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※ お盆明けから二週間程はのんびりしていたのだが、仕事の方が忙しくなって Blogの方の更新が ままならなくなって来た。(休日は休日で やりたい事だらけだ)おまけに 9月中旬からは長期のロード(出張)に出ている。もっと早く お盆明けスグに 記事として纏めれば良かったのだが…。(生来 過去を振り返って日記を書いたりするのは 億劫で苦手な性格である)
以下、中途までは先月に記述を終えていたのだが、そこから先は あまり細かい事は 思い出せなくなってしまった。元々、逐一メモをとったりする様な性分でも無いので 半分位は うろ覚えの内容である。その点は ご容赦願いたい。(2025.10.30. 出張先にて記す)
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2025.08.13. つれづれ
ライカこそ散光源で引伸ばさねばならぬ。⑫
ローライも散光源で引伸ばさねばならぬ。⑤
― BlueとGreenの光の比率を変えてプリントしてみる ―
お盆休み最初の3連休が終わった。
最初の3連休…と云っても 今年はその後も休みが続いて めずらしく9連休なのだが…
ここのところ(お盆休み中)毎朝 1・2枚、時間にして1時間半から2時間 プリント作業をしています。
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↑ ローライで撮ったネガを大四切に焼く際に 余白が勿体無いので 当該ネガのベタを 脇に焼き加えているところ。残りの部分はマスクされています。 前は バライタ紙を 鋏で正方形に裁断していた事も有るのですが どうも切っていて 気分が悪いので いつの頃からか 今のスタイルになりました。 そうは云っても テストピースを焼く紙は 四ツ切を ためらいもなく 4つに切った短冊ですが… |
当たり前ですが、このベタの露光時間は 引伸した像の焼付け時間とは異なります。
実はその比率は 引伸機の種類、機種、光源によっても異なっていて 今使っているfocomat Ⅱcですとオパール電球で焼いた時は ベタの露光時間は 引伸しの時の2/3位の時間だったのですが、今回の自作LED散光源を使用すると 同じコンデンサーレンズを通した条件でも こちらは引伸し時の 4/3から8割程度の時間が掛かります。
コレ迄の言い方は 本来の前後(後先)とは逆になっていて チョッと誤解を招く様な言い方なのでココで言い換えると、引伸しの際の露光時間は オパール電球の時は ベタの凡そ1.5倍位の時間が掛かるが、それを今回の自作LED散光源に置き換えると、4/3倍か1.25倍で焼ける…という事です。
光源の種類が違うので、同じ集散光式でも 若干 キャリエ効果に依る影響が減るという事だと思います。
オパール電球の時に比べれば 極端なコントラストのネガでなければ ストレートにプリントしても そこそこ普通に焼けてしまう…というのも頷けます。
ちなみに べセラーで コンデンサーレンズを外した 完全な散光式の状態でプリントしてみると、その差は 更に縮まっていきます。(不思議なのは 眠いのに 現像過多で 濃くなってしまったネガを 近紫外線域のLEDのみを用いて 硬調に焼こうとした際に その関係が逆転してしまった事が有りました。)
だから、ベタ焼きが たいがいストレートに露光を掛けても焼ける様に べセラーで冷光源を使った散光式で焼いた方が 覆い焼き等を駆使せずとも そのままストレートに焼いても イイ感じにプリントが出来ると思います。 後は 作画意図と言うか 各人が其処から 見せたい部分の周辺を焼き込んだり それ以上暗くならない様に 覆い焼きしたりすれば良いのだと思います。また ガツンとくる様なプリントを得たければ オパール電球を使った集散光式のプリントに戻れば良いのです。
今回の自作LED散光源と言い、余白にベタを焼いたり 他人から見れば 余計な遊びをしている様に見えるかも知れませんが、色々人とは違う事をやっているウチに そんな遊びから派生した事柄にも 色々気付かされる事は多いのです。
一台の引伸機しか 使って来なかった様な人は ひょっとしたら「キャリエ効果」という言葉にすら出逢った事が無いのではないでしょうか。
またRICOHFLEXで撮ったネガの 先日とは別のコマを引伸しました。自分の持っているRolleiflexとほぼ同じ製造時期の個体と思われますが、ネガは さらにコントラストが無く 開放絞りでは 周辺部の写りもかなり甘いです。
それでも カメラを下さったその人に 実際にどんな風に写るのか早く見せたくて 偶々フィルムを切らせていたので サマージャンボを買いに外に出たついでに近くのカメラ屋さんに行ったのですが、そこには DELTA 100やFP4+が置いて無くて 仕方無くHP5を買って帰ったのですが、早速撮影を済ませたものの コレまた現像液も いつも使っているモノは切らせていていたので 仕方無く Rodinalと同等品と見做しても良いと思われますが、もう1年半近くも前に ヨドの店頭で偶然目にして購入した SILVERCHROMEのSELONAL(希釈は1:49)で現像致しました。
先日の投稿で 拡大したネガ像をピークルーペを覗いても この程度の引伸し倍率では 粒状が見えない…と言いましたが、コチラは プリントにハッキリと粒子の粒立ちが出ておりました。
もしかすると、(この辺は 全く比較できていないのに 感覚や推論で ふと思い付いたようにいいますが…)自作LED照明で焼くと 通常より銀粒子の粒立ちが 鋭く表現されるのかも知れません。まぁ、自作LED照明は 思いっきり散光源ですので、そこからコンデンサーレンズを通しているとはいえ チョッと矛盾した感じになってしまいますが…
実を云うと あまり自分は Rodinalは好みでは有りません。まぁ、亜硫酸ナトリウムが大量に溶けた現像液で処理したフィルムを さらに大きく伸ばしていった時に 粒子がボロボロになっていて 大伸ばしした時に 千代紙のちぎり絵みたいになっているのも チョッと嫌ですが…。
↑ こちらはMamiya7の65mmで撮影したカット。 フィルムは ILFORDのFP4+、フィルムの現像液は Silversaltさんで購入した SUPRのHRXです。非常にいい感じです。このプリントでは粒状は判りません。ただ 粒状とは関係有りませんが、普段 Rolleiflexの描写を見慣れてしまっているので、スッキリしていますが、どうしてもパキパキな画に見えてしまいます。(この写真、iPhoneで撮っているので 実際のプリントよりコントラストがついています。実際はもう少し暗めで チョッとどんよりしています。)
実を云うと、FP4+は ヨドで購入しているのですが、そこのレビューで SUPRのHRXで処理すると 良い結果だったと書かれていて 自分も試してみました。結果は上々です。
ただ、FP4+にSUPRのHRXでは DELTA100にSilversalt現像液よりも 結果的に 高くついてしまいます。
まァ、そもそもフィルムや現像液は 各人の好みやその時の気分であったり、撮影対象でによって使い分ければ良いかと…。
また、自分の様に 色々なフィルムを色々な現像液で処理して 日々プリントしている様な人間でないと 明確な違いは感じにくいと思います。
でも、興味が有ったら ぜひ一度試してみる事をお薦めします。
自分がモノクロ現像を始めてから 程なくして KODAKのPLUS-Xが無くなり、135では何本か撮影したのですが、120は 結局使うことが無いまま 廃番になってしまいました。(今思うと、120のPLUS-Xは その頃にはもう無かったのかも…)近頃、その135で撮ったコマを伸ばしたのですが、自分が思っていたよりも細かな写りだったので、現在の自分がPLUS-Xの120で撮って伸ばしたらどうだっただろう…と思うと残念な気持ちになります。
感覚的な云い方になってしまいますが、その頃は DELTA100やTMAX100の様な シルキーな描写に夢中になっていました。
今 色々なネガを振り返って焼いてみると PLUS-XやTRI-Xでも 時折 写りの細かさに ハッとさせられる事が有ります。
2025.08.14.
そしてまた 次の日も過去に撮った 別なネガを 同じ条件で 引伸ばしました。
↑ Rolleiflex 2.8C Xenotarで撮影したカット。 フィルムは ILFORDのPANF+、このフィルムの現像液も 前述のSILVERCHROMEのSELONAL(1:49)ですが、元々のフィルムの素性が良いのか 絹の様に滑らかです。このプリントでは粒状は判りません。液の色で判りますが 定着液がダイブ疲労している様です。
その時の光線状態も影響していますが、このネガの濃度は 自分にしては それ程濃くなっていませんが、非常にネムいです。
結局、この日は このネガをそのまま仕上げましたが、画がのっぺりしていてコントラストが無いので この様な 部分だけを焼いたテストピースではなかなか 全体の適正濃度が判らず チョッと薄い墨絵のようなプリントになってしまいました。
↑ 何度も繰り返しますが、自分のBlogに掲載している写真は全てiPhoneで撮影しているので、勝手に補正されて 実際のプリントよりコントラストがついています。実際はもっとコントラストの無い写真です。もう少し iPhone内で調整して より実物に近付ければ…とも思うのですが…
2025.08.15.
そのまた次の日… この日はネガの具合と 照明のグレードが うまくマッチして イイ感じに焼けました。
この写真を撮影したのは夕方… 季節は判りませんが、日中の日差しの強い時間帯で無ければ この位 日が当たっていた方が ネガに適度なコントラストが付いて 普通に焼けるようです。
(撮影される方は チョッと眩しそうでしたが…)
↑ この日、どうやら定着液を新しくしたようです。透明でトロトロして 光輝いています。
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↓ ここからは 出張先での うろ憶えでの記述になります。
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2025.08.16.
長いお盆休みも ついに残り3日、ただ 昨日迄と同じコマで挑むのでは 飽きてしまうかも知れないので、まずは Rolleiで撮った これまたネムいのに濃度が濃い別のネガを 今迄と同じBlueとGreenの混合比のまま伸ばしてみました。丁度 少し前に撮り終えて 昨日の朝フィルムを現像したばかりのものです。
↑ やっぱりチョッとコントラストが足りません。
でも、実を云うと この日は遅く目覚めてしまって この一枚目のプリントを仕上げたのが 5時30分… 夏至を過ぎて あとチョッとで2ヶ月、少しづつ日が長くなって来ているとはいえ もうコレが限界でした。
この写真を撮った時(自宅でこのテストピースをプリントした時)の事を あまり良く憶えていないのだけれど、上が その日の始めにプリントしたテストピース、だが 人物の顔にピントが来ていないか ブレていたため諦めて 同じ時に撮ったそれとは別なコマをプリントしたモノが下のテストピース。(…だったと思う)
自分の場合 テストピースも まず全面に画を焼き付けて そこから段々と焼きを重ねて行くのではなく それぞれ別々に焼き付けるので、通常の人より テストピースを作るだけで結構時間が掛かってしまうんですよねぇ…
特に人物の写真を伸ばす時は その人の顔の部分を重視して 最適になる焼き付け時間を探ろうとするから。
逆に そのほかの部分は この段階では あまり考えていません。 今の自分は 昔と違って 極端に背景を焼き込んだりはしません。特に あんまりスグそれと分かってしまう様な 極端な焼き込みや 背景は十分に出ているがそもそも黒すぎるプリントには見ていて嫌悪感すら覚えます。
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2025.08.17.
まぁ それにしても こうコントラストの無い写真ばかり量産し続けても仕方が無いので、 次の日 意を決して BlueとGreenの光の混合率を変えてプリントしてみる事にしました。
↑ この自作のLED照明は 各色半分づつが ひと括りの回路になっているので、試しに下半分は今までのまま、上半分はblueの比率を上げて 点灯してみたところ。色味が変わるのは勿論ですが 緑が減ると その分 青を増やしても暗く感じます。
↑ まだ自分の工作がLED本体の部分しか出来ていないので、照明の色合い(R,G,Bの比率)を変えるには いちいちArduinoをPCと接続して プログラムを書き換えなければならない…。もっとも、プログラム自体は この様なプログラムとも言えない様な 他愛もない代物ですが…
ここでは、Greenを40%、Blueを99%にしている。(もっともLED照明工作時に LEDの部品やその電流制限抵抗を任意に設定しているので あくまでこの照明において 各色を光らせた時の 40%、99%だが…)
早速 昨日と同じネガをその状態でプリントしてみました。
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↑ 定着液が 透明ではないですが、僅か数枚のプリントでそうなってしまったのではありません。 定着液を新しくしてから数枚は 古いものの隣に新しい定着液をおいて2浴定着にしています。 これはその古い定着液での 1浴目が終わった処…のようです。 |
一応 少しコントラストが上がったようですが、劇的変化とはいきませんでした。
でも、このネガに関しては この位でも良いのかも知れません。
この日も このプリント1枚を仕上げただけで 終わってしまいました。
どうしても 120で1巻撮ると 場合によっては こういう光のまわった曇りの日と 一方で晴れの日が混在していて 自分の場合は 曇りの日に関しては 過露光 過現像になっている事が多いのですが、特にこういうクラシックカメラで撮った過現像になっているネガは BlueのLEDの光をもってしても なかなか救済が難しいようです。
↑ 日中 プリントが乾燥したので 前日のプリントと 並べてみました。人物や車に関しては コントラストが付いたおかげで スッキリ モヤのとれたような描写になっていると 思います。
1枚目(上)では 露光ムラが無いのですが、Arduinoの設定を変えて LED照明を据え直した時に ポジションが悪かったのか 2枚目(下)では 左側がかなり露光不足になっています。
露光不足になっているとは云え その左の黒縁は ハッキリ出ているので 結構プリント自体には露光時間を掛けているのが分かりますが…。
2025.08.18.
長かったお盆休みも ついに最終日、もっと色々比較検証してみるつもりでしたが、アッというまに 終わりが迫っていました。
最終日は 一昨日、昨日伸ばしたコマと同じロールの中の 別な日に撮った写真を伸ばしました。8月に入って 3時過ぎにとったもの。ネガは昨日迄のネガ程濃くは無く 程良くコントラストが付いていました。
プリントも丁度いい感じに仕上がりました。
ただ、夏とはいえ やけに人の肌が黒く写っている様な気がします。顔はそうでも無いのですが、手が真っ黒いです。
そういえば 昨日迄の写真も コントラストの無いプリントの方は 昔の武士を写した写真の様でした。
実は フィルムは Rollei Ortho 25を使っているのですが、現像液は 何が適当か分からなかったので これまた1年半以上前に購入してストックされていたSILVERCHROMEのSELONAL(1:49)を使用しました。最近 怠け気味で その時のメモもとっておらず おそらくRodinalの現像データを参考にしたと思いますが、20℃で何分現像したか 攪拌をどの程度したか忘れてしまいました。
確かに解像感は優れていると思うのですが、粒状は期待していた程では無かったのでチョッとがっかりしました。お金が掛かるので 良い 現像液を都度都度買うわけにもいかないのですが、もっと適切なモノが有ったのかも知れません。
記事の上の方でのPANF+ も同じSILVERCHROMEのSELONAL(1:49)を使っていて こちらは非常に滑かだったのですが、何しろ 両者の間には一年以上の開きが有ります。でもこのタイプの現像液って 巷では2、3年は全く問題無いと言われていた気がするのですが、コチラもそれ故に 何か有った時のセカンドオピニオンとして用意していたのですが…
高希釈タイプは 液温の調整も容易く扱いやすいのですが、この先 こういう事が続くと チョッとその方針を見直さねばなりません。
かと言って このところ フィルムも高くなりましたので 遠出するのでもなければ ホイホイ使う訳にもいかず 良い現像液を買っても いい状態でいる内に使い切るのが 非常に難しくなって来ました。
その為に フィルムをある程度撮り溜めておくのも 待てない性格なので 出来そうもありませんし…
実は 8月15日に伸ばした写真も ILFORDのORTHO PLUSを使っているのですが、そちらは 人の肌の色に関してはそれ程でもありませんでした。
こちらは SUPRのHRXで現像しているのですが かなり微粒子に仕上がっていました。
………ここ迄書いてきて またこの記事の上に書いた事と同じ様に思ったのですが、focomatⅡcのコンデンサーとこの自作LED照明の組み合わせは 比較的 粒状がハッキリ出るのかも知れません。 ちなみに DURST L1200をコンデンサーをつけた状態(集散光式)で使わない(このBlogの記事に出て来ない)のも 同じ白熱電球を使って焼いたとしても focomatやベセラーのそれよりも 粒状がハッキリ出て 自分好みでは無いからです。
この分だと それらの差に興味は有るとしても その検証するのは正月休みになってしまいそうですが、また 時間のある時に色々試してみたいと思います。
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