2025年3月24日月曜日

2025.03.22. つれづれ

2025.03.22. つれづれ


 ここ最近 少しCLS501から離れて 週末や祝祭日も我が押入暗室の引伸機達でプリントしている。

 CLS501が置かれている部屋は 何の空調設備も無い為、寒くて作業をするのが億劫になっていたのと ここの処 我がお座敷暗室の引伸機では RCの8×10でしかプリントしていなかったので、久々に 大きいサイズで焼付け作業をしてみたくなったのだ。
























 それでも まずは日々のプリントで 伸ばす対象を絞っていきます。このカットは 人物の頭髪と上着がシャープに写っているようでした。もっとも この程度の引伸し倍率では 厳密には まだ判らないんですが…
 

 3月20日 祝日早朝…

 先ずは focomatⅡcで前日にプリントしたものを基に 倍率を上げてプリントします。自分のⅡcは 自動焦点の調整がしっかりされていないので 倍率変更後には 必ずピークルーペでピントを確認します。

























 いい感じに焼けたのですが、いつもの様に余白が勿体ないので 当該ネガのベタを追加で右側に焼き付ける際に マスクが不完全で 肝心の部分に黒いラインが入ってしまいました。

 結構 ショック…。
 その後 気を取り直してもう1枚プリントし 今度はちゃんと出来ましたが、全体の写真を撮り忘れました。

 11×14のほうは、ベタッと潰れた感じに写ってますが、なにぶんこのBlogはiPhone撮って出しなので…でも 実際を比較してみると やはりホンの少しですが 8×10に比べ 11×14の方は少し諧調が詰まった感じになります。特別濃いネガだった訳では無いんですが…

 3時半頃起床したのですが、珈琲を飲んで一息入れて準備をして 5時チョッと前に作業を始めたのですが、この時点で6時チョッと前。もうだいぶお座敷暗室も明るいです。この日はココ迄で 作業は終了しました。(前日夜から やろうと思ったのですが、夕食を摂った後は やはり気が乗りませんでした。)

 もっとも、バライタ紙なので 引き続き 水洗作業が待っているのですが…

 もう こういう習慣になっているので、他の方はどう思うか分かりませんが、夜明けと共に 明るい窓の有る部屋で 出来上がったプリントを洗うのが 何とも云えず 満たされた気分になるのですが…。



こういった水洗作業の場合 パターソンのトレイはABS樹脂でしっかりと出来ていて
非常に丈夫だ。四隅の一つが カラス口の様に飛び出ていて こういった使い方も出来る。
左はLIONのポリバット。昔は安かったので、自分の持っている 全紙のバットは全てこの
ポリバットだ。でも もうポンポンと買える様な値段では無くなってしまった…


















 今回 この御方を3コマ撮らせて戴いたのですが、最初にためし焼きした真ん中のコマは ピントが顔に来ていなくて 下のコマは そもそも伸ばしていないので、どの程度写っているのか判りませんが、パッと見た感じが 気に入らなかったので 没にして 結局一番上のコマにしました。

 上にもう1コマあるぢゃないか!と思った方も おられるかも知れませんが、さらに 余白が余っていたので 引伸ばした当該コマのみ もう一度 露光秒数を若干変えて オマケに追加している…という訳です。

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 3月21日 続いて 自作の散光源ユニットの付いたベセラー。

 この日は普通に出勤日…なのだが 3時チョッと前に起床したので 普段の日はやらない バライタプリントを焼いてみることに…

今回、現時点での自分の眼で見比べる為に あえて同じコマを焼きました。



普段は白熱電球なので良いのですが、赤いセーフライトで照らされたイーゼル上に
青い像を投影すると 非常に見辛いです。今回はこの中央附近にピークルーペを据えて
ピント調整しました。
















 この引伸機 もちろん本当は 4×5サイズをカバーするのですが、ネガから 自作のLED光源までの距離を詰めきれていなくて この様に四隅がケラれてしまっているのです。ただ 6×6サイズを伸ばすには支障が無さそうなので、取り敢えずはこの状態で使っています。

 自分のネガが少々 露出過多、過現像気味の物が多いとは言え ピントの山 非常に掴みにくいです。f11で焼きますが、暗いので 流石にピークルーペで覗く時は開放値のf5.6で合わせています。そもそも この引伸機の ネガステージと印画紙面の 平行度合いに疑問有りなのですが(その辺が この引伸機を信頼出来ずに 常用しない理由の一つになってしまっているのですが…)中央附近でピントを合わせたのちに 周辺部を見ると ピント合っていないです。でも まぁ今回は 画の内容的に背景にはピントがいっていないので 中央附近にピントを合わせた状態のまま焼付けしました。ちなみにiPhone撮って出しのこの写真では明るいですが、実際はせいぜい この下の写真位の明るさしか有りません。
















 テストチャートを焼いていきます。そもそも時間も無いので グレードの選択など無しです。今回は 出たとこ勝負で 潔くBLUEのLEDのみで焼いていきます。

 テストチャートは この様に片面が黒色(逆側はグレー)のミューズコットンボードを 適当な大きさに色々カットして 遣い廻しています。

 時間の無駄(人生の無駄使い)かもしれませんが、自分はこの様に片方から 一つ一つ焼いていきます。本当は全体をベース露光を掛けて その後部分ごとに段階露光した方が 時間の短縮になりますが、あくまでも自分は 先ず一つの部分の段階露光をしっかり観察したいので…ただこの方法で いきなり本番プリントをすると その部分の調子は良くても 全体のバランスが悪いものを拵えてしまう事は 多々あります。
























 実を云うと前にも 揚げている様に 自作の散光源ユニット周りは 光がダダ漏れなのですが…。黒のミューズコットンボードで覆われてすらいません。昔 窓をくり貫いた際に出たマットの切れ端を即席で使用しています。
















 このiPhone撮って出しの写真を見ると focomatⅡcのときに比べて 少し硬調でコントラストが高く見えるかも知れません。

 でも、このカットに限っては それ程 明確な違いはこの時点では見い出せませんでした。

 前日のfocomatⅡcでは ノーフィルターで2号相当で焼いているのですが、このコマでは BLUEのLEDでも2~2.5号相当位で焼けているようです。

 あと、バライタ紙はドライダウンがあるので、厳密な比較評価は 仕事から戻って乾いてからでないと出来ません。


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 3月22日 土曜日… 実は 私はこの日も仕事です…。

 この日は フィルム現像をしましたが、前日までのプリントを出勤前の残った時間で見比べて見ました。



ベセラーで伸ばした方のプリント 
focomatⅡcの方に比べれば硬調だけれど 特別硬い訳ではない。空のトーンや電線は
何日かするともう少し出てくるのではないだろうか…





























 一番意外だったのは、このコマに限っては 2種類の引伸し機によるプリントにそれ程の差が無く シャープさではfocomatⅡcの方に軍配が挙がると思っていたのですが、実際には優劣がつけられませんでした。(尤も これは引伸し機単独ではなく、引伸し機×引伸しレンズの 評価ですが…)
 8×10のサイズのプリントでは はっきりと人物にピントがいっているか自信がなかったのですが、11×14サイズにプリントしてみて 人物の眼や眉毛にもピントがいっておりました。

 正直 ここの処 声を大にして云いたいのですが、写りが細かすぎて 瞼や眉毛に関しては 11×14サイズでも どこまで解像しているのか はっきり判りません。 ILFORDのDELTA100で撮影しているけど、レンズの解像度が フィルムの解像度を超えてしまっているかも… 
 
ちなみに、f8で1/100秒。勿論手持ちです。何度も云うけど、本当に細かく写っているものは、FB11×14程度のサイズでは 肉眼では限界が見えません。




focomatⅡcの方で伸ばしたプリント
四周に黒縁を設けてプリントすると focomatⅡcはネガステージの短辺方向に関しては
目一杯使うので この様にキャリア独特の形の縁が出来ます。この為、印画にそれ程
差が無くても 後からⅡcで焼いたものは 直ぐソレと判るのです。


















 今回は それ程差が出なかったので 近いうちに もっとコントラストのついた別なネガで試して またレポートします。