2025年4月4日金曜日

2025.03.30. つれづれ

  2025.03.30. つれづれ

 その後 最近撮った他のネガも 引き続き11×14にてプリントしてみた。


  3月23日 日曜の早朝…

 最初にfocomatⅡcで RC 8×10にプリントする。このネガは 元々極最近撮影したものなので未だ基準プリントが無い。只、過去にプリントしたものでも、仮に露光データが残っていても 自分の様に日々ちょこちょこ焼いて 現像液を翌日以降に持ち越す様な使い方では その日ごとに現像液のコンディションにバラつきがあるので、結局はこの8×10への試し焼きからスタートする事が多い。


















 8×10のテストプリント。f11 ノーフィルターでストレート焼き。露光は1.125秒。ベタ部分の露光は0.750秒。


















 ↑ 上記2点のRCのテストプリントは 作業している最中に撮ったものではなくて 乾燥後に日をあらためて撮ったものなのだが、焼き付けを終えた後の本番バライタプリントの観察現像の比較に手鑑とするため 定着浴から出した後 水でリンスもせずに  バットに載せたまま暗室に作業終了まで置いておいたのだが、定着液の滴が残っていた部分の銀が溶けてしまったのか 斑になって残ってしまった。(右の人物の背後の鉄扉の中桟より下の白い部分)iPhoneで写した写真にはハッキリ写っているが、Bloggerにアップした画像ではチョッと判りにくくなっている。


 ここからは、引き続き11×14のバライタ紙にて本番プリント。


 特に理由は無かったのだが、先ずは ベセラーでプリントしてみた。自作LED散光源ユニットは相変わらずBLUEオンリーのまま。テストチャートをプリントした後、露光時間は f11で15.0秒。ベタ部分は上が13.0秒 下の1コマが15.0秒。

























 覆い焼き等は無し。ストレートなプリント。自分としては 若干濃いプリントとなってしまった事も手伝って 取り立てて硬調という訳でも無いのだが、シャドウがべったりした感じになっていて 見掛けのコントラストが 事前にfocomatⅡcで8×10のRC紙に試し焼きしたモノよりも高く感じる。

 ガリガリな画ではないが この濃度のネガでは blueのLEDのみでは べったりした嘘臭い感じの写真になってしまう様だ。この自分の云う 嘘臭い感じ…というのが、感覚的すぎて 上手く伝わらないかもしれないが… 何か 極端に言ってしまうと スマホのHDR写真のように 嘘臭いトーンで 全体的には濃いが 背景のハイライト部分の濃度は殆ど無いので 見掛け上抜けが良く感じる。この辺が自分に上手く伝える力が無いのだが、写真では無く 絵画の様になっていってしまうのだ…。

 上の写真では判らないが、特にベタ焼き部分は さらに黒くてべったりしているのに コントラストが有って 非常に見掛け上は抜けの良い画になっている。


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 3月25日 火曜の早朝…

 自作LED散光源ユニットの付いたベセラー(BLUE ONLY)のプリントでは 気に入らなかったので、引き続き 同じネガをfocomatⅡcでプリントしてみる。露光時間は f11で1.75秒。ネガ濃度は 自分としては普通の部類だと思うのだが…夕方 もう直射光のない時間帯に撮っているが 決して眠いネガにはなっていないと思う。
























 相変わらず 多階調フィルター等を使わず、覆い焼き等も無し。ストレートなプリント。

 こちらは先程とは逆に 自分の意図したモノより 若干薄いプリントとなってしまったので、iPhone撮って出しの写真では さらに単純比較出来なくなってしまった感があるが、元々focomatで適度なコントラストに焼けていたネガなので、こちらは拡大しても 好ましいトーンに焼けている。只、やはり8×10に試し焼きしたモノよりも チョッと諧調は詰まった様に感じる。多少 キャリエ効果の影響を受けているのでは無いだろうか?。

 ※ 次の日に 乾いた状態のプリントを観てみたが、どちらかと云うと 薄いプリントであることは間違いないが、なんとか撮影させて下さった御本人に手渡しても恥ずかしくない位にはなっていた。


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 3月27日 木曜の早朝…


 昨日の早朝(水曜) また撮影が済んだばかりのフィルムを現像したのだが、2段程 露出を間違えたのか 濃くて眠いネガが出来上がった。

























 

 該当ネガだけでなく その他のネガもオーバー気味だったので いつも利用しているスマホアプリの露出計の感度設定が間違っていたのか それともフィルムの現像時間も間違っているのか…

 フィルムはILFORDのFP4+。ILFORDのRAPIDFIXERで定着しているが、今回で600mlで6本目。リーダーペーパーに留める為 貼付けられていたテープを定着の途中で剥がすのだが、ハレーション防止コート?のピンク色のステインが 水洗しても落ちにくくなって来る。今回 FP4+だから6本目でも処理したが、DELTA100の現像では ここまで疲労した定着液は使用しない様にしている。(普段は 自分は使っていないが、TMAXやFOMAPANの200も要注意だ)

 定着液の疲労度合いによって 撮影順に拘らず フィルムの銘柄で 現像処理の優先順位を変える事は 自分の場合はよくある事だ。

















 これでは 多階調紙にノーフィルターの2号相当では 眠い感じにしか焼けまい…。最初からベセラーのBLUEの光で焼いた方が明らかに良い筈なのだが、はやる気持ちを抑えて 先ずは自分にとって基準となる focomatⅡcで8×10のRC紙にプリント。



元々 ハレーション掛かった眠い画なのですが、こういう時、周囲の黒縁は、現像液の能力や そもそも 本来の最大黒を出せているか知る上で 後から見た時 一つの手掛かりになります。少し ペーパー現像液の能力も落ちているようです。











 露光時間は f11で1.75秒。敢えて逆光の中 車内で寛いでいる人を撮影しているので 我がオンボロローライでは 全体的にハレーション掛かった画になっている。(レンズの清掃もしていないし…)そういう状況を無理して捉えた事を前提とすれば コレはコレで悪くないかも…。
  でも、もう少しコントラストをつけたくなるのが人情というもの…。

 ↑ この上の写真で感じていただけるか分からないが、こういうコントラストが無くモヤーッとしているのに全体的に濃いネガを伸ばした写真は非常にザラザラとしている。ましてや ペーパー現像液を使い廻して もう既に1週間以上になるので液も疲労していて余計にザラザラと粉っぽい画に仕上がるのだ。


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 3月28日 金曜の早朝…

 この日は天気は悪かったが、夜明け前から生暖かく 蛇口を捻った水がそのままで20°Cを超えていた。普通に仕事の日だが この位なら 出勤前に水洗を完了出来そうだったので 急遽 バライタプリントする事に…





























  現像液も新しくしたし、期待したのだが 思ったより変わらなかったなァ…。露光時間は f11で26.0秒。この濡れた状態で丁度いい濃度なので、明日乾いてから観ると結構濃くなってしまっているかも…。

 8×10のプリントでは よく判りませんでしたが、人物の顔には 厳密に観るとピントがいっておりませんでした。ただ 折れ曲がった膝辺りのジーンズの生地にピントの芯が有るのが判るのですが 猛烈に解像しています。(絞り値 f5.6 シャッタースピードは1/50)残念ながら自分のiPhoneはもう古いのでマクロ的な使い方をしようとしても 被写体に寄れません。本当はどの程度写っているのか見せたいんですが…。



























 右側のベタ焼きの方もBLUEのLED の光のみを浴びているので こちらは丁度いい感じのコントラストに仕上がっている。
 せめて 撮らせてくれた人に見せるのならこの位 メリハリの有る画に仕上げたいなぁ…。

 ちなみにベタ焼きの焼付時間は 上の3コマが23.0秒、下の1コマが26.0秒 焼付けられた画のコントラストが違うから 単純比較していいかは判らないが 概ねプリントの焼付時間から10%時間を減らせば ベタ焼きが同じ感じに焼ける事になる。



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 3月30日 日曜の早朝…

 この日は、夜明け前まで天気が悪く 少し寒さが戻って来ていた。前日 10時半過ぎまで起きていたので、起きたのは3時過ぎだった。

 今日は BLUEのLEDでは駄目だったので、近紫外線域のPURPLEのLEDのみで焼いてみるので まずはその切替えから…



























 PURPLEのLEDを最大出力にして点灯してみたのだが、セーフライトの下では何が何やら…
 黒縁を付けて投影すると こういう時 イメージの境界は辛うじて判りますョ…。




















 仕方が無いので 引伸しレンズを絞り開放にし、一旦セーフライトを消して部屋を全暗にして灯してみる。失敗プリントを裏面にしてイーゼルの上に置くと 白さでイメージのサイズがようやく はっきりと判るようになる。人物の顔がどの辺りかは 出来上がりのイメージを知っているので 凡そ見当が付くが、元々 ネガのコントラストが低い事も相まって はっきりとは分からない。

 イメージが伝わるように iPhoneで写真を撮ってみるが、明確なコントラストを検出出来ないのか ピントを合わせる事が出来ないみたいだ。

 今回 あまりの暗さにピークルーペでのピントの確認は諦めた。敢えてピークルーペを据えて覗いてすらいない。只、気を付けたいのが、BLUEのLEDの光もそうだが、おそらく目に悪いであろう事。自分はメガネっ子なので まだいいが…仮に普通の白熱電球であっても 集散光式で 強い光をピークルーペで見続けるのも 決して良く無い筈だ。



























 光量は BLUEの時と比べて 落ちているとおもうのだが、露光時間はf11で22.5秒。何故かBLUEの時とさほど変わらなかった。上の写真は 定着液から引き揚げてまだ濡れた状態だが、黒い上着が締まるように もう少し露光を掛けた方が良かったようだ。






 乾いてから 前日のBLUEのプリントと見比べてみます。





 う~ん、ジーンズの辺りを見ると コントラストは付いているが、黒の締まりは 変わっていないなぁ…。この様に 後から殆ど同じ感じのプリントを見比べるとき 添えてあるベタ焼きが参考になります。プリンターで機械が出力するのと違って、一枚一枚 手作業なので、このベタのレイアウト位置は 一枚一枚違うのです。



























 Foocomat Ⅱcのプリントとも見比べてみる。何だ Foocomatの方が 印画が濃いので 上着の黒が 締まっているぢゃないか…。
 でも ベタの部分を比べてみて下さい。全然 違うでしょ…。本当は、このPURPLEのLEDのベタの上の段位に仕上げたかったんだよぉ…。これは ネガを透過した光が 散乱されず 余すことなく本来の拡大されるべき位置に投影されれば この様に焼けるという事ですヨぉ…。
でも、実際はそうは ならないんですが…

 自分は、1コマのネガにつき、11×14 FBの紙の使用は2枚まで。また 次の機会が巡ってくるまで このカットはお預けです。

 今週は これでお仕舞いです。



 昨今の様に バライタ紙の値段が上がる前から 今迄 あんまり無理して深追いしても さらに細かい失敗することの方が 多かったです。諦めが肝心です。

 黒縁を焼かなければ その分 若干コントラストが上がるのは解っているのですが、(すでに散乱した光が ベースフォグしかない素抜けの部分を 通り抜けて 印画の部分にも降り注ぐだろうから…) それ以外にも もう少し別な方法や、改善点を考えなければ…。