2024年12月17日火曜日

2024.11.23. つれづれ

 2024.11.23. つれづれ  

 秋の夜長に…
























 自分は いつもは夜早く就寝して たとえ休日であっても夜明け前のほんの1〜2時間程しか暗室作業はしないのですが… この日は思う処があって 前日23時頃より作業をスタート。

  この部屋 自分の部屋では有りません。でも こうでもしなければ 引伸し機を置くスペースが もう我が家には有りません…。ハッキリ云って この部屋の主である家人からすれば 迷惑な話なのですが…(もちろん この部屋の主も寝食をする部屋は別に持っています。)


 前々回の投稿(2024.09.23)に関わってくるのですが、ほぼ毎週末ごとに Durst L1200で FBの11×14にプリントしているのですが、粒子が鋭いです。粒が立っている…と云いましょうか…(実際はネガポジ反転なので粒じゃないんですが…)特にRodinalで現像したネガは凄いです。

 元々 8×10でプルーフプリントをつくって そのまま同じfocomatⅡcやベセラーで11×14に焼いて来た時も引伸し倍率が上がる事によって感ずる 撮影時のピントずれや 微細なブレ 粒状等のアラは出てきていたのですが、粒状に関しては ここまででは無かった様な… チョッと違和感を感じ始めていたのです。

 そして 以前自作のLED散光ユニットでプリントしたことのあるコマを Durst L1200でも焼いてみて 出来上がったプリントを並べて比べてみて 確信しました。



↑ この秋 新たに Durst L1200でプリントしたもの
定着液から引き揚げてすぐにiPhoneで撮っています。































↑ おそらくは一昨年に ベセラー45MX+自作LED散光ユニットでプリントしたもの
何度か見返してはその辺に放置していたので 埃が付いています。あるとき定着液を
こぼしてしまい その際飛び散ったものが付着して 一部変色 像が消えかかっている箇所が有ります。































 元々 10年程前に オンボロローライで ILFORD FP4+で撮ったネガです KODAK Xtolで現像しています。
 上から それぞれDurst L1200、ベセラー45MX+自作LED散光源ユニットでプリントしているのですが、このBlogに掲載した写真では 良く判らないと思いますが、肩から掛かっているカバンのベルトが 凄まじくシャープに写っています。

 本来の鑑賞距離では 両者の粒状感の違いを感ずる事は有りません。でも自分のド近眼の眼で仔細を見ると僅かにDurst L1200でプリントしたものの方が鋭く感じます。

 でも ここで明らかな違いとなってあらわれているのは ベルトの掛かっている方と反対側の肩から下の襟の先っぽの脇辺り Durst L1200でプリントしたものの方に白くなっている部分が有るのが判るとおもいます。

 その白い斑 実はフィルムの最終水洗後に浸した Agガードの水滴をスポンジで拭った際に残ったモノが析出して出来たものなのです。



当該フィルムの時ではありませんが、フィルム最終水洗後にAgガードに浸し
スポンジで表面を拭ったところ。写っているのは 乳剤面では無い方です。
膨潤している乳剤面では 拭った直後にこの様になっていても すぐ馴染んでしまいますが
 反対側は フィルムによって弾き具合に差が出ますが だいたいこんな感じです。 































 本来、フィルムを乾燥させたあとに 丁寧にクリーニングするべきなのですが、自分は 横着者なので そのままにしていたのです。(かといって 適当に擦る様に拭いても 細かい傷になってしまいますし…)これは focomatで焼いた場合には ネガ濃度やコントラスト、またはプリントした時のその部分の濃度にもよるのですが、それほど気にならない事が多いです。


 続いて 次の写真。




ネガキャリアや それに挟まれたネガに付着している塵が 顕著に出ています。

























 この秋に撮影 Durst L1200で引伸ばしたものです。シャープにプリント出来ていると思いますが 塵や埃が写り込んでいて凄いです。ネガキャリアは ガラスで挟み込むタイプですので、全てを取り除こうとすると 結構厄介です。正直 エアガンが使える程度の小型のコンプレッサーが欲しいくらいです。

 ILFORDのDELTA100にSUPRのHRXで現像していますが、ピントが完全に外れている背景は若干ザラザラした感じです。事前にプルーフプリントとしてfocomatⅡcで8×10のサイズに伸ばした物では粒状を意識する事は有りませんでした。引伸ばし倍率を上げていくと プリント濃度が低めの こういう部分に最初に 粒状感を感ずる様になります。

 どちらにしても Durst L1200でプリントすると手持ちのfocomatⅡcやベセラーで焼いた時より 粒状は鋭く塵などの付着物も顕著に出るようです。これは 引伸し機の構造に由来する その機種が本来持つ固有の調子もあるでしょうし、 実をいうと そもそも それぞれに装着されている引伸しレンズもバラバラ(メーカーも年代も…)なので その部分に負うところも有ろうかと思います。

 そもそも、自分は focomatから自家現像に入り、ZONE Ⅵ、ベセラー45MXと使ってきましたので、集散光式よりも散光式のほうが 粒状や埃が デフューズされた光によって 目立たなくなるのを経験して来ました。

 そこで 今夜は満を持してこのDurst L1200での次のステップに進むことを決めた…というのが今回の経緯です。
























 eBayで手に入れて以来 10年?近く廊下に放置していた CMS501の梱包をついに開封します。

 モノグサ太郎の自分にとっては 一大イベント。まずは 送られてきた梱包状態から 記録しておかねば… ちなみに座卓の下に 別の白い段ボールが有るかと思いますが、中に入っているのは CMS501の電源ユニットです。もう忘れてしまいましたが、これすら その当時 別に落札して単品買いしたのでしょうか? でも、ずっと使用していなかったとはいえ、現在の円安、輸送などの様々なコスト高を考えると この時点で 勢いで無理して揃えたのは 今にしてみれば良かったのだと思います。

 廊下に放置していたので、届いた当初は 家人に事あるごとに 文句を言われていましたが、長い歳月は人を変えます。 「今夜 この荷物 ようやく片付くよ…」と云うと、「ありがとう 助かるよ…これで通りやすくなる…」と感謝とも取れる言葉をいただく始末…。

 まぁ、僕のずうずうしさは 子供の頃からちっとも変わっていませんが…。


























 CMS501が姿を見せました。結構しっかり緩衝材を入れてくれて有りました。これなら大丈夫そうです。

























 まずは CLS501の点灯チェックです。ちなみに 上(下)に載っている拡散ボックスも 別入手したモノです。

 当時 完品でお手頃な出物が無かったので 取り敢えず本体を入手して 必要なモノを買い足していったのですが、筐体の色に拘ったりして 結局 かなりのお金が掛かってしまいました。
















 今まで付けていた 集散光ユニットとネガキャリアを外します。 炬燵の上に置いてある方が 集散光ユニット部分。その下のネガキャリアの右に有るのが コンデンサーレンズのはいったBOXです。

 10年近く前に使い始めた時、コンデンサーレンズを一度綺麗に清掃しましたが、今回みてみると 埃が付着しており ところどころ軽微ではありますが、カビも生えていました。
























 CMS501を載せて ついに点灯! 上からこんなに光が漏れるのかョ!と思っていたら 勘違い。ハロゲンランプのセットされた状況を確認する際に開けた上蓋を キッチリ閉じていませんでした。ランプ付近は凄い熱で点灯中は放熱ファンが廻りっぱなしで少々うるさいです。
 今まで静寂に包まれた暗室でしたが、これからはこのファンの音に慣れねばなりません。今の処、自分には音楽や他人と共有する暗室など到底考えられません。息抜きに 暗闇でチェンバロ作品や ジェットストリームなら聴いてみてもいいですが…





自分の使用する印画紙固有の値を記しておく為か 左側に多階調印画紙の号数ごとの値を
メモしたカードを挿しておくためのスペースがあります。




























 印画紙の取説に従って YellowとMagentaの値をセットします。Durstは max 170Mのものと130Mのものと2種類あるようです。自分のCLS501はMAX 130Mでした。上の写真のセット値は間違えていますが、今回 自分はfocomatⅡcで多階調フィルター無しの2号ストレートでは上手く焼けなかったネガをセットしたため、3号からスタートしようと思っていたところを 過去の経験から散光式は集散光式に比べ 同じ号数にセットしても軟調傾向にある気がして 思い切って4号からスタートしました。




ピークルーペで ピント合わせの為 ネガの粒状を見ようと思ったのですが、全く判りません。
この画像は 反時計廻りに90°傾いていますが、下の出来上がりの人物の左側の襟元から肩にかけての辺りを覗いて見たものです。






 ピントの確認の為 ピークルーペを覗いても 粒状を確認出来ません。こうなるとコントラストというか 像が一番鮮明に見える位置にするのに 行き過ぎたり戻ったりを繰り返してみないと判りません。ビューカメラの摺りガラスを観てピントを合わせるのに 似ていますが そもそもの投影像が非常に眠いので大変難儀します。自分は普段使っていないのでうろ憶えですが、確かに多階調フィルターの中にこんな色が有った気がします。最終的にピントに関してはよく判らず見切り発車だったのですが、それでも まぁ何とかプリントしました。




iPhoneで撮ると実際の結果より パッと見のイメージを解り易くなる様に 補正するので、実際の写真にかなり近いですが 少々コントラストが増しています。



























 
この写真は focomatⅡcでノーフィルターの2号ストレートでは上手く焼けませんでしたが、CLS501で4号にセットして焼いても今一つといったところ。この写真では写っていませんが 右隣に同時に焼いたベタは 4号相当の光で丁度いい具合に焼けていました。

 ILFORD DELTA100で撮影 SUPR HRXで現像していますが、粒状に関しては シャツの明るい部分、白い車体、青空など ネガでは濃い部分を くまなく見ても全く感じる事は有りませんでした。(もっともこのカット まだ8×10にしか 引伸ばした事ないので focomatⅡcでは 11×14にしたらどんな具合か判らないですが…) ネガキャリア廻りの塵もそれと明確に判るようなものは出ていません。そういったノイズとして感じるモノが無く 強い光の降り注ぐ中で撮ったわけでは無いので スムースな感じ。でも 心にグッと来るものが無く 何か足りない。あの時 自分の捕まえたかった光の輝きは こんなもんじゃないよねぇ…(少なくとも 人物の肩の辺りまでに掛かっている光は もう少し感じとれる様にしたい…) 

 これなら いきなり5号で焼いた方が良かったですかね…。でも5号ってもうソコが限界点ですから…その点はチョッと拍子抜けしてしまいました。これは また改めて検証してみたいのですが、このカットぢゃないですが ベセラーに載せた自作LED散光源ユニットのパープルのLEDで焼いた時は 同じ散光源でも軟らかいながらも 何処か芯の有るガツンとした感じの画を叩き出した気がしたのですが…


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 実を云うと GW辺りから使い始めた 50枚入りの11×14のバライタ紙がこの時点で残り1枚となってしまったので 同じネガを5号で焼くのは ひとまずお預けにしておいて、次は逆に ネガの濃度とコントラストがキツくて その昔 focomatでは 覆い焼きや焼き込みを駆使しても上手く焼けなかったいネガを 今度はグレードを落として焼いてみました。メモを取るのを忘れてしまいましたが、2号か3号にセットしました。(2号だったと思うが、散光式の方が軟調傾向に有るため 3号にセットしたかも知れない)




何月かは忘れてしまいましたが、11~12年程前 夏の強烈な日差しの中で撮影しています。
この年か 前年位に屋根を葺き替えを済ませており 非常に綺麗でした。































 全く自分にとって満足いく結果ではありませんが、ほぼストレートに焼いても一応 一枚の写真として 見られるプリントになった事は 評価出来ました。でもまだ全然 改良の余地有りです。そしてここでも自分は 敢えてこんな光線状況下で撮ったのですから ハイライトの輝きを求めているのですが、そういった事が感じられない…という意味でも 非常に不満の残るプリントです。



 このカット、focomatⅡcで 多階調フィルター無しの2号ストレートでは 覆い焼きや焼き込みを駆使しても 上手く焼けません。その当時のプリントが手許に残っていないのでお見せ出来ませんが、 何とか焼くだけは焼いて画にしても 焼き込んだ処は硬く、逆に覆い焼きをした処は軟らかく、2号、3号という括り(ニュアンス)や 単にコントラストの差とも違って、何というのかな…濃度としては 一つの連続した画に纏まっていても 硬いところ軟らかい処が ちぐはぐに混在して 違和感のあるプリントにしか仕上げられなかったのです。

 最終的には 仕方が無いので 多階調フィルターを持ち出して 元々覆い焼きをして露光の少なかった処は さらに元々のベース露光より時間を減らして残りの分を 4号位のフィルターで焼き込んだり、元々がベース露光と同じ時間以上 追加で焼き込みをような処は 焼き込み時間に応じて 1号→0号とフィルターのグレードを徐々に落として 焼き込んでいったり… まぁ、それでもダメでしたね…。

 当時の自分は 独りで坦々とやっていた事もあって(まぁ、現在もですが…)、思い込みも激しく 『 取敢えずネガが濃くなろうが 情報のあるモノは後のプリントで何とか出来る!今すぐ出来なくても 後で機材を色々揃えて やがて対応できる!』だとか『 そもそも シャドーにロクに情報の無いネガを得て 後から悔やむより ともかくシャドー重視で露光をたっぷり与えて撮るのだ!』と息巻いておりました。

 結果は 散々なものでした。当時は 120では人を撮ったりはしていなかったので 135で撮ったものを focomatⅠcで伸ばす時以外は ほぼずっと建築を撮った写真のプリントと向き合って来ました。その頃は フィルムも安かったし 1巻で10コマ程度しか撮れないし 撮影時にはいつも幾分気分がハイになっているので この勘違い野郎は多い日には10巻以上撮るぢゃないですか… 夏休みともなると 毎週出掛けて そこから現像地獄…そして出来上がった大量のネガからは上手くプリント出来ない… そんなこんなで 10年近く写真から遠ざかっていたのです。




上のプリントのネガ
基壇の石積みの部分のネガ濃度が高いです。




























 このネガ 夏の晴天にMamiya7の43mmで撮っています。フィルムは今は無き efkeのR25。当時 このフィルムが感度が低い代わりに物凄く解像度が高い事を知って興味本位で買ったのですが、その当時の購入先でも特に専用現像液みたいなモノのアナウンスは無く Rodinalによる現像が推奨(?)されていたので、Rodinalで現像しています。シャドーを意識してかなりオーバー露光をしたつもりですが、このネガを見ると その割には 御堂の左の方は あまり写っていません。逆に 直射日光の当たっている方は かなり濃くなってしまいました。

 当時は この様な条件でも 果敢に挑んでいたのですね…。

 取敢えず これでFB紙50枚使い切ってしまいましたので プリント作業は 今日の処はここまでです。





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おまけ





























 試しに 7年位前に買った 期限切れのFB紙を持ち出して Agガードが思いっきり析出しているネガを焼いてみましたが…

























 ネガは ある程度コントラストが有るのですが、期限切れの紙では 5号にセットしても 正常なコントラストには焼けず 黒つぶれ…





















 でも フィルム上のAgガードの痕跡など 取敢えずパッと見では何も出ていませんでしたよ…
ちなみに、8×10のRC紙に focomatⅡcで焼いたものにも全く出ておりませんでした。










2024年11月26日火曜日

2024.11.09. つれづれ

 2024.11.09. つれづれ

 秋の夜長に…
















 つい先日まで仕事が立て込んでいて忙しかったのですが、先々週末 gallery bauhausの主宰者である小瀧さん自身の個展のギャラリートークに行って来ました。
















 自分は早目に申し込めたので 大丈夫でしたが満席でした。いつもながら和気あいあいとした感じでした。場をシラけさせたり 変な人と思われると嫌なので(恥ずかしいので…) 暗室作業での質問したかった事は トーク後に直接 小瀧さんに質問しました。



 この日は まず最初に西新宿のコチラで 我がオンボロローライのフードを探しに…
















 もしかしたら午後から営業かも…と思っていたのですが、もう営業していました。店番 持ち廻り制でしょうか 翁ではなく もっと若い世代の方に相手して貰いました。

 出来るだけ安く上げたいので、純正品で無くても良かったのですが、結局 純正品(…と思われる)の中古品がたまたま有り 運良く手に入れる事が出来ました。
















 観た感じペラペラですが 2.8だとバヨネット部の縁に切欠きが有り結構凝った作りですね。

 ストラップ付けないのか…って? 自分でその時だ…と思い立てば 考えますとも。

 すいません レンズ表面に塵が付きまくっています。今までフードもキャップも付けず裸で持ち歩いていましたので これで一安心です。


 次は建築を観に原宿へ…
















 行けば判るだろう…という事で、代々木体育館側から山手線越しに見下ろすと アッたアッた!

 自分は望遠レンズ持ってませんが 本当は此処から望遠で撮りたいです。















 正面 通り側は 思った程下がれ無いので あおれないと写真にならない感じです。

 公益社団法人 日本アロマ環境協会の事務所ビルなので てっきり中には入れないと思っていたのですが(土曜日だし…)入館料は掛かりますが、中の見学をする事が出来ました。(当館の本来の来館者の目的からはズレてますが…)

 開館前に エントランス附近で フィルムを詰めていると 中からスタッフの方がわざわざ出て来て 教えてくれました。あやうく立ち去ってしまうところでした…。






 









 いつ竣工したのか 細かい事は分かりませんが ひのきの素木の美しい色は まだ全然損なわれていません。
















 先日 自分も同じ問題に直面したのですが、全然 気にしていない感じ。

 一般の来館者が利用出来る男性用トイレはここしか無いので利用したのですが、中のサムターンはどうなっていたか忘れてしまいました。きっと大型のサムターンが付いていて 自然に施錠出来たのでしょう。



























 この奥に 色々な植物由来の精油の香りを嗅ぎ比べる事の出来るスペースがあるのですが、針葉樹だけでもかなりの数が有りました。

  普段 スプルスってどんな木?…と訊かれても困ってしまうのですが  和名(?)はドイツトウヒとなっていました。

















 来館者が来る毎に案内して貰える訳では有りませんが、一時間毎位で 希望者を募って代々木体育館側の3階のテラスに案内していただける様でしたので 自分も揚がってみることに…。

 代々木体育館側の眺めが素晴らしいです。

















 鉄骨躯体の軸線と 木組みの通りが合っていないので カメラを構えても 何処に消失点を合せようか 戸惑います。
























 最後にお決まりのコチラのカット…
 iPhoneは即座に モノにしてしまうけれど…

























 なかなか フィルムでは難しいですね…

























 そもそも この程度のテストピースで ストレートに全体を焼こうとする事に無理が有りますね…。

 この後は 六本木界隈で 写真関係の展示を巡って 夕方 お茶の水に移動しました。

























 オリジナルのボタニカルティー おいしく戴きました。甘みがあって優しい味でした。






























2024年10月2日水曜日

2024.09.23. つれづれ

 2024.09.23. つれづれ



欄間からこぼれてくる朝の光 リミットが迫っている。
















 中秋の名月も過ぎ 日も短くなって来た。自分のお座敷暗室でも 朝5時過ぎ位までは 作業が出来る様になって来た。

 まだ 30°C超えの日中の暑さはどこまで続くのだ…という感じだが、さすがに朝晩の風に涼しさを感じる様になって来た。

















 つい最近まで暑さですっかり勢いを失っていた西洋朝顔が俄かに勢い付いて来た。これから寒くなるまで まだまだ楽しめそうだ。元々 自分は花壇に整然と植えられた可愛らしい草花よりも こういう 人の手を離れてしまった なすが儘の草花の健気な姿の方が好きなのだ。


 夏休みにDURSTを使う様になってから ここ最近 ウィークデーは8×10のRC紙でfocomatⅡcによるプルーフプリントを作り、じっくり水洗作業の出来る 週末の朝にその中から良く写っていそうなコマを選んで 11×14のFB紙で DURSTを使ってプリントしている。

 但し8×10のプルーフプリントの方は日に1〜2枚、11×14の方に至っては ほぼ 日に1枚なのだが 事前にテストピースを焼いたのにも関わらず 1枚目で大きく失敗し そのリカバリー方法を書き留めて翌週に持ち越すよりは 修正イメージが頭の中に残っているうちに もう1枚焼いてしまった方が早い場合は 2枚になる事もある。

 前の週の3連休は仕事が重なって全然休めなかったが、今回は3連休をとる事が出来たので FB紙を 一日一枚づつ仕上げてみた。














































 3枚が3枚とも フィルムも違えば現像液も違います。

 11×14で焼くと 8×10で焼いていた時より 粒状や先鋭度をより感じられる様になります。



 























2024年9月6日金曜日

2024.09.05. つれづれ

2024.09.05. つれづれ

 実を云うと 昨年末に人生で初めてコミケに行っていて…

 その目的は コスプレはともかくとして 格安で沢山の若いおネイサン(お嬢ちゃん)の写真が撮れるのでは…という をとことしては至極真っ当な 邪な動機によるもので…

 只、その時にMamiya7で撮った方の撮影済みのフィルムが 色々な物にまみれて何処に行ったのか分からなくなってしまい ついこの間のお盆休みの片付け時に無事発見されて 今週 無事に現像され ようやく日の目を見る事となったのです。



本水洗は 致し方無いとして 予備水洗までは 氷水を用意して 20℃前後をキープして
現像しました。Mamiya7で ほぼオート カメラ任せで撮影しているので
いつもの自分のように 露光オーバー 現像オーバーにもならず 程よい濃度の
ネガに出来上がりました。


















 ただ ネガを観ている時には 目視だけでしたので気付かなかったのですが 今朝プリントしてみたら このネガも 屋内に放置されていたとはいえ 夏の暑さのせいか おかしくなっていて そこかしこに斑点が出来ていたのです。



 focomatⅡcで 多階調フィルターを使用せずストレートに焼いています。
そもそも 自分がfocomatⅡcに取り付けている電球のW数が 適正なのかわかりませんが
引伸しレンズのf値 f8なのですが、
左から 0.6秒→0.7秒→0.8秒→0.9秒→1.0秒→1.1秒→1.2秒→1.3秒 です。
勿論 多階調フィルターの2号を使用すれば もっと長く出来るのですが…

















 テストチャートを手にした段階で 頬にそばかすの様に斑点が出ていて ようやく気づきました。

 頬の辺りが 比較的判りやすいかと思いますが、全体に ホシガレイの様な斑点が出ています。フィルムは ILFORD FP4+です。フィルム自体は 古いものではなく、去年撮影のチョッとまえに購入したものです。





Mamiya7 65mmF4のレンズで撮影しています。(撮影時の絞り値は不明)
今回の撮影条件では オンボロローライの方では いつもの引伸し機で いい感じに焼けるネガが
出来なかったので 何の問題もなく 普通に写っているのに正直驚いています。


















 ちなみに全体はこんな感じです。この日は非常に天気が良く 大晦日前日とは思えないほど暖かかったのですが、冬の低い日差しの猛烈な逆光の条件で撮影しています。

 Blogに載せるために いつも通りiPhoneでプリントを撮っていますが iPhoneは勝手にコントラストを上げてしまいますので 真っ白く見えますが ブラウスの諧調も 実際のプリントではしっかり陰影がでています。

 8×10に3倍でプリントすると いつもの6×6では 脇に当該ネガのベタも併せて焼き込めるのですが、6×7ですので 紙の残りの余白にネガが収まり切りません。

 また、ローライやハッセルは フイルムが縦走りなのですが、Mamiya7は アスペクト比の関係でで当然 通常のライカ判のように 横走りになりますので 余白に情報を詰め込むだけ詰め込もうと思っても どう収めたらいいか いつも躊躇してしまいます。



拡大して観てみると画面全体に斑点が出ています。
でも とりわけフィルムの幅の両端に近い部分(この写真では下の方)に
比較的まとまっている気がします。何故かは解りませんが…


















 こんな事になるなら もっと早目に現像していれば良かったですね。




人物の背後 車体の下の方が 比較的判りやすく斑点が出ています。















 ちなみに同じフィルムの後の方の 年が明けて比較的直ぐに撮ったコマにも 斑点が出ていました。コチラもネガをパッと目視した位では 斑点が出ているのが判らなかったのですが…




こちらは別なフィルムを現像した時の写真ですが、斑点が盛大に出ています。
















 2年前の夏 熱い車内に放置していたオンボロローライの中のフィルムを現像したときは すぐに判るくらいの斑点がそこかしこに…まるで寺社に生えている杉の幹の皮の部分に生ずる苔(カビ?)みたいですね。
















 ネガよりもプリントされた状態の方が 分かりやすいでしょうか?

 ここでも 度合いはともかく やはりフィルムの幅方向 両端に行くほど酷くなっています。

 ただ黒縁の部分を観て貰うと判るのですが 露光を与えれれていない部分は 目視した限りでは何とも有りません。









2024年8月30日金曜日

2024.08.24. つれづれ

 2024.08.24. つれづれ


 とりあえずDurstで1枚焼いてみたのだが、4×5のプリントはもっと使いこなしてから 改めてじっくり再チャレンジしてみよう…という事にして やはり取敢えず Rolleiで撮った6×6を伸ばしてみることにした。

 連休中の片付けついでに 心あたりのある箇所を色々詮索してみたが、DurstのLABORATOR 1200用の6×6ないし6×7のネガマスクは 結局見つからなかった。(もしかしたら買い求めていないかも知れない)

 ただ、ネガマスクの代わりに嵌めるガラスは買い求めていたのは間違いなくて そちらは凡そ仕舞った場所も憶えていたので 何とか見つけ出す事が出来た。

 これで どんなフィルムサイズでも引伸す事が出来る…と 早速ネガキャリアに ガラスを嵌めようと思ったのですが、これが サイズが合わなくて上手く嵌らなかったのです…。

 ガラスの縦横サイズは 合っているようなのですが、例の隅切りの部分の切り落としが 少なすぎて上手く嵌ってくれないのです。



所有している二つのネガキャリアを並べてみました。
最初に買い求めた方(左)は あまり綺麗ではなかったので追加でもう一つ綺麗な物を
買い求めた。本当はマスクのブレードのツマミが赤(ピンク?)のタイプが
欲しかったのだが…
右側のキャリアに純正品と思われるカットガラスを嵌め込もうとするも
四隅の隅切りの部分の切り欠きが合わず収まらない。
もしかすると ネガキャリアにも幾つかの仕様があって ガラスの隅切りも
それに合わせて多少寸法が異なっているのでしょうか?…




















 この時点で朧げに10年前当時の事が思い出されたのだけれど おそらくその時も まずは手に入れたのが嬉しくて最初に4×5をプリントし その後 6×6や6×7を焼こうとしてネガキャリアにガラスを嵌めようとしたらサイズが合わなくて訳が分からず 嫌気が差して頓挫してしまったのでは無いだろうか…

 まぁ僕も10年の時を経て 折角 再始動したのだから 盆休みはまだまだ有るし 今度はその位の事で断念していられません。



マスクのブレードを中央に寄せて強引に6×6のネガを
載せてみたのだが 波を打ってしまっていて やはり無理があるようだ。
キャリアに嵌めてつかう アルミのフレームのマスクとその下の
マスクのブレードは結構間隔があったのですね…

















 DurstのLABORATOR 1200のネガキャリアは それ自体にサンダースの4ブレードのイーゼルの様なギミックが仕込まれていて羽の幅は勿論それ程有りませんが、6×6や6×9など任意の大きさにマスクを掛ける事が出来ます。

 もしかしてそのマスクにネガを載せる様にしてみたら…と思ったのですが、さすがにそれはチョッと無理が有りました。

 それならば 僕のお得意の黒いミューズコットンボード工作の出番ですね。
















 

 もう雛形として4×5のマスクが有りますから、外寸はそれに合わせて 中を任意のフォーマットに合わせてくり抜くだけです。

 ただ、マスクは上下に嵌めますし、元々のアルミのマスクは厚みが有るので それぞれ2枚づつ貼り合わせにしてあります。それでも 物の30分〜1時間位で出来てしまいます。




はやる気持ちで一杯で そんなに丁寧には作っていない。
まぁダメなら幾らでも作り直せるから…
踏み留まって何もしないでいるよりは良いだろう…















 

それでも汎用性を持たせる為に 今回は6×7サイズの物を作った。両サイドを下のブレードでマスクして 6×6サイズとしている。

 ちなみに隅切りでカットした三角形は 小さいので捨てているが、このミューズコットンのボードは 引伸しの時に覆い焼きのマスクにしたり 色々と使い道があるので ある程度の切れ端は捨てずに取っておく様にしている。




最初は 4×5のアルミのマスクを噛ましたまま 黒い厚紙のボードを挟んでみたのですが
やはりあまり具合が良くないようでした。
この写真を撮る為に左手で縁をつまむ様にもっていますが このネガキャリア
重いです。こんな持ち方だと うっかりバランスを崩すと 落としそうです。
この写真では 判らないかも知れませんが しっかり四周に黒縁が出来るサイズに
厚紙のボードを刳り貫いています。


















 そんなこんなで 何とか1枚プリントしました。当然 印画紙の左側の引伸した印画と その余白を使った 右のベタの部分では露光時間が違うのだけれど、いつも使っている focomatⅡcやベセラーなら その露光時間の違いのアスペクトが 過去のデータの蓄積から 凡その見当がつくのだけれど、これは本当に一枚目なので 同じ集散光式だからという理由で focomatⅡcの時の見当で 焼いてみたが 少し濃くなってしまった。




四隅に黒縁出ていますが チョッと不安定です。
今回のプリントから 定着液を新調したので まだ 艶々トロトロと輝いていて
バットから引き出した時の バライタ紙の上に 斑に残った感じがなんともいえません。
(こんな思いを抱くのは 僕だけかも知れませんが…)
勿論 このあと キッチリ洗浄されてしまうのですが…

















  ただ、途中 他の片付けをしていたり、深夜の実際にプリントを始めるタイミングになって気分が乗らず面倒臭くなったりで このプリントを仕上げて迎えた朝の時点で お盆休みも残すところ あと2日となっていたのでした。