2022年11月30日水曜日

2022.11.30. つれづれ

 本日はiPhoneの小ネタです。

 僕は普段からフィルムを現像しても ベタは焼きません。以前は紙が勿体無いのと 
凝り性なので ベタをとっても印画紙からフィルムが浮いていたり 
ネガどうしの向きがしっかり揃っていなかったりして 折角ベタを焼いても
ストレスが溜まる一方でした。
 
 それから そもそもベタをとっても僕のは巷の本や雑誌で見かける写真家の方のそれ程
コマごとの露出が合ってなくて 特に135では スッキリ統一感のあるベタなどとれた事
なかったんですよね…

 でも、ネガを観て自分の頭の中で勝手にポジ反転させて一時はボツ(プリントを見送る)
にしたものの中にも後から見返すと興味をそそられるモノが眠っている事がある…
というのはよくある話で…

 そこで以下の方法は簡易的ではあるけれど、iPhoneを使ってその場でネガをポジに
変換してみる方法です。



 まず『設定』の中の『アクセシビリティ』という項目を開きます。



 次にその『アクセシビリティ』の中の『画面表示とテキストサイズ』という項目を
開きます。




 最後にその『画面表示とテキストサイズ』の中の『反転(クラシック)』という項目をオン(有効)にします。

 するとiPhoneの画面表示が反転して表示されます。
あとは カメラモードにしてネガを捉えれば 当然画面上では反転されて
ポジ像になって見えるのです。







 あとは 写真に撮って 簡易的なベタ焼きとするも良し……って
画面表示を反転させているだけなので、よく考えれば 表示を元に戻せば
そのベタとして撮った写真も ネガを普通に撮った写真に 戻ってしまう
のでした…失礼。






 自分は 下の写真の様に コントロールセンターにボタン登録して 簡単にonとoffの切り換えが出来る様にしています。









2022年11月22日火曜日

2022.11.22. つれづれ

  ここ最近は 9年程前に手に入れた古いオンボロローライで撮った写真を 
これまた9年程前に自作した ブルーとパープルのLEDのミックス散光源で 
プリントしている。


手前のfocomatⅡcはコンデンサーレンズ格納部を取り外すのが面倒そうだったので
その後ろのベセラー45MXの光源ユニットを取り外して乗っけています。















 もう60年以上前のノンコート(?)とおぼしきオンボロローライの眠いネガも
現代的にシャキッと仕上がります。でも決して 昨今のレンズの様にギスギスした感じには
ならないんですよね…。


最近はプリントしたものは 殆ど全てiPhoneで写真に撮って露光データを
その場でササッと描き加えています。自分の場合 どの引伸し機でプリントしたのかすら
後で判らなくなってしまうので…



 












 時間が出来たら その顛末を改めてBlogで記事に纏めてみたいと思います。


2022年11月18日金曜日

フィルムの定着処理

 いつの頃からか フィルムの定着処理は明室の状態でやる様になった。


確実に停止処理を施して 現像タンクから取り出します。
※フィルムと現像液の組合せでは 刺激臭のあるガスが発生しているので
良い子は真似しないでね!









 


 

 



 元々 セッカチで待っていられない性格なので、いち早く結果を確認したいのだ。

 今でも現像タンクの蓋を開ける瞬間はワクワクします。


そのまま定着液を入れたカップに入れてササっと定着処理








 






 定着処理は確実に でも本来の処理能力の半分程度で 液は廃棄する様にして 
新鮮な液でササっと行い やり過ぎないように心掛けている。

 明室で定着作業を行うと 余計な乳剤が溶けていって 素抜けになっていくのも
目視で確認できるので 都合が良い。

 特に上の写真の様なフィルムの場合は…

2022年11月14日月曜日

ペーパー現像液



  今年になって またプリントをするようになって
以前 贔屓にしていた KODAKのPolymax Tが ヨドバシなどの量販店で 取扱われなく
なっていて…



SILVERCHROME BW PAPER DEVELOPER





















 ↑ 最近ではこちらのSILVERCHROMEの現像液を使用している。

 自分は ほぼ毎日のようにプリントするけれど 1日の処理枚数は RC 8×10で
せいぜい 1~2枚、休日など 多い日でも3~4枚なので 処理能力枚数の限界まで
使い切る事はなく 毎日 液を出し入れして 日を追うごとに空気にふれて少しずつ
劣化していって寿命を迎えることが殆どだ。

 以前使っていたPolymax Tは1週間程度が限界だったが、このSILVERCHROMEは
それよりも若干 持ちが良くて 10日目位から 黒の締まりの無さを何となく感じる
ようになって 写真の内容によっては ぎりぎり2週間位 使用する事が出来る。

 今のところは 特に不満もなく コストパフォーマンスが良いので 気に入っている。
それでも、本来この現像液の処理能力は 1ℓあたり1+9希釈で RC 8×10で100枚なので
能力枚数の限界まで全く使い切れていない事が分かる。

 1+14希釈でも 処理時間を延ばす事で 使用出来るようなのだが、試した事は無い。



2週間程経った処理液 結構オレンジっぽい褐色




















 


 ↑最終的には このように底に波紋のような滓が沈殿してきて 寿命を迎えたサインとなる。




いつも大概 黒縁を付けて焼いている。
























 ↑このiPhoneで普通に撮った写真では判らないが、黒縁のコーナーの 濃度が若干落ちいる。
画が締まって見えるのと トリミングしだすと落ち着かない気がして いつも黒縁を付けて
焼いているが、黒縁があると その時点での現像液の処理能力を 判断する材料となる。



次の日に 現像液を新しくして同じネガでプリントしてみた。

























 iPhoneでそのまま撮影しても勝手に補正が掛かってしまうので上の写真は
同じiPhoneでもRAWモードで撮影して 調整した後に jpg化してみた。

 下が現像液交換後の写真。若干 コントラストが上がって スッキリした感じに
なっているのが判る。


2022年11月4日金曜日

focomat Ⅰcのネガマスク

 focomatⅠcのネガマスク

ヘッド部を斜め上部に揚げて傾けたところ

























 塗装が剥げかかっている真鍮製のキャップの様なものが嵌っているのが判ります




自分の古い方のfocomatⅠcはアンチニュートンフィルターではなく
アンチニュートンスペーサーを噛ますようになっている



 このスペーサーをはめる事によって コンデンサーレンズとネガの間に隙間を
作るようになっています。

 スペーサーには四角い窓が切られていて これがマスクの役目になります。
上下に更に切込みが入っています。 ネガ番号も投影されて プリントする際に
判る様になっているのです。



ネガキャリア。古いものなのでオリジナルの状態が分からないのですが
僕の購入時には 上の窓の本来赤窓になっているべきところが抜けて
素抜けの状態になっていました。


 ライカ判の引伸しに特化しているので ネガキャリアも独特の形状をしています。
マスクが切られているので 自ずと黒縁のサイズは決まってしまいます。

 撮影時のレンズ(主に焦点距離)によって ネガ像の大きさが変わるのか 
黒縁の大きさが変わります。もう少し マスクの開孔を拡げたいのですが
このキャリアを ヤスリで削ったりする気にはなれません。





右の雲形定規のようなレバーを手前に引いて
上下の部品で直接ネガを挟み込むようにして固定します


 最後に位置決めの為に ネガを上下左右に動かして微調整するのですが、レバーを
奥にあげて ヘッド部を確実に上に浮かせた状態でないと 上下のプレッシャーが
掛かったまま 引き摺る事になるので ネガに細かい傷が付きます。

 自分は お気に入りのネガを何度か 焼き直すのですが、そういった理由で
お気に入りのネガほど 細かい傷が増えていきます。

ただ、傷が付くのは 上の乳剤面では無い方なので 引伸しても気にならない事が殆どです。

ネガの表裏の埃さえ除去出来れば ガラス挟み込み式のネガキャリアよりプリントへの
埃の映り込みは 神経質にならずに済みます。
(時々コンデンサー廻りは掃除する必要がありますが…)




覆い焼きの動作を再現したもの



先程のネガ番号の処が スペーサーとネガキャリアを通してどのように 投影されるのか
解っていただけると思います。

今回のネガキャリアの件とは関係無いのですが、上の写真のように focomat Ⅰcの様な
パンタグラフタイプのものは ヘッドの上げ下げはスムーズで良いのですが、覆い焼きなどの
アクションの際に そのパンタグラフが引伸し倍率に依っては結構邪魔になって来るのです。







2022年11月2日水曜日

PENTACON six TL

 


今年になって改めてプリントし直してみた…














PENTACON six TL

2022年11月1日火曜日

TMAX現像液

 モノクロ写真のプリントをやり始めた頃…失敗するリスクを恐れて まだ自分で
フィルム現像する事なく街のカメラ屋さんに出していた。
 出来上がったフィルムを受取りに行くと なかなかの御値段… 
リバーサル現像なみやん…と思ったけれど その時はそれ以上は特に気にする事もなく
 家路についたのだった。

 後日、そのネガをプリントしてみて驚いた。

ライカ(の精度)で撮影している という事もさる事ながら 粒状性といい写りといい 
自分が今まで体験した事のないレベルだったのだ。





 そのネガを今回改めて六切りの印画紙にプリントしたもの
最近は その下の余白に当該ネガのベタを焼付けてご本人に渡すのが定番
 















 このネガは、TMAX400なのだけれど、その後 TMAX DEVELOPERを購入して自家現像
するようになったのだけれど この様な感じにはならないのですョ…
 この時の光の廻り具合が たまたま 良かったのでしょうか…

 でも この話ではこれで終わりじゃなくて その時はそんな事気にしていなかったのですが、
この街のカメラ屋さんは フィルム現像をKODAKの現像所(?)に出していて(純正仕上げ)
どうも その辺りが関係しているのではないか…と 思われるのです。



ちゃんとネガスリーブを入れるエンベロープも専用のものです











 

  


僕は 趣味の世界から出発しているので 専門的な事は それについて書かれた文献を
手許に置かないと あんまりハッキリした事は申し上げられないんですが
(そもそも自分で比較実験→検証・考察する材料、環境が揃わないとね…) 
どうも自分の購入していた一液濃縮タイプのTMAX DEVELOPERと 補充液を追加
していくタイプのラボで使われている シーズニングされたTMAX DEVELOPERでは
結果が違うのではないか…そこに違いが有るのではないかと今は思ってます。

 実際に学生時代は T-MAXフィルム一辺倒だったのですが、そのころ現像をお願い
していた 街の写真屋さんでは モノクロフィルムは 一緒くたに モノクロフィルム専門
の現像所に廻されていたらしく その頃の純正処理されていないネガを焼いても
上記の写真の様な感じには一切ならないのです。
 
そうなると 俄然興味が湧いてくるのが 昔の写真雑誌の記事で見る 新鮮な現像液を
補充していく D-76の深タンク現像。通常の現像や1:1希釈の1ショット現像とどの様な
違いが出るのか 一度比べてみたいものです。