同じ様なモノを製作すれば、ZONE Ⅵ 引伸機を 起動出来る…と狂喜した。

 そこで、まず ZONE Ⅵ引伸機の光源ユニットの陰極管と同じ様に グリーンとブルーの2系統のラインを持つ LED光源ユニットを自作したが、 通常のネガでは 柔らかく淡い(グレードの低い) プリントしか出来ず、コレは失敗だった。

 コレには おそらく2つの理由が有って、まず ひとつ目は 光源の光を生み出す部分の仕組みの違いに依る問題。

 ブルーとグリーンの色の 陰極管を 同じ色のLEDに置き換えただけでは ダメという事。

 陰極管は元々のその光を生み出す仕組みからして 紫外線に 頼っているので、実際 ブルーやグリーンに見える光の中にも それより波長の短い光や紫外線などの成分が含まれていると思われ、その分 その帯域の光に 反応して (その帯域の光に反応するのは、元々多階調紙に 硬調に焼かれるように調整されて塗布されている乳剤なので)硬調な部分まで極端なスプリットではなく 適度なの階調の連続性を持って 過不足ない階調のプリントが出来る。

 それに対して、ブルーとグリーンのLED光源の方は 完全に 紫外線やそれに近い帯域の光を含んでいないので(だから或る意味LEDの方が 目的(とする帯域)がハッキリしていてそれに合った 色(帯域)を 選択しているなら それは効率の良い光と言える。) その分 硬調に焼かれる為の光の要素が何も含まれていない事になり、本来 陰極管やその他の光源(?)では補完される硬調な部分が 抜けてしまっている事になり 常に 全体的に眠い印画が出来る事になる。

 もうひとつの軟調にプリントされる理由というのは、その宿命といおうか、そもそも散光式という方式自体が 同じネガからでも 集散光式などに比べて 軟調にプリントされるという事。

 写真工業の昔の記事(ここで参考にしているのは、1991年2月号)などを見て確認したが、同じネガからでも 集散光式より散光式の方が 2号相当近く軟調にプリントされるというのは ごく普通にある事らしい。

 そもそも散光式は 軟調にプリントされるという事を 僕はある 実際の暗室作業においての問題を通して 体感しているので、ここで紹介したい。


 僕は ZONE Ⅵ引伸機を 使い始めた当初、印画の一部分に 毎回 明らかに認められる カブリが有るのに悩んでいた。

 それでも、仕方なしに アレやらコレやら 対策を施してみたが… 有るとき思い掛けず、自分が想像していなかったある結論に達した。







 上の写真は、去年の暮れ 45FAで撮影時に 広角レンズで無理にアオり 蛇腹でケラれて 画面の隅の部分が全然露光出来ていない(写っていない)ネガを ZONE Ⅵ引伸機でプリントしたもの。

 蛇腹でケラれて 何も写っていない(素抜け)の部分は 当然プリントでは真っ黒くなるが、その周囲(ここでは正常な印画との 境界部分)が やけにカブっている。

これは あることを示唆していて、散光式という引伸機に 馴染んでいなかった自分に それがどういうものか 考えるきっかけを与えてくれたのだった。







 僕のZONE Ⅵ引伸機。当初はこれらのカブりは 総てあの独特なネガキャリアと その上に 置くようになっている冷光源ユニットの隙間から漏れる光によってもたらされる産物と 思っていた。

 だから、そういう事の起こらぬ様に 変にはみ出さぬ様 (ボール紙で!)自分でネガキャリアを作った。(これとは 全然違うが、別な材質で focomat Ⅱcのネガマスクを自作したことも有る。)

 自作の光源ユニットも 先端に大きなツバをつけて完全に ネガステージ部分をカバーする様にし、全暗黒にして注視すると ほんの僅かながら光りの漏れが有るのだが、普通の露光時間で焼くプリントのカブる要因としては 殆ど考えなくて良いレベルになった。

 にも関わらず、出来てくる印画は 相変わらず カブり続けた。そして 例の上のプリント…。それで僕はやっと理解した。

 「このカブりを生み出す光も レンズが連れてくるのだ!」

 そこかしこで カブりを生み出す光は もともと コンデンサーが無いため 全く整えられず 散乱してネガのそこかしこに行き渡り ネガの濃度に応じて さらに銀の粒子に散乱させられる。

 光は またそこかしこからレンズに集約され(もちろん 引伸機のレンズを繰り出す部分の 黒い蛇腹に入った光 総てが利用される訳では無い) レンズによって 投影され それによって 印画紙の そこかしこに 降りそそぐのだ!

 そう考えれば 辻褄が合うし、その他の 巷で云われている 散光式の特徴というのも 上手く説明が付く。

 よく散光式は 少々ネガに 傷や埃が有っても プリントした時に 目立ちにくいといわれる。 これは 本当だ。でもそれは 本来 コンデンサーで整えられた光ではネガに遮られて 露光されず 印画紙上では 白抜けになってしまう部分にも 廻り込んで光がやってきて 上手く補完されているとは 言えないだろうか?

 一般に 集散光式のプリントよりも 散光式のプリントの方が 調子が柔らかいという事も よく言われる話だ。

 でも、逆にバライタの本当の白の輝きを得たい様な場合にも、その部分に それらの 散乱した光の焼き込みが行われて ハイライトの輝きやレンジは 幾分損ねられてしまうのだろう。

 そう考えると、この散光式のZONE Ⅵ引伸機を使いこなせていない 自分が云うのも何だが、今の自分には贅沢な望みかも知れないが、4×5が 引き伸ばせる コンデンサーを持つ 引伸機も 1台手に入れたいと思うようになったのだった。









2013年5月5日日曜日

2013.05.05. プリント


 今のLED光源パネルでも焼けそうなネガを 引続きプリントしてみることに…







 明らかに focomat Ⅱcで引伸ばしていた時とは トーンが違う。

 これが散光式ということなのだろう。

 今回 自分の手持ちのネガの殆どは 軟調になり過ぎて上手く焼けなかったが、引伸機のタイプが 散光式に変わったので そもそも同じネガであっても 今までより軟らかい印画になってしまうという事なのだろう。

 ネット上のどこかの情報なので うろ覚えなのだが、Kodakのフィルムのデータシートの現像時間は 散光式の引伸機でプリントするために適したネガ濃度が得られる値だと 且つて見た記憶が有る。

 今回 以前にfocomat Ⅱcで焼いていた頃には、覆い焼きを駆使せねばモノにならないと思われた様なネガでも、少々の覆い焼きで ある程度モノになってしまうのには 正直驚いた。

 今、本当に自分で手にしてみて(所有して)実際に使ってみて 本などに書かれている 散光式の特徴、独特のトーンというのを 身をもって感じている。

 その違いは 今のところ 僕にとっては これもよく本などに書かれている事だが、一概にどちらがいいとは 簡単に言い切れない。それぞれに良さが有る。

 ただ 結局 世の中 何事においてもそうなのだろうが、僕は やはり最終的には何でも自分ひとりでやって見なければダメだと思っている。今回の引伸機の方式の違いについても 自分でやっていれば 先達が書き残して下さっていることも、言葉では上手く言い表せないような違いも 自ずと理解する事が出来る。

 でも、いずれ近いうちに 集散光式と散光式の違いについて感じた事を 自分なりの言葉で綴ってみようと思っている。上手く書き表せないし、上手くは伝わらないかも知れないが…(ただ 上のiPhoneで撮ったプリントの写真には 一部その片鱗を覗かせていると思われる部分も有るので 自分は…という方は 注意して観て欲しい)。








こいつも 焼いてみたけど…ちょっと浅いかなぁ…



 もちろん ベタ焼きは綺麗だし、8×10位のネガサイズになれば ベタオンリーでもいいかもしれないけど、やっぱり引伸ばして サイズが大きくなるとベタ焼きとは 印象が違うなぁ… 。

 僕は実際にその場所に立って撮影しているので、そのスペースを体感しているからかも知れないけど、ベタ焼きや8×10に伸ばしていた時は 完全に客観視というか カタログ冊子の写真を見ている様な感じだったけれど、 11×14位になると この時はこんな光だったなぁ…そしてその光ではここはこんな感じに写真上に再現されるのか…とか撮影していた時と今プリントを見ている自分が 時間を行き来している と云うか プリントに入り込んでいる自分に気付く。

 
 もっとも これらは建築を撮った写真で ただ単に ようやくこのサイズになって その塔なりスペースの スケールを感じるようなサイズにようやくなった…というだけのことかも知れない。

 でも 今日の僕は、引伸ばすのも有りだな…引伸ばして新たに感じられるものがあるなら 引伸ばす事 その技術を磨く事にも意味がある…と感じた。

 
 いずれ 気に入ったものは さらに上のサイズに焼いてみようと思う。 さらに上のサイズのプリントには さらに自分が入り込めるような錯覚を感じ、新たなスケール感を感ずるのかも知れない。

 
 実際、3月の二川さんの写真展でも、確か滋賀県の民家を写した写真だったと思うが(そのコマは恐らく 三脚据えてカッチリ撮られた様なモノではなく、半ばスナップの様な感じで捉えられたモノだったが)、いま自分がこの写真を観て得られた感覚(スケール感)は、このサイズ(かなり大きい)で プリントされていなければ 得られなかったろう…と明確に思わせるモノが有った。

 普段 自分は比較的プリントに近寄って凝視してしまうが、(その人がどの様にフィルム現像して それはどんな粒状をしているか、そして どの程度シャープな印画が出来ているかに興味が有るので…もっとも引いて観てみる事も忘れないように心掛けているが…)その時の写真は しっかり引いて観た。これくらいの鑑賞距離をとって観たときに得られるスケール感が 実際の撮影された時の感じに近いのでは…そんな事を感じ 幾度と無く 近寄ったり 引いたりして観てみた。本当にその写真が 展示されていた中では カッチリ撮られた様な感じではなく スナップ的に感じたので 自分にとっては意外なかんじだった。

 
 明らかに 広角レンズで撮られたようなモノではないので、撮ったレンズの焦点距離というのも もしかしたら 鑑賞距離に関わってくるものなのだろうか…

  







 ここのところ プリントするのも億劫になって しばらく停滞していたが、調子が上がって テストピースも本来の自分らしくなって来た。

 自分で日々プリントされてる方の中には、同じような事を感ずる方もおられるかも知れないが、一度 面倒な気持ちが芽生えてしまうと 段々億劫になってしまって 元のコンディション(モチベーション)に戻すのは大変な事だ。









先にも書いたが、この塔の写真のトーンなど 今まで経験した事の無い感じだ…







こいつは やっぱ今の ブルーのLEDオンリーのシステムじゃダメだな…





2013年5月3日金曜日

2013.05.03. 電子工作



今日から GW連休後半

 取り敢えず今日は電子工作からスタート!







 LEDの調光回路が トランジスタだと 沢山のLED(大きい電流)をドライブ出来ないことが解ったので FETに置き換え。
 もしかしたら 最終的に扱う電流の量に依っては 放熱対策が必要になるかもしれないので、後々放熱板が必要になった時に取付けられるように 基盤の際に付ける。
 
 
 ただ、引伸機の光源て 部屋の照明のように点けっ放しという事は無い筈なので、それ程の発熱は無いかもしれない。








 本当は 2SK2232というFETを探していたが、近所の電子パーツ屋さんでは扱っていなかったので、似たような型番の 2SK2312を購入。

 2SK2232からすると、少々オーバースペックのような気もするがどうだろうか?45Wってのが気になる。一度 しっかり計算せねば…

 手描きの絵、実物とちょっとプロポーションが違うが…気にしないで下さい。



 






とりあえずブレッドボード上のLED一個で 試験点灯。ちゃんと動作しました。








 ボリュームを廻して 点灯し始めは 本当に微かな光。クリアーシェルの中に僅かな緑色の光。結構綺麗で 見てると飽きないんですよね…








 次にいよいよ 250個以上のLEDが付いたパネルで試験点灯。立ち上がりは勿論 問題なし。








うおぉっ!、今度はドライブ出来るぅ!


  






 筐体ユニットの方には、2基のデジタルの電圧計を 取付る予定。これで パルスコードを調整して出力する部分である可変抵抗の処の電圧をモニターさせ ボリューム(可変抵抗)の調整値を 数値化させようと思っている。

 もしうまくいけば、ブルーのLEDの調光をするボリュームの値がX、近紫外線のLEDの調光をするボリュームの値がY、その組合わせが 何がしの時に何号相当とかというふうに 定量化出来る筈なのです。

 
 さすがに このLCD表示パネルを筐体に取付ける穴は、ドリル+リーマーという訳にはいかないので、いよいよ ニブラーを買って来なきゃダメだなぁ…
 
 








 このデジタルの電圧計は 秋月電子さんに もう出来あいの物が安価で売っているので、あとは自分の測定したいレンジに合わせて 基板上のジャンパーの設定を行うだけ。
 
 でも、これが意外に細かな作業です。ユニバーサル基盤にLED付けるのとは 訳が違います。


 また、このデジタルの電圧計は 電源として DC5Vを直接引込んで使用出来るので 今回の自分の製作するコントロールユニットに 簡単な設定で そのまま搭載出来るんです。






ふたたび LEDパネルの製作を開始! はじめの一歩







 今回は 思うところ有って 前よりもコンパクトに作ります。
 コンパクトとは云っても、もちろん 4×5を 余裕を持ってカバーする位のサイズで…。
 まずは ブルーのLEDのラインが 1通り完成。点灯チェック… 問題無し!





 
 次に 近紫外線のLED…。このLEDの出す波長は 本当の紫外線の領域には入っていないので まだ普通に紫色に見えるんですね。(この写真では 結構クドい位の紫色に写っていますが、実際は もっと爽やかな感じの紫色です)
 
 取り敢えず 引き続き製作を進めることに致します。結果は どうなりますやら…。(って今度こそ上手く出来ないと ヤバいんですけど…)


2013年4月22日月曜日

ZONE Ⅵ 引伸機の再生(その1)


 この週末は、とにかく何とか試し焼きまで漕ぎ着ける事に…






 正直、板の接着が 下手くそ過ぎて仮組レベルの見栄えの筐体になっているが、黒の3mmのアクリル板で筐体を製作。LED光源ユニットの基盤を落とし込んで、摺り合わせが上手くいっているか確認する。








思えば ここまで長い道程だったぜ…







 LEDも死ぬ程付けた…σ(^_^;)。

 一部 まだ本来取付けるつもりだったのに付けていない部分が有るが、4×5を引き伸ばすのには 多分殆んど影響しないと思われるので 後回しにしよう…σ(^_^;)








 ブルーのLEDを取り敢えず 並列接続で結線して 一つのラインにしたので、試験点灯。

 グリーンのLEDが1ラインどこかに接触して 点いてしまっているが、それはご愛嬌…σ(^_^;)

 下手すると 思わぬところでショートするから これを真似して中途半端な状態で 通電したりしないでね…







 それにしても… これじゃ、幾ら何でも暗かろう…







 部屋の電気を消して少し暗がりにして見たが…、やっぱり大分暗い気がする。

これじゃ だいぶ露光時間が掛かってしまうなぁ… 何とかせねば…









 時間が無いので、光線漏れを引き起こすのは判っているが、これも 今回は今迄のネガキャリアを使う事に…。

 取り敢えず 仮のネガキャリアは黒いボール紙で作ってみるつもりだけど、それでも 慌ててアバウトに作っても意味無いので それは落ち着いて作ります。

 とにかく、ここまで出来たら まずはプリント!プリント!








あとは、仮の上蓋の製作と 明るさの問題だけだ!








 僕は このLEDの光源パネルを末永く使って行きたいと思っていたので、電流量を抑える意味で470Ωの抵抗を 選択していたが(作り始めた当初は パルス制御で調光するのではなく、電圧を可変抵抗で 変えていく(上げていく)ことで 明るさのバランスを調整していこうと思っていたので…)、やはり 5V固定の電源で 470Ωの制限抵抗で運用するというのは 無理があるようだ…

 そこで、もうケースに組み込んでしまっているスイッチング電源とは別に、余分に買ってあった変圧可能なスイッチング電源があるので、計算値でいけば (8V-3.3V) ÷ 10mA = 470Ω となるので、取り敢えず 調光機能の回路をかませず 8Vの電圧で ダイレクトに送ることに…










 それでもイーゼルに敷いた印画紙上に投影されたネガ像は暗い… 青いので尚更暗く感じる。

 暗いし 引き伸ばし倍率が低いことも有り、ピークルーペで見ても ピントの山がよく判らない。ましてや 銀の粒子の粒状感も判らないし…










 パルス制御での調光でなく、自分はまだ電子回路について まだよく解っていないので、最初は わかりやすい電圧制御でやっとけば良かったかもなぁ…









 段ボール+パーマセルテープによる目張りで 上部への光線漏れ対策も ひとまず完了…σ(^_^;)

 何かコード垂れてるの見るとエルガイムを思い出すな…あれみたいに もっと機能も一杯、コードも一杯 たてがみがなびく様に垂らしたい…。

 それにしても、focomatⅡcの豚のシッポのついたコードとは うなだれたみたいで えらい違いじゃないですか…。







まぁ、それでも 結局何とかプリントする事はできたんですけどねぇ…σ(^_^;)



 ブルーの光だけで焼いたのに、結果は意外にも 硬くなくて 丁度いい軟らかさだったんです。(普通の人は 若干眠いと感ずるだろうなぁ… まだ 日が経てば若干締まって来るけどねぇ… ただイメージサークルにケラれてる部分も黒に深さが無いので とっても気になるんです。)

 これ以上 グレード上げて焼きたいネガが出て来たらどうすればいいんでしょう?(答えはわかってるけど…ここまでLEDのパネルを作ってしまったからね…)

 ちなみに、4×5のネガを 8×10のバライタ紙に 思いっきり余白を付けて焼いているので 引伸ばし倍率は2倍にも満たないんですが、露光時間は コンポノン150mm、f11で11秒でした。時間が無いから焼き直せなかったけど…10秒位で良かったかな…。

 11秒じゃ短いじゃん、と思われるかも知れないですが、サイズがサイズなので 特に長くもないけど、多分 特別短くも無いですよ…。電流、12V位まであげて 20mA位流したろかなぁ…。


 途中で例の既存のネガキャリアをかませてありますので、横方向への光線漏れは パーマセルテープで幾らか目張りしましたが、それでも防ぎきれず 上の写真のプリントの 下の余白を注意して見て戴ければ判るのですが、プリントの中央より下は、見事にカブっております…σ(^_^;)







2013年4月18日木曜日

2013.04.18. つれづれ



  今朝は 久し振りに 135のフィルム現像。








 実を云うと、撮影後のフィルムの巻上げを あまり煩わしいと思った事は無い。

 その感触を確かめながら 巻いていくのも ゆったりとしていて、楽しい時間だ。

 ただ、雪の高野山に行った時、極寒の中 素手でギザギザ加工の施された巻上げノブを巻くのは苦痛だった。正直、痛い!







 カメラの本を読んでいて いつも思うのだが、ライカのシャッター音の美しさについては よく語られるのに、何故 新たにフィルムをセットする為に スプールを抜き取った時の カウンターがリセットされる音については語られないのだろう…。


 もしかしたら、M3から奏でられる音の中で一番好きかも知れない…。ただ、それは音だけでは無く感触なのかも知れない。

 ボディを包み込む様に持ちながらスプールを抜き取ると リセットされる その音と共に バネが開放された時の反動の様な 何とも心地よい振動が伝わって来るのだ。

 或る意味 この感触を味わう為だけでもM3を使う意味が有るかもしれない。M2やM4からは、発せられることの無い音だろうから…(いつもフィルムを詰め込んで ガシガシ撮っていると、その音を訊くのは フィルムチェンジの時だけなのだ…)






今日は、TRI-X400を、D-76で現像。原液 20℃で7分30秒。








 LED光源ユニットの 調光システムの方も ぼちぼち工作を進めております。以前の様な LEDをくっつけていくだけの単純作業では無いので、そんなに急には進みません。

 仕事に支障の無い様 無理せず少しづつ進めていくことにします。でも、結構 現実味を帯びてきたので、早く引伸ばし機に乗っけて 試し焼きしてみたくてたまらないんですが…






 この写真では、逆の関係の様に写っておりますが、同じ抵抗をつけて 同じ電源から供給を受けると、グリーンの方が ブルーよりかなり明るくなります。データシートでは、グリーンのmax16,000mcdに対して ブルーは 9,000mcdだったかな?

 秋月電子さんで 電子部品のキット物を買うと、必ず必要なデータシートが付いてきますし、ここのホームページに行けば 一つ一つの部品の特性が細かに載っているので あとあと製作段階に入っても すぐに確認出来るので 助かっています。



2013年4月17日水曜日

2013.04.17. 電子工作


 LEDを調光する為の回路を もう1系統分 作成中。

 ユニバーサル基盤への素線の取付けも 一つ目の時より 大分 要領が良くなったと思う。

 何本か 勇み足で間違って取付けてしまったモノも有ったが、まぁ 良しとしよう。







 今回は、前述のスイッチング回路から 電気の供給を受ける事が分かっているので、入力の為のターミナルを取付け。また、LEDパネルの回路も 繋がなくてはならないので、そちらを接続する為のターミナルも備えている。







 スイッチング電源は、LEDパネルの方も 5V出力固定の物を使う事に決めているので 、今回は 余分な回路は組込まず、試験点灯用の回路も 実際にLEDパネルに組込んだ物と同じ仕様にしている。







 こんな単純な回路を…と 仰るかもしれませんが、描かないと分からなくなってしまうことが有るんです。

 もちろん 普段は本の中の回路が掲載されたページと 今実際 自分が製作している物とを 逐一見比べながら 作っているんですが、最終チェック段階で ブロックごとと ブロック同士の整合がとれているか確認するのに 頭がパニックにならないように 判りやすくする為に ブロックごとに 手描きで書き出したりするんです。







 問題なく 点きました。(最初、間違って配線していて 点かないので ビビりましたが…)






 ボリュームを上げていきましたが、良い感じでした。

 また、今回のタイプは 配線が正しいのか、ボリュームを上げていったところ、廻しきっても やばそうな位 眩しくはならず、テスターで計測したところ、廻しきった時でも 電流は12mA位しか流れていませんでした。

 少し もの足りないとも感じましたが、あのLEDの一杯付いたパネルを 大事に使っていくなら、これ位でもいいかなぁ…とも思いました。(本当は、常時 20mA位は 問題無いと思いますが…)

 ただ、これが正しい状態とすると この前に製作した方の回路はどこかおかしいという事になりますので  フィードバックして修正する必要がありそうです。







 もう 組込むためのケースも買って来てしまった…。

 早速、筐体に穴をあけて ボリュームの軸を通して 悦に浸っている わたくし…

 なんかコンデンサーの立っている回路を組込むと アンプの製作もしてみたくなってくるなぁ~

 そのうち 手を染めたりして…






 ピンバイスであけた小さな穴を リーマーで少しずつ拡げていったが、時間が掛かって面倒臭い。安物で良いから 電動ドリルが欲しくなってきたな…。

 ただ、この位のケースに穴あけるなら、とり廻しの良いように 小型の電動ドリルのほうが良いだろうなぁ…