2025.11.25. つれづれ
年の瀬が近付き またバライタペーパーが いよいよ残り僅かになって来た。
プリント作業も ペーパーの在庫に余裕が無くなって来ると 平常心で出来なくなってしまう。
いつもより余計に 失敗するまいと思って それがプレッシャーになってしまうから…
バライタ紙、テストピース分(0.5枚)を除いて 残り3枚…。
テストピースは 通常 11×14の紙を 4つに裁断して使用している。
2025.11.29. 土曜日の朝
相変わらず BlueとGreenの比率は変えずに 過去にプリントしたモノの中から ネガが濃いのにコントラストのないモノを選んでプリントしている。
此の処 テストピースの中に良い感じで焼けている部分があって その露光時間で本番プリントの焼付けをすると 今迄の経験則から ドライダウンで濃くなる分を差し引いて露光するのだが、それにしても 最終的に思ったよりも濃くなってしまって なかなか思った通りの濃度に仕上がらずに困っている。
通常 テストピースの方が 紙片が小さいので 現像液中でピンセットで摘んで 絶えず激しく撹拌するが、逆に本番プリントは バットの中で 前後に揺する余裕がないので 仕方無くバットを指で摘んで傾けて 現像液を寄せては返す波の様にして 紙も一緒になって揺れるのに任せるのだが、何故か 攪拌が緩やかと思われる コチラの本番プリントの方が 濃度が濃くなってしまうのだ。
今の処 全く原因が分からないが ここでは此の状況に慣れるしかないのだろうか?
2025.11.30. 11月最後の日曜日の朝…
最後に何をプリントするか少しばかり悩んだが、シャープにしかも良い光の時に撮れている 例の御仁の写真をプリントする事に…但し ネガは通常の濃度範囲だが コントラストはそれなりに有る…。此の 照明の設定のままでは 硬調になり過ぎないか若干の不安は有るが 夜明け迄 あと1時間…あまりネガの選択に戸惑っている余裕も無いので 取り敢えず始める事にした。
あと テストピースを除いて残り2枚…でも テストピース分の紙片も残り1枚しか無いので 最初から気が抜けません。
↑ まずはテストピース。ここの処 照明を同じ条件で焼いているので イーゼルに照らされたネガ像を見て おおよそに当たりを付けて 16.25secから+1.25secステップで焼いていったのだが、25.00secではもう長過ぎる気がして 最後の2つは最初の16.25secから逆に減算していった。
どうやら 20秒辺りで良いと踏んで ドライダウン分を差し引いて 18.50秒のベース露光 両脇を少しサッサッっと焼き込んだ
こうして出来た 最初の1枚目の本番プリントは 取り敢えず人物の部分の露光時間しか考えずに 後は あてズっぽうで 周辺を焼き込んだのだが、そもそものベース露光が少なかった。(失礼ながら このプリントは結果写真無し…)
↑ 本番プリントを焼く際には こうやってテストピースを傍に置きます。そして 観察現像で絶えず両者を見比べるのですが、現像液が疲労してくると少しづつ褐色を帯びてくるので プリントが現像液の底に沈んだママだと 実際の濃度より濃い目に見誤る原因となってしまいます。
今回は 最後の2枚なので 悔いを残さぬ様に 現像液もフレッシュなモノにしようか悩んだのですが、ネガに対して 自作のLED照明が硬調傾向である事が明白でしたので 敢えてそのままシーズニングされた現像液でプリントする事にしました。
↑ 上の写真は それを踏まえて修正した 2枚目の本番プリント。奇しくも 此のプリントが 在庫の四ツ切りバライタ紙の最後の50枚目になりました。(2-50とは 2025年 50枚入り2箱目の50枚目という意味です)
ベース露光 21.25秒。1枚目よりは周辺を焼込みました。それでも若干 左右の焼込みが足りない気もするが、許容範囲とさせて下さい。どうせ もう 紙も無いし…。
右の車 確か白い車では無かったと思いますが、ほとんどトーンが出ていません。やはり そもそも LED照明のグレードが 少しマッチしていないのかも。(アッ、僕 撮影時にシャープカットフィルターとか 一切使わないので… 引伸しレンズの前に多諧調フィルターかますと像が甘くなる…と言ってる人間が そういうモノを使うのは 矛盾してるでしょ。その辺の事は 他の人に任せますよぉ…)
2枚目を焼き終えた処で 6時10分。
ココから 水洗作業になります。そんなに枚数が無いので 上手くいったモノから優先して 水洗していきます。
正直言って あんまり沢山焼いても どの道 今の自分の環境では 一度に何枚もの紙を並べて水洗する余裕が無いんです。
アーカイバルウォッシャーとか欲しいんですけど この朝日を浴びて 個々のバットに沈められたプリントを見つめながら 時に流水・置換水洗を織り交ぜて 作業をしていくのも 何とも言えない至福の時間です。
ロボットじゃないからねェ… そう言った時に 大量の失敗プリント(しかも試行錯誤して同じコマ)とかだと 見ていて絶えられなくなります。
鬼海弘雄さんが スポッティング作業中に見続けて その時間に耐えられないものは 外されていく…という様なことを仰っていましたが、確かに この水洗時間に 見飽きてしまうようなモノは 残るプリントではありません。
上の写真のバット 左はLionのポリバット、右はパターソンのバットです。勿論 モノとしてはパターソンの方が 頑丈に出来ていますが、コレばかりは一長一短で 使い勝手は今の処 自分には優劣つけられそうもありません。
昔は Lionのポリバットも安かったのですが、それなりの値段になってしまいました。今は Silversaltさんが パターソンのバットを比較的リーズナブルな値段で扱って下さっていますので 助かっております。
普段は メモ帳に露光データを 簡単に書き取っておくのですが こちらも丁度 書く場所が一杯になって 無くなってしまって…
でも、Blogの記事にするのに忘れてしまうかも知れない…と思って 一応ザっと書き取って残しておく事にしました。
こういう時 iPhoneで写真を撮っておくと便利です。この紙自体が無くなっても 撮った時系列順に保管してくれるから…
上のメモですが、何だろう 瞬時の動作による焼込みって サッサッとしか表現のしようが無いんですよね。
そういう意味では そもそもの露光時間が長い方が 焼込みはやり易くなります。サッサッではなく 何秒かの動作になって マスクの紙を止めている時間が出来るから。
サッサッといい加減な表記をするのも そもそもその再現性にもバラつきがあるのが分かっているから…
もっと言えば 自分は何台かの引伸機と いくつかの照明を組み合わせて使っていて、現像液のコンディションも 日に日に変わっていくので あまり 厳密にメモを取ろうとしても その初期設定を書き出すだけで 結構面倒臭いから…
せめてiPhoneで沢山の状況写真を撮っておくのもその為です。
↑ 実は年末に向けて 色々と企マカン砂漠です。








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