2024年8月30日金曜日

2024.08.24. つれづれ

 2024.08.24. つれづれ


 とりあえずDurstで1枚焼いてみたのだが、4×5のプリントはもっと使いこなしてから 改めてじっくり再チャレンジしてみよう…という事にして やはり取敢えず Rolleiで撮った6×6を伸ばしてみることにした。

 連休中の片付けついでに 心あたりのある箇所を色々詮索してみたが、DurstのLABORATOR 1200用の6×6ないし6×7のネガマスクは 結局見つからなかった。(もしかしたら買い求めていないかも知れない)

 ただ、ネガマスクの代わりに嵌めるガラスは買い求めていたのは間違いなくて そちらは凡そ仕舞った場所も憶えていたので 何とか見つけ出す事が出来た。

 これで どんなフィルムサイズでも引伸す事が出来る…と 早速ネガキャリアに ガラスを嵌めようと思ったのですが、これが サイズが合わなくて上手く嵌らなかったのです…。

 ガラスの縦横サイズは 合っているようなのですが、例の隅切りの部分の切り落としが 少なすぎて上手く嵌ってくれないのです。



所有している二つのネガキャリアを並べてみました。
最初に買い求めた方(左)は あまり綺麗ではなかったので追加でもう一つ綺麗な物を
買い求めた。本当はマスクのブレードのツマミが赤(ピンク?)のタイプが
欲しかったのだが…
右側のキャリアに純正品と思われるカットガラスを嵌め込もうとするも
四隅の隅切りの部分の切り欠きが合わず収まらない。
もしかすると ネガキャリアにも幾つかの仕様があって ガラスの隅切りも
それに合わせて多少寸法が異なっているのでしょうか?…




















 この時点で朧げに10年前当時の事が思い出されたのだけれど おそらくその時も まずは手に入れたのが嬉しくて最初に4×5をプリントし その後 6×6や6×7を焼こうとしてネガキャリアにガラスを嵌めようとしたらサイズが合わなくて訳が分からず 嫌気が差して頓挫してしまったのでは無いだろうか…

 まぁ僕も10年の時を経て 折角 再始動したのだから 盆休みはまだまだ有るし 今度はその位の事で断念していられません。



マスクのブレードを中央に寄せて強引に6×6のネガを
載せてみたのだが 波を打ってしまっていて やはり無理があるようだ。
キャリアに嵌めてつかう アルミのフレームのマスクとその下の
マスクのブレードは結構間隔があったのですね…

















 DurstのLABORATOR 1200のネガキャリアは それ自体にサンダースの4ブレードのイーゼルの様なギミックが仕込まれていて羽の幅は勿論それ程有りませんが、6×6や6×9など任意の大きさにマスクを掛ける事が出来ます。

 もしかしてそのマスクにネガを載せる様にしてみたら…と思ったのですが、さすがにそれはチョッと無理が有りました。

 それならば 僕のお得意の黒いミューズコットンボード工作の出番ですね。
















 

 もう雛形として4×5のマスクが有りますから、外寸はそれに合わせて 中を任意のフォーマットに合わせてくり抜くだけです。

 ただ、マスクは上下に嵌めますし、元々のアルミのマスクは厚みが有るので それぞれ2枚づつ貼り合わせにしてあります。それでも 物の30分〜1時間位で出来てしまいます。




はやる気持ちで一杯で そんなに丁寧には作っていない。
まぁダメなら幾らでも作り直せるから…
踏み留まって何もしないでいるよりは良いだろう…















 

それでも汎用性を持たせる為に 今回は6×7サイズの物を作った。両サイドを下のブレードでマスクして 6×6サイズとしている。

 ちなみに隅切りでカットした三角形は 小さいので捨てているが、このミューズコットンのボードは 引伸しの時に覆い焼きのマスクにしたり 色々と使い道があるので ある程度の切れ端は捨てずに取っておく様にしている。




最初は 4×5のアルミのマスクを噛ましたまま 黒い厚紙のボードを挟んでみたのですが
やはりあまり具合が良くないようでした。
この写真を撮る為に左手で縁をつまむ様にもっていますが このネガキャリア
重いです。こんな持ち方だと うっかりバランスを崩すと 落としそうです。
この写真では 判らないかも知れませんが しっかり四周に黒縁が出来るサイズに
厚紙のボードを刳り貫いています。


















 そんなこんなで 何とか1枚プリントしました。当然 印画紙の左側の引伸した印画と その余白を使った 右のベタの部分では露光時間が違うのだけれど、いつも使っている focomatⅡcやベセラーなら その露光時間の違いのアスペクトが 過去のデータの蓄積から 凡その見当がつくのだけれど、これは本当に一枚目なので 同じ集散光式だからという理由で focomatⅡcの時の見当で 焼いてみたが 少し濃くなってしまった。




四隅に黒縁出ていますが チョッと不安定です。
今回のプリントから 定着液を新調したので まだ 艶々トロトロと輝いていて
バットから引き出した時の バライタ紙の上に 斑に残った感じがなんともいえません。
(こんな思いを抱くのは 僕だけかも知れませんが…)
勿論 このあと キッチリ洗浄されてしまうのですが…

















  ただ、途中 他の片付けをしていたり、深夜の実際にプリントを始めるタイミングになって気分が乗らず面倒臭くなったりで このプリントを仕上げて迎えた朝の時点で お盆休みも残すところ あと2日となっていたのでした。 



 




2024年8月27日火曜日

2024.08.17. つれづれ

 2024.08.17. つれづれ

 連休中は 前半はゆっくりと英気を養って落ち着いてから 後半は一泊二日位で何処かに出掛けようと思っていたのだが、台風の接近で 電車の運行が怪しくなって来た時点で あれこれ考えるのも面倒臭くなって 早々に諦めてしまった。

 今回の連休中に 今までこのBlogでも一度も語った事の無い eBayで手に入れてチョッと使って以来. 10年位ほったらかしになっていた DurstのLABORATOR 1200を使い始めた。

 お金に糸目を付けなければ フルセットの極上品を買えば良いのだが、当時 いくら1ドル100円を切っていたとはいえ(今 思えば良い時代であった…) 自分にはそんな経済力があるはずもなく…



こんな感じで梱包されて来た。もう10年以上前のことなので この後梱包を解いて
どの様に 別梱包となっていたと思われるヘッドの部分を取付けたのか あまり覚えていない
それにしても 航空便で結構運賃を取られたが せめて台板と支柱を
別梱包にできなかったのだろうか?



 















 それでも自分なりの変な拘りがあって 本体は薄いパープル色(?)の筺体が欲しかったので 完品では無いが程度の良さそうな個体を見つけて落札した。

 据えてみると結構大きいです。座卓の上に載っていますが、このままヘッドを目一杯まで揚げると 天井に届きそうです。



新たに引伸機を買ったのはよかったのだか 流石に2階の自室には置場が無くて
大き過ぎるので前年に祖母が亡くなって 空き部屋になった和室の一角を
間借りさせてもらう事になった。





 











 でも 実を云うとここからが結構大変だった。ネガキャリアを買ったり、コンデンサーレンズを買ったり、コンデンサーレンズを収めるボックスを買ったり やがては どうせならひと通り揃えておこう…と 後々これ一台で 色々出来る様にカラーの散光源ユニットまで買ってしまう始末…(もちろん 点光源ユニットなど特殊なモノは買っていませんが…)

 ちなみにコンデンサーレンズひとつとってみても 部品はは上下に分かれており その当時なかなかセット販売の手頃な出物が無くて仕方が無いので別々に購入したのでした。



コンデンサーを揃えるのに一番難儀しました。
程度の良い完品はチョッと高くて手が出なかったし、
手頃なセット物が出ていても入札で競り負けてしまうし…
仕方なく地道に 別々に落札しました。

   















 埃だらけになった 引伸しレンズをクリーニングし 取敢えず最近Rolleiで撮った6×6でも伸ばしてみようか… と思い立って 久々にネガキャリアを引き抜いてみた。10年前にセットして以来 そのままになっていたネガにも驚いたが カビや埃が付く事も無く 綺麗なままだった事にも驚いた。



10年振り位に使用したのだが、ネガキャリアを引き抜いたら
その当時のネガがセットされたままになっていて 我ながら閉口した。
挿し込んだ時 定位置でロックする為に付いている上面の板バネが錆びてしまっていた。
(たしか 10年前は錆びていなかったと思うのだが…)



















 現時点では 4×5のネガマスクが嵌まっているのだが、6×6か6×7のネガマスクも持っていたような…その当時買い求めていて 家の何処かに有るのかも知れないが とても直ぐに分かりそうも無かったので 取り敢えずは 諦めて4×5のネガを焼くことにした。

 但し 上の写真の 10年間ネガキャリアの中で 挟まれていたネガは 濃度が濃くコントラストもキツくて 当時 上手く焼けなかった事は 記憶に残っていたので もっと別の ストレートに焼けそうなネガをセットする事にした。



これまた10年くらい前に 妹島さんの芝浦のビルを撮影したネガ
この頃は まだ普通に 320TXPを買えていたんだねぇ…。
もう今は 高くてとても自分の経済力じゃ買えないよ…。

















 

 4×5のネガは 何故か4×5のネガマスクの隅切りから 四隅が少し飛び出すサイズで ネガキャリアのベースプレートに そのはみ出した部分の為の切欠きがあります。

 4×5のネガを縦置きにした場合の切欠きもあるが 逆側には突起の様なものしか見当たらない。しかもその突起の片方はディスクの様になっていて 位置を微調整できるみたいなのだ。(そもそも この突起は何の為のものなのでしょうか?)



久々の4×5。ネガが大きいので チョッとした拡大倍率でも
投影像が大きくて気分が良いです。

























 

 普段使い慣れている focomatⅡcと勝手が違って慣れないので 引伸ばすサイズを決めるのにも ヘッドを揚げたり下げたりの繰り返し。支柱には 拡大倍率の細かな目盛が付いています。
 ただ、このDurstのLABORATOR 1200 ヘッドの揚げ下げは 非常にスムーズな動きです。




引伸しのレンズはロダゴン。この引伸機 完品ではなかったのですが
このレンズは 最初から付いて来ました。露光を掛けたときに 絞りの文字の部分が光って
セーフライトの許でも すぐ判るようになっています。
ピントの微調整は 左のロッドの先端についたツマミを回転します。
大きく伸ばす時には 非常に助かります。
























 




 この作業をしている部屋もお座敷暗室であり 実を云うとエアコンがありません。
 このお盆休み中は晴天続きでしたので 明け方の一番涼しい時間に 扇風機を廻しながら なんとかプリントしました。
 


取敢えず まずは1枚プリントしました。
今回の記事の上の方の写真を見ていただければ 解ると思いますが、
現状のネガキャリアとネガマスクの組み合わせでは 四周に黒縁という訳にも
いかないので ここは諦めて 紙のアスペクト比を生かして 焼いてみました




















 建築写真なので どうという事は無いのですが、普段 昔のカメラで写して 昔のレンズで伸ばした写真ばかり観ているので チョッと描写が硬く感じます。かと云って別にギスギスした感じでは有りませんが…。(元々の撮影レンズはこれ亦 同じローデンシュトックのグランタゴン65mmです。)

 レンズ描写の硬い柔らかいとは違いますが、いつも通り多階調フィルターは使っていませんので バライタ紙は2号相当で焼いている事になると思います。

 厳密な意味での比較が出来ている訳では有りませんが、いつも使っているfocomatⅡcよりは少し硬調な気がします。いづれ近いうちにRollei等で人物を撮った 同じネガで比較を試みたいと思います。



 






















2024年8月7日水曜日

2024.08.01.つれづれ

2024.08.01. つれづれ



 連日猛暑が続く。これは少し前の出来事。

 今年 新たにILFORDの11×14inのバライタ紙を購入して GW頃に使い始めたのだけれど 摘んだ時のトングの汚れが 紙に付いてしまうのは兎も角として フィルム現像の時のハレーション防止層の様なピンク色のステインが紙の端に 僅かに吸い込んだ様に滲んでいて 何枚かプリントして 慎重に定着・水洗してみても一向に改善され無いので 原因も分からずに困っていた。




普段 こまめにトングを洗っていないので バライタ紙を扱うと
先端のラバーの汚れが 簡単に 紙の方に移ってしまいます。この汚れ 簡単には落ちません。
このBlog掲載の写真では判りにくいかも知れませんが 紙の端が ピンク色に
染まっています。




























 そういえば 過去にもそんな事があったなぁ… と思って スマホの中の写真を探していたら 似た様な症状の写真が出て来ました。




似た様な症状の過去写真
但し コレは紙の端から吸い込んだ様に起きている訳じゃなくて
バライタ紙を重ねて水洗していた時その重なった部分の境界において起こっている。
このピンク色に染まった紙というよりはその上に重なっていた紙の端から流れ出たものか?













 



 この時は 特に原因を特定しようともせず そもそもバライタ紙を 何枚も重ねて水洗する自分のやり方に問題が有るのだ…位に考えていた。


 そもそもレジンコート紙ではそういった現象は一切起きていなかったので もしや…と思って 停止時間を長めにしてみた。(定着処理は 元々念入りにする方なので 疑わなかった。液もバライタ紙を使うのにあたり 新調していたし…)



このプリントも僅かではあるが ピンク色の染み込みがある




















 どうやら停止液に浸す時間がチョッと短かったようだ。念の為 液量にも余裕をもたせ 指示通りの処理時間を守ったら ピンク色の染み込みは出来ない様になった。




チョッと欲張りすぎて 上下の余白がちいさくなってしまった…。