2025年7月31日木曜日

2025.07.24. つれづれ

  2025.07.23. つれづれ

 ライカこそ散光源で引伸ばさねばならぬ。⑨

 ローライも散光源で引伸ばさねばならぬ。②

  ― 6×7サイズまでをカバーするLEDの散光源で取敢えずプリントしてみる ― 


 取敢えず focomatⅡcにセットして プリントしてみた…























 試用を付け焼き刃に始めてしまったので 取敢えず色の細かな調整はせずに ごく普通に緑と青のラインを通常に点灯させて そこで混色された青緑色そのままに 先ずはプリントする事にした。果たして どんなコントラストに焼けるだろうか?

 正直言って まだこの自作散光源ユニットは タイマーによる細かな点灯時間の制御は出来ないので、今迄使っていた引伸ばしタイマーに 散光源ユニットへ電気を送る AC-DCアダプターを接続して 其処での スイッチON-OFFで ArduinoのON-OFFを制御している。

 もちろん3.3Vで給電した光は それまで使っていたオパール電球のそれと比べて かなり暗いのだが、ブルーやパープルオンリーの散光源の時と違って、ネガをセットする(ネガキャリア上での細かな位置決め)に困ってしまう程では無かったので ホッとした。

 昨日は 折角完成させたのに いざプリントしようとすると気乗りしなかった…と云ったが、それは その時に焼こうと思っていたネガが出て来なかったため…。完成祝い?の最初の1枚なのだ。その最初の1枚が 何でも良い筈が無い。

 ゴールデンウィークに Leica M3、フィルムは ADOX CMS 20 Ⅱ PROで撮ったネガを自作散光源でプリントしたが、確か同じタイミングで 例の御仁をオンボロローライで DELTA100で撮ったネガも有ったハズ… と思ってあちこちに有るネガファイルを探したのだが 昨晩は それを見つけられなかったのである。

 先々週末に focomatⅡcで 11×14のバライタ紙でプリント作業をして そのままになっていたので、そもそも倍率を変えるのが面倒だったのと どうせ8×10で伸ばしても 少なくとも 解像感の限界なぞ 絶対に感じられるはずがない事は判っていたので プリント後の水洗処理は面倒だが、11×14のFBで テストプリントを始める事にした。

 ネガは 結局のところ そのGWの時のものとは全然関係ないが、例の御仁の写ったものだ。




もう かれこれ 12、3年前に撮影したネガです。フィルムは ILFORDのFP4+です。この当時から DELTA100と合わせて 僕のお気に入りのフィルムです。(この頃はまだ良かったのですが、それからはTri-Xは年を追うごとに高くなっていきました。)品質に信頼を寄せているだけでなく お財布にも優しかったんです。初夏か晩夏、もしくは秋の始まりの夕方 日差しが穏やかに落ち着いた時間に撮影しています。自分にしては ネガの濃度も特別濃い訳では無く オンボロローライで撮っていますが 晴れていましたので ネガにはしっかりとコントラストが有ります。


























 ネガを透かしてみて 漠然と 10秒前後かな…15秒、20秒などにはならない筈…と思って 先ずは1枚目のテストピースを 思いつくままに 様々な秒数で焼いてみたのだが、なかなか いい感じに焼けている部分が有った。

 取敢えず このまま本番プリントまで続行しても問題無さそうだ。

 大体 8秒辺りと当たりを付けて 次は1秒毎に露光時間を変えて 2枚目のテストピースを焼いてみた。

























 下側は 先程の1枚目のテストピース。上の2枚目はそれを基に 6秒、7秒、8秒、9秒、10秒と1秒ずつ 時間を延ばして焼付けている。

実を云うと Arduinoのプログラムで 1秒点灯させたら2.5秒消灯 それをひたすら繰り返すように命令しているので 自分でサッと手で覆ったり、引伸ばしタイマーの点灯スイッチを チャカチャカ押さない限り現時点では この1秒ステップのみで 細かな時間設定の 焼付けは出来ないのです。

 だから、本当は正確に云うと 例えば上のテストピースのスタートは6秒ではなく(1秒+1秒+1秒+1秒+1秒+1秒)なのである。

 今までオパール電球を使って 多階調フィルターを使わずに 120のネガを 8×10のRC紙に焼いた場合、(フォコターの絞りはf8かf11か忘れてしまったが…)通常のネガでは その露光時間は 僅か1秒~2秒程だった。

 正直、ここまで短いと 覆い焼きや 追加の焼込みも 一瞬で有るため 非常にやりにくかった。また、仮にその1枚が上手くいったとしても コンスタントに再現出来るようなモノでは無かったのだ。
 
 ここで話ついでに 今までの環境にもう一つケチをつけると、今使っている引伸ばしタイマーの時間設定なのだが デジタル表示ではなく アナログのボリュームなので 目盛は等間隔に ついているのだが、暗室灯しかついていない部屋の中で ボリューム自身のつまみの影も出来たりする事も有って 1秒単位なら問題ないのだが それ以下の細かな秒数の設定が イマイチやり辛かったのだ。

 もちろん その目盛上の1秒の設定が 実際に正確に1秒で有る必然は無く、常に同じ時間を再現してくれていればよいのだが、そもそも そのボリュームの目盛上の値も 例えばしっかりと1秒+1秒=2秒となっているのか 疑問だったのだ。

そんなこともあって 今回はそんな風に Arduinoがカウントする1秒の積み重ねで 露光してみる事にした。

 まぁ、ドライダウンを考慮して 適正露光8秒とみてプリントしてみた。


























 結構 いい感じに焼けている。
 ちなみに、プリントは8秒(1+1+1+1+1+1+1+1sec) のストレート露光。ベタは下段が6秒、上段の一コマだけのものが5秒。

 それじゃ、何のテストにもならないぢゃないかっ!と云われそうだが、オパール電球や蛍光灯電球、通常の白色LED電球などで焼いたものと見比べている訳では無いので、その場で プリントを見て感じたままに云うと まずは滑らかにいい感じに焼けています。過去に 普通に同じfocomatでオパール電球で焼いているのですが(そのプリントは失われて 今は手許に有りませんが)、もう少しザワザワした感じで ここまで滑らかでは無かったと思います。

 そのザワザワというのは、フィルムが DELTA100ではなくFP4+ということもあって、淡いグレーの濃度域において 若干粒状を感じられた…という事なのだと思います。

 今回はどういう訳かは 解りませんが、軟調部分を担っているグリーンの光が 銀の粒子のエッジをボカしているのか とにかく滑らかです。それでいて ボヤボヤしている訳では無く 解像感もあって 見ていて非常にスッキリした感じです。

 とにかく オパール電球で焼いていた頃と比べると 一皮剥けた…といいましょうか、これはチョッと言い過ぎかもしれませんが、次元の違う感じです。



























 上のプリントを拡大して見たところ。

 勿論 ここまで来るとネガをルーペで見た位では判りませんが、顎ヒゲ附近のジャージの襟元からファスナー当たりピントがいっているのが判ります。ものスゴいシャープに解像していて 繊維のよりも判別出来ますが、粒状が判らないので ド近眼の自分が観ても 限界を感じません。
 
 本当は iPhoneの写真でもっと伝えられればいいのですが、自分が今使っている iPhone 12 Pro Maxは マクロ域の撮影が苦手です。

 プリントのトーンは良しとして、上の2つの写真の黒縁を注意してみて頂ければ判るのですが、どうやら 明らかな露光ムラ(照明ムラ)が有る様です。

 何でコイツ いつも黒縁とベタをいつも一緒に焼き付けるのだ…と 思っている方も多いと思いますが、以前の記事の何処かで もう既に触れているかも知れないのですが、黒縁はこういった事も気付かせてくれます。(黒縁が無ければ気付かぬ程の 露光ムラ、現像液の疲労による黒の締まり不足もあります。)





























 当初は、使用していた現像液が疲労していたし 僅か1ℓを大四切用のバットで使っていたので もしかして バットに印画紙を滑り込ませる様に投入した際に 紙の左端がしばらく浮いていて ペーパーの現像ムラか…とも思ったのですが、通常その場合には こんな なだらかなトーンで 現像ムラになったりはしないので…。





























 次の日の朝(つまりは今朝)別なカットを伸ばしてみたが…

 心無しか現像液の能力も昨日より 更に落ちている気がするが、やはり 写真の左側 露光不足になっています。

 現状の使い方では どうやら問題が有る様です。対策を施さねば…



























 2025.07.29. 追記

 今朝も 照明の位置を再確認、微妙に調整して臨みましたが、やはり 画面左側が露光不足気味でした。(現像液も新しくしました)

 上の写真だと イメージ部分の下側も露光不足気味の様になっていて 判りにくく(話をややこしく)してスイマセンが、こちらは おそらく撮影レンズのカビの影響で ネガの時点で コントラスト不足です。その下の黒縁は ハッキリ出ていると思います。

 この写真、最近写真を撮らせていただいた方(顔は写っていませんがこの写真の方)から タダで譲り受けた RICOHFLEXで撮影しています。モデルはⅦSです。f5.6で撮っていますが、本来の性能が出ているか判りませんが、中央部の解像は素晴らしいのですが、四隅は甘いです。

 コチラ、フォーカスリングが動きませんので 現在は調整中です。





















2025年7月22日火曜日

2025.07.21. つれづれ

  2025.07.21. つれづれ

 ライカこそ散光源で引伸ばさねばならぬ。⑨

 ローライも散光源で引伸ばさねばならぬ。②

  ― 6×7サイズまでをカバーするLEDの散光源のひとまずの完成 ― 




























 当初は3連休のつもりだったのだが、土曜日は仕事になってしまって 結局 続きのまとめ作業を始めたのは 日曜日になってからだった。





2SC1815も製造元などによって 仕様が異なっているかもしれませんが、一応 1個当たり150mA位までは流せそうだったので、Arduinoからの信号を受け取ってドライブする為の回路として組込んでいきます。本来はフルカラーLEDは3色構成なので 3個つければ十分に思われるかもしれませんが、上記の様に 1個当たりの負担を150mA未満とする為に 1色当たり わざわざ2系統としているのです。






























 今回はLEDの数も前回と比べて3倍程になっているので(35個→108個)、その為のドライブ回路は 前回と同じ…という訳にはいくまいと思っていたのだが(Arduinoで点灯制御するのだから ArduinoのPINとは接続されていなけばならない)、自分の性分からして 兎に角 早く試してみたくて 何か方法は無いかとチョッと考えていたのだけれど、たまたま 前回の奴の点灯試験を 眩しく無い様に 3.3Vに抑えて点灯していた事を思い出して、今回 一時的にテストする為に使用するのであれば 3.3Vに落とせば 取敢えず前回と同じ2SC1815で何とか負担出来そうな事が判ったので 今回はマズはその線で試してみる事に…。



























 こちらは 上の写真の裏側。作りっ放しになっていた一列ごとの終端を 色ごとに纏めていきます。もう 電子回路というより すずメッキ線で あやとりか刺繍でもやっている気分…。

 でも、こうやって周囲を繋げて固めると思ったよりしっかりして 手でチョッと押した位では歪まなくなります。この作業をするまでは 正直ぐにゃぐにゃしていますが…。

 これ位のサイズだと やっていて途中で嫌気がさしてくる時もあるのですが、この作業で廻りが閉じられてくると 自分の気持ちも何故か落ち着いた感じになってきます。ひとまずの完成はもうすぐです。




トランジスタが6つ付いているのが 判りますか?
もう片方の島はそのままにしてあるので やがてMOSFETでの正式なドライブ回路はこちらに組込もうと思います。



























 計算上は 定格をオーバーしていない事は判っているのですが、それでも 不安なので 1ラインづつ接続させて確認しながら 次に進みます。もちろん これは3.3Vで点灯させていますが、5Vも3.3Vもどちらも眩しくてジッと直視するのは危険なので あまり明るさの差を感じる程 見比べた事はありません。

 一応、一つのトランジスタでこれだけを負担しているという訳です。




























 緑の点灯がすんで 青を片方点灯させたところ…大丈夫みたいです。
 その後 全て点灯させましたが、 計算上では 全部で合計300mA程(LEDのみ)でしたので、ArduinoをUSBケーブルでパソコンに繋いで バスパワーで点灯させても 問題ありませんでした。

 これが、5V点灯ですと1.4A程になりますので ArduinoはPWMによるスイッチングの信号を送るだけで LEDをドライブする電力の供給も 別な回路を用意しなければなりません。

 まだまだ かなり先の話になりそうですが、本当は デジタルタイマー的な機能は 頑張ってArduinoの中に盛り込みたいのですが(勿論 値を入力したり 表示する装置が必用ですが… 本当は 今ではこういう事に長けた人は この部分に関してはスマートフォンでアプリを作って そこから Wi-FiでArduinoに指令を送るようです。自分には夢のまた夢の様な話です。)




























 自分なぞは 製作している時に 無計画で行き当たりばったりで部品を付けているので、たとえば 上の写真の様に Arduinoの接続ピンの配列と 自分の散光源ユニットの接続ポートの配列には全然規則性が有りません。ポートの部品の表記も無視して作っているので 本当にてんでばらばらです。

 後で接続し直す時に 判らなくなってしまわない様に こうやって接続状況を メモ代わりに写真に撮っておきます。そういう意味ではスマートフォンが出来て 自分の様なオッサンにも便利な世の中になったものです。


























 組込む筐体は基本的には以前と同じ考え方で 前回とはサイズ違いの やはり排水管の継手を利用した代物。

 LEDの製作の方が 実質一月弱掛かったので その間にコチラは準備出来ていたのです。

 乳白のアクリル板の上に スライスした排水管を載せて そのチリ(塩ビの厚み)にLEDの基板が載るようになっています。
 
 スライスした排水管は(よく見ないと判りませんが 12時の位置に)切れ目を入れて有って それが緩みとなり 中に嵌め込んだり 外したりが容易に出来る様になっています。ぶっちゃけ 中間リングやエクステンションチューブのつもりで 様々な排水管をカットした物を用意すれば 幾重にもして様々な径を作り出す事が出来ます。


























 ケースに収めて(今のところ 下しかないが…)点灯させた様子。

 継手部品を 中央チリの片側の処まで切詰めて 細かいサンドペーパーで均して仕上げてあります。其処に 残したチリに掛かるサイズの 乳白のアクリル板を落とし込んであります。


























 上の排水管の継手部品の片割れが有ったので focomatⅡcのコンデンサーの収まったバケツの縁に 恐る恐る載せてみると  何と!ギリギリではあるが コンデンサーレンズを傷めずに 収まるではありませんか! focomatにするかベセラーにするか 悩んでいましたが コレなら取敢えずfocomatⅡcの方から試してみる事に…。

















 取敢えず今回はこんな感じで行こうと思います。

 ここまで 読んで下さった方には 突然悲しいお知らせなのですが、この段階までは月曜(祝日)の日暮前には出来ていたのですが、結局 その日は夕食を摂ったあとは気乗りせず 何もやらずじまい…。明けて(一旦寝て)翌朝も 何もせずじまい…

 その試用結果についてのレポートは  もう少しだけ時間を下され…。

















2025年7月18日金曜日

2025.06.25. つれづれ

 2025.06.25. つれづれ

ライカこそ散光源で引伸ばさねばならぬ。⑧

ローライも散光源で引伸ばさねばならぬ。①

 ― 6×7サイズまでをカバーするLEDの散光源ユニットを作り始める。― 


 ライカ判の フルカラーLED散光源を完成させた処までは良かったのだが… その後 何故かその性能の検証の為のプリント作業が 夜明け前に起床しても 気乗りせず ほったらかしのまま…。

 一つの理由は ここ何年かは 永い事 6×6判ばかりを写しては伸ばしてきたので フォーマットサイズ的にも それを伸ばす引伸機的にも ライカ判はイマイチ乗り気のしない事です。

 実は、自分からすると focomatⅡcやベセラーは非常に使い易いです。ベセラーの方は 造りからしてその精度は結して信用していませんが、この2台は やはりフォーマットサイズが 135より余裕が有る事もあって、ネガキャリア廻りの 取り回しが非常に快適です。

 focomatⅠcは 135専用機という事もあって 精度や引伸しレンズの描写には絶大な信頼を置いて いるのですが、いかんせん小さくて ネガをセットするにも せせこましい感じがするのです。(そもそも、その引伸しレンズの焦点距離からして ネガから台版までの間の間隔も狭いですから…)

 そこで、この際 一気に上位のフォーマットのためのLED散光源を拵えたらどうだろう…という気持ちが芽生えて来てしまったのです。



 次は 幾つ位の径で作ろうか迷ったのですが、一気に4×5のサイズをカバーする物を作ろうとすると そのハンダ付け作業は気が遠くなりそうなので、取り敢えず100Φで作れば 6×6、6×7はカバー出来るだろうと踏んで またもや見切り発車!(^^)b





























 今回は基板をドリルを使って 円形に切り取りました。
 思い立つと 直ぐにヤらずにはいられない性分なので 基板を買って来て おもむろにカットしたのですが、周囲がバリバリになってしまいました。





























 余っていたLEDをザッと並べてみました。一応レイアウト図を描いたのですが、実際に配置してみた方が 実感が湧きます。

 今回も LEDを縦長に配置。コレをネガステージに合わせて 角度を調整して配置し 向きによって6×7をカバー(あわよくば6×9をも)しようという算段です。

 来月になって お小遣いが支給されたら不足分を補おうと思います。

 取敢えず 待っていられないので、今有る分でけでも…と思って作り始めました。
 まぁ、根詰めて嫌になってしまわない程度に… 一月位は掛かってもイイやぁ…と 自分に言い聞かせて…。






本来は モノクロ専用であるならば 赤は必要無いのかも知れないのですが… まぁ、折角フルカラーLEDを使っている事ですし やがてカラーに手を出す可能性も全く無いとは言い切れませんので 取敢えず赤のラインも製作していきます。
それと 一度は試してみたいのですが、モノクロペーパーの多階調フィルターって 何号相当のか判りませんが 確かピンク色っぽいのも 有った様な気がするので…





























 やはり 以前と同じ様に 1ライン作る毎に点灯チェックをします。Arduino UNOの方はもう フルカラー版の出来上がり状態で(一定の秒数で点灯させるだけですが…)点灯する為のプログラムが書き込んであって いちいち更新するのが面倒なので、点灯試験用には 引き続き Nano everyを使っていきます。

 この調子ですと、まだまだ 結構掛かりそうです。


 このBlogは 自分にとっては日記的な意味合いもありますので ココからはその後の経過を追ってみました。(他愛も無い写真ですが、興味有る方は 見てみて下さい)













































































2025.07.
最初の方の ライン点灯チェックの写真と Arduinoとの接続が変わっていますが解りますか?
























2025.07.18. 朝





 だいぶ 出来上がりました。明日からの3連休の最後の方でも良いので 何とか テストプリントに 持ち込めないかなぁ…




















2025年7月15日火曜日

2025.04.15. つれづれ

  2025.04.15. つれづれ

 チョッと 話は春頃に戻ってしまうのだが…

























 今から遡る事12、3年前、2つ目の自作のLED散光源を ベセラーに合わせて 一つ目のモノよりもコンパクトに作ったのだが、それが収まる筐体を キッチリ作らずに いい加減なシロモノで取り繕っていたのだが、いささか扱い辛いので、取敢えず コンパネで簡易な筐体を作ることにした。(まぁ、これですらいい加減なシロモノなのだが…)




























 元々有った ZONE Ⅵに合わせて作った 黒いアクリル板製の筐体を ネガステージとコンデンサーレンズの間合い調整の為の蛇腹部分の上枠の背部のバックガードの様な立ち上がりとの干渉を避ける為 150Φの塩ビ管の継ぎ手部品をギリギリの高さにカットして嵩上げしていたのだが、結局それは散光源とネガステージの距離を離す事になっていた。

 そのせいで 4×5のイメージを焼こうにも 四隅がケラレる状態だったのだが、6×6や6×7では 中心部分しか使わないので、何の問題も無く使えているのだった。






チョッと重くなってしまいますが、コストパフォーマンスといい 工作のし易さといい 今はコレ一択です。正直 5.5のシナベニヤでも十分ですが、流石に箱組みしようとすると、1番ビットで締める様な細いビスで神経を擦り減らしながら作業するか釘留めになってしまいます。
上蓋は 横から観ると凸型になる様に 四周にチリを付けて 落とし込んでいます。
















 そして、150Φというサイズは focomatⅡcにも相性がいい事が分かり、いずれはⅡcのランプハウス部分を外して こちらも散光式に換えて使ってみたいなぁ…と漠然と考えていた。

 だから勿論、元々150Φの塩ビ管の継ぎ手部品をカットした時から その構想は 頭の片隅に有ったのだが、生来の面倒臭がりな性分から 今まで後回しにしていた。

 ただ、先日 記事にしたが、今回 近紫外線域のLEDのみで焼いてみても ネガに依っては 散光源では 期待したほどの調子が得られなかった事も有り、それじゃあ、Ⅱcのコンデンサーレンズはそのままに 白熱電球の代わりに 近紫外線域のLEDのみで焼いてみたらどうなのだろう…? 純粋な散光式と比べれば メリハリが付くのでは…と 急に思い立ちスグに試してみたくなったのだった。






↑ 上の写真では判りにくかったかもしれないが、上屋(コンデンサーレンズとランプハウス)を載せる部分は 流石にしっかりしていて 背後がバックガードの様に立ち上がっている。これに合わせる様に 塩ビ管を切り詰めたのだが、この僅か 5~6cmであっても このトンネルを潜り抜けた光は 4×5はカバー出来ず 四隅がケラれてしまいます。

























 


 ここからは、focomatⅡc…

 先ずは オパール電球のついた 上蓋を外し コンデンサーレンズを傷めない様に気を付けて150Φの塩ビ管の継ぎ手部品をカットしたモノを落とし込みます。

 150Φの塩ビ管の継ぎ手部品位 径が有れば コンデンサーレンズの収まった枠の上で止まる様です。





自分のfocomatⅡcはフィルタードロワーが付いていませんでした。
最初から ちゃんとドロワーが付いていれば今頃は ここに多階調フィルターをセットして
普通に焼いていたのかも知れませんが…
 コンデンサーレンズが判りやすい様に 乳白のアクリル板を取り去って写真を撮っていますが、実際は塩ビ管の下のチリを利用して 丸くカットした散光板を嵌めて使用します。 































 この記事の上の方で触れましたが、 ベセラーに上屋を積み上げていくには丁度良いと思って切り詰めたその塩ビ管の継ぎ手も、focomatⅡcのコンデンサーレンズの上に直接落とし込んで使用するには 少しばかり高さが足りなかった様だ…。




右下の方に有るのはもう2、3年前に外されて そのまま放置されている
ベセラーの ランプハウスとコンデンサーレンズです。
ベースボードが無駄にデカいので 支柱より奥の方は 物置き場になっています。
(まぁ、こうやって支柱が下に行く程 レンズよりも後退しているから 邪魔にならずに大伸ばし出来るんですが…
全紙より更に上のサイズのモノを焼いた事が無いので判りませんが、隣の ZONE Ⅵの台版もさらに輪を掛けて
無駄にデカいです。































 でも、その差は僅かなモノであったし、結局は下方向に光が漏れていなければ 何の問題も無いので 早速試してみる事にした。

 引伸しレンズの f値をf11のまま点灯してみたが、暗すぎて何も判らない。当初 接触不良か何かで点灯していないのではないかと錯覚する程だった。

 仕方が無いので 暗室のセーフライトを消してみたが、それでも30秒程して目が慣れて来ると辛うじてネガの周囲の素抜け部分から イメージサイズが判別出来る程だった。



























 10日以上前に用意した現像液を 使い廻しているので、新鮮なモノであれば もう少しコントラストが付くと思います。



























 ベタも痛い程 パキパキのコントラストにはなっていませんね…。





2025年7月10日木曜日

2025.05.12. つれづれ

 2025.05.12. つれづれ

 ライカこそ散光源で引伸ばさねばならぬ。⑥

― GREENのLEDのみで製作した散光源ユニットで 引伸してみる。― 


 GWというのは 陽気も良くなって来て、自分の様な お金もなく家でコソコソ内職ばかりしている人間も開放的な気分にさせるのでしょうか…。





今年は もうスイレンの花が咲き始めました。



























 GW後半の休みが終わっても また何日か働けば もう週末…。そんな 連休気分が抜け切れていない自分は 思い切って この週末を利用して LED散光源ユニットを また一つ拵えてみる事にしたのでした。

 前回、白色LEDでは かなり硬調でしたので、今度は 思い切って緑色のLEDのみで散光源ユニットを 拵えてみました。






勢いで一気に作り上げたのですが、試験点灯してみたら このザマ…
径の大きさも間違えたので、チョッと小ぶりになってしまいました。






 なんで小ぶりになってしまったかというと…





































今回はドリルで円形にくり抜いてカットしたのですが、刃の厚みの分間違えていて その分小さくなってしまいました。


































 今回はスルーホールの両面にハンダ付け出来るタイプの基盤にしました。前回 LEDや制限抵抗とは逆側に細かい部品の固定やら配線のバイパスを施術した際に その依り代となるものが無いので 結構苦労しました。もう十数年も電子工作から遠ざかっていたので 以前はずっと そちらのタイプを使っていた事を忘れていました。


 早速 拵えてみた。




























 まぁ、やっていて途中で気が付いたんですが、前回とレイアウト(センター位置決め)も違っていました。もう基板を円形にカットするのに ドリルで穴を空けた時に既に間違っていたのです。取敢えず このまま工作を進め 連休明けにLEDを買い足して 追加でバランス良く配置する事にしました。




今回 Arduino UNO R3は開発用で 完成したモノの運用に…と思って Nano everyを用意していたのですが、結局 見送りに…


























 まぁ、取り敢えず完成したので 早速 テストプリントしてみる事に…。









このネガは フィルムの自家現像をはじめた頃のものという事もあって、ネガの濃度が濃い(コントラストも高い)です。誰かに手解きを受けた訳でも無く いい加減でしたので 攪拌は勢いよくシャコシャコ何度も繰り返すし 像が出ていないと困る…と不安に駆られて とにかく常に押し気味に現像していました。
 下のベタを見ていただければわかりますが、ネガが濃いので フイルムの素抜け部分が黒くつぶれてパーフォレーションが判別出来ません。辛うじてフイルムの銘柄が判ると思いますが、文字が不明瞭です。フィルムをステンレスリールにピッチリ巻きすぎて 接触しているところが上手く現像出来ていないのです。





























 


 今回は比較のために 前回までとは また違うコマになってしまうのですが、まずは先に作った白色LEDの方で焼いてみました。やはり かなり硬調でした。今回のコマはTMAX400ですので 前回のTMAX100に比べて粒子が結構出ています。下の方の 白い上着の諧調は殆ど出ていません。それ以外の部分は 硬調ですが 比較的見られる写真だと思うのですが…。


 続いて、緑のLED



























 まぁ、自分の場合 結局 多分しばらくはこんな状態で使っていくんです…
 



























 やはり、うって変わって かなり軟調です。

 一つ 驚いているのは あまり粒状感が無い事。まだ このネガしか焼いていないので 一概に判断できませんが、非常になめらかです。ただ、黒の締まりは明らかに足りません。流石に これでは軟調すぎます。でも、白い上着とその下のシャツも 描きわけているし、逆に ディティールに関しては こちらの方が精細で よく出ている感じなのです。

 現代のスマートフォンのHDR写真などに慣れてしまった方々に どう伝えたらいいか分からないのですが、画が眠いのに妙に解像感が有るのです。全くシャープでは無いのに 逆に明確な境界が無い為 仔細に見るほどにディティールを感じるのです。



























 上の写真が あまりに濃度が浅いので もう一枚 同じプリントの別な写真を載せてみたのですが、Blogに画像を投稿しているiPhone上で見る限りはもうちょっとコントラストがあって濃度のあるプリントに写っているのですが、BlogにアップしてWindows環境で見ると若干 濃度が落ちてしまいます。こちらの方が より実際のプリントに近いです。

 自分の使っているPCの液晶モニタが古いので、見た目のコントラスト不足は それも影響しているかも知れませんが…。

 それにしても 緑だけでは いかんせん軟調過ぎるようです。


 正直言って 結果は見えているのですが、次は青のLEDだけで作ったもので 比較してみましょうか…。