2024年4月19日金曜日

2024.04.14. つれづれ

 記事のタイトルからは中身が何も読み取れないですが 取敢えず先日の続きを…


 今から2年チョッと前 ひょんな事から 写真を再開しました。それ迄の5年位の間は

全くやっていなかったのですが…

(デジタルで竣工写真を依頼してくれた奇特な方は数名いらっしゃいましたが…)

 取敢えず何処かに出掛けて 三脚構えて建物を…という感じでもなかったので

 取敢えず人物、取敢えずオンボロローライ、取敢えず使わず放ったらかしになっている

フィルムが結構有ったなぁ…という感じで 年末年始に掛けて撮影 現像をしてみました。

 オンボロローライの操作方法 すっかり忘れていましたが 使用方法が記載されている

本を観て少しずつ思い出しました。

 流石に現像薬品は新たに購入しました。当時は 辛うじてまだKODAKの製品が扱われて

いましたので フィルム現像はXTOLで行いました。



以前 写真をプリントしていた頃は ほとんどFB紙
RC紙は たまたま興味本位で ILFOSPEEDの2号紙を買っていて
まだ結構余っていたので使っていたが すぐに底をついたのでした




 10年前バカみたいに消費していた頃とは違い感材の値段もかなり上がっていたので 

印画紙は過去に購入して残っていたモノを使用。

上の写真の ILFORDの2号のRC紙 結構気に入っていたのですが すぐに底をついて

しまいました。

 自分は元々 過現像気味の濃いネガで どちらかと言うと古いカメラが多いのですが 

大抵のモノは この2号紙で焼けていました。

  病み上がり…ではないけれど ならし運転よろしく 過去に自分が撮ったもので 

かつてはサービス判でしか観た事が無かったものも焼いたりしていました。

 かつてそこら辺にあった普通のDPに モノクロ現像を出すと 大抵は自家処理ではなく

外注に廻されて仕上がって来て 確かに値段も安いですが 肉乗りのない うっすいネガに

仕上がって来ました。

 そういうのは 2号では寝むい感じのプリントになってしまう事があります。



この写真は二十歳になった頃に撮ったもの。
勿論この頃は 現像もプリントも DPに出していましたが
まさかこうやって自分でプリントする事になるとは…































 
 大学生の頃 アルバイトもろくにせず 夜な夜な高瀬さんの撮った安藤さんの作品集を
しげしげと眺めては まとまった休日になると都内の安藤建築をカメラに収めに廻りました。

 普段はTMAX-400で撮っていましたが 上の写真 何故かネオパンSかFで撮ってるん
だよね。取敢えず少しでも精細なネガを残そうとしたのかな…

 当時はテクニドールとか知りませんでした。高校生の時 天体写真をやっていたから
水素増感TP2415は使っていたけど…

 一応 やがては自分も暗室作業…と思っていたのでしょうか。
 この頃の経済力ではバカバカ撮ってフィルムは現像出来ても 
とても全て同時プリントしてもらうほど お金は無かったから…確か白黒は 
全て手焼きで 一枚80〜100円位 取られたんじゃ無いかなぁ…

大学のレポートや課題の模型写真はカラーで撮りましたが 
こういう自分の為だけの写真は 何故かモノクロで撮っていました。

 模型写真といえば自分のゼミの教授ではありませんでしたが かつて二川さんに
卒業制作か何かの模型写真を撮って貰ったことがあるという方がおられました。
 その方ひとりの一作品…という感じではなかったようですが かなりの金額だったようです。

 二川さんの写真も好きですが 高瀬さんや上田さんの写真も大好きでした。

 


ILFORDのマルチグレードフィルターポケットを
引き伸ばしレンズの下に取付けたところ


























2号の印画紙でどうにもならないと上の写真の様にレンズの下に多階調フィルターを付けて
マルチグレード紙で焼いていました。

 以前 写真をアホみたいにプリントしていた頃から感じていた事だけど 多階調フィルターを
レンズ下に取付るのって 像が甘くなるね…。正直 6×6を 8×10位に引き伸ばしている
位では自分も感ずる事が無かったのだけれど、11×14に伸ばした途端に気になっちゃう。

 そのとき自分は 一つのフィルターだけで焼いたのだけれど 撮影時にイエローフィルターを
常用して 尚且つスプリットグレードで 違う番手のフィルターを駆使して焼いている人の像は
その分 甘くなっているんじゃないだろうか…

 まぁ そんなこんなで 取敢えず 試作のLED散光ユニット まずはfocomatⅡcに乗せて
みましたよ…



最初はfocomatⅡcにも載せてみたのだが…
チョッと大きすぎてカッコ悪いのだ



























 本当はfocomatⅡcの方にはコンデンサーレンズが収まっている上に5×7のフィルターを
差込むポケットがあるのだが、自分の機体は生憎そこは 球体のつまみが付いた
ドロアーの様な部品になっていなくて ただの塞ぎ板の様なモノが嵌っている。

 まぁ、いざとなったら ベニヤか厚紙のボードで代用して作れば良いのだけれど…

 自分は やった事ないのでよく判らないが あのペラペラのフィルター 電球の熱で
すぐ歪んでしまわないのでしょうか?

 そういう 精神衛生上的な意味で いまいちフィルター直差しに踏み切れないのです。
 
 自分は5×7の多階調フィルターなど持っていないので新たに購入せねばなりません。
 色々な物の値段が上がり 今の自分にとっては たかがフィルターセットといえども
不安材料があるのに ホイッと買うわけにはいかないのです。




最初に製作した方の LEDユニット
こちらはBLUEとGREENのLEDで出来ていて久々に使用したので
配線チェックを兼ねて GREENを点灯しているところ






























 上でこいつがfocomatⅡcに載ったところが不格好だっていったじゃないですか…
 無理もありません。もともとは 5×7をカバーする目的で造りはじめたものだから…

  ZONE Ⅵ引伸機に載せる事を想定してつくり始めたモノだからね…




続けて ベセラーの方にも載せてみた



























 まぁ それでベセラーの方にも載せてみよう!という事になったわけ。

 これは おそらく先程のブルー+グリーンの方の基盤を載せて 4×5のネガをセットして
テストしている処だけど ネガステージと光源と引き伸ばしレンズの距離の調整中という
事もあって 4×5サイズでは 四隅がケラれてしまっているのが判る。

 造りがアバウトすぎて 光線漏れてるって? これはまだ仮の姿。俺 ただでさえモノグサ
太郎だから…そんな細かいことに最初から拘っていたら 何にも始められないよ…



focomatⅡcのコンデンサーレンズ
この機会に 綺麗に掃除したところ 滅多に点検しないから…
幾ら自分がズボラだからって こんなのその辺に放置しとけないでしょ!





























結局こんな感じに落ち着いた。



























focomatⅡcに150φの塩ビ管の継手を載せたところ




























今いち 光源とネガステージの距離感がつかめないので
塩ビ管をいくつかの長さにスライスしているところ




























 今回は取敢えず 手前から3番目の 中に継手部品としての ちりが残っている奴を
使用しています。




ベセラーの方にも仮に150φの塩ビ管の継手を載せたところ

























 どちらにしろ150Φの継手がピッタリみたい…

 ちょっと 長くなってきたので 続きは後日…










2024年4月15日月曜日

2024.04.07. つれづれ

  去年は1年で40本程フィルムを消費したのだけれど こんな自分でもそれ位撮ると

中にはもっと大きく伸ばして観てみたいなぁ…と思うものも出てくる訳で…

 もっとも 自分の大きく引伸ばしてみたい…というのは 気に入ったのが撮れたから…

というよりは 何処まで写っているかその限界を知りたい…という興味(欲望)の方が

大きい訳で…



プリント作成時の露光のテストピース
あまりにもよく写っているのでラミネートして
護符のように持ち歩いている















 
 


 例えば 上のテストピースはライカ判から8×10に伸ばす際のモノなのだけれど 
この程度の倍率じゃあ 何処迄写せているか判んないだよねぇ…

 手持ち撮影なので 僅かにブレているらしいことは判るのだが…

 もっとも この撮影に使用したフィルムは 現在市販されている中では一番の解像度を
誇ると云われている ADOXのCMS20 ⅡPROを専用現像液ADOTECH Ⅳで処理した
モノなのです。

 少なくともこのプリントを観る限り 解像度という点においては 中庸感度のフィルムや
TRY-Xでは普通の大きさにプリントしても レンズの本来の性能(解像度)を
生かしきれていない事が判ります。

 
 ただ 自分はちゃんとした暗室を持たない しがないサラリーマンなので 引伸ばしのサイズを

変えると言っても 色々段取りがあって 夜な夜なちょこちょこやるスタイルに 急な変更は

厳しい訳で…

 まぁ 今度のゴールデンウイーク位に 久々にバライタで 最低でも大四ツ切 出来れば小全紙で 何点か焼いてみようかなぁ…という感じでおるわけです。

 今回は休日の朝… ということでその準備です。



focomat Ⅱcの引伸ばし倍率スケール
引伸ばしレンズ 100mmの時3倍と云ったところ













 


 ここ最近は ブローニーのネガばかり焼いているので、いつもは focomatⅡcで

3倍にして RCの8×10のペーパーに焼いています。

  focomatは自動焦点と云われていますが、自分は日頃から細かな調整をしていないので

 自動焦点だからと云って ピントに関してそれを鵜呑みにする事は有りません。

 都度都度 ピークルーペで確認しています。

 ただ、パンタグラフを揚げ下げして 希望の倍率にすれば 残りのピントの微調整は 

微々たるものなので その点は非常に使いやすい思います。

 ピントも絞りリングの上の銀色のギザギザしたヘリコイドを廻すのですが 適度な

グリスの粘りがあり その感触は官能的ですらあります。
















 一方で厄介なのがベセラー。

 細かい事を云いますが 一応 自分も纏めて残す関係上 それぞれ違う機種で焼いても

印画紙上のイメージのサイズをfocomatときっちり揃えたいたいじゃないですか 

 ほんの数mmの事なのですが  合わせる際の最後の調整というか追い込みのところで

ベセラーはヘッドを揚げ下げしては ピント合わせ その繰り返しが続いて 仕舞いには

心が折れてしまいます。

 上の写真はブローニーを3倍に伸していた時の状態で また元に戻す際の参考に 

目盛の部分を写真に収めているのです。




隣り合って設置されている focomatⅡcとベセラー45MX
現在はこの2台をメインに使用しています。















 

 ベセラーの引伸機の方は eBAYでセットで手に入れてそのままなので、レンズは

150mmがついてます。なのでフォコマートと同じイメージサイズに揃えようとすると

ここまでヘッドが揚がってしまいます。ネガキャリアの上に載っている箱物は…

取敢えずの自作の散光源ユニットです。



focomatⅡcは 基本的に専用レンズなのですが 仮にライカ判を伸ばしたければ
横にスライドさせて6cmのレンズに換えればいいので その点は楽です。
















 なぜメインの引伸機として 2台を併用しているかというと 前の投稿でチョッと触れた事と

関係があるのですが 元々は ライカ判はfocomatⅠc ブローニーはfocomatⅡcという感じで

殆どfocomatばっかりを使ってきました。


 ただ 10年ほど前 例のオンボロローライを手に入れて 2年程前 久々にこのローライで

撮り始めたのですが 出来てくるネガがコントラストの低い 極めて眠いネガだったのです。

 通常のコマは 多階調フィルターでグレードを変えて 何となく仕上げていたのですが、

猛烈な逆光状態で撮影したコマは たとえ5号のフィルターを使ったとて 納得いく感じには

焼けませんでした。(そもそも一目観て 覆い焼きをしているとすぐ判る様なプリントは

私にはNGですので…)

 そこで考えたのが 10年程前につくった 散光源ユニット

 じゃあ それ使ってみようやないかと…。focomatⅡcはそのままの状態でおいといて

eBAYで落として以来 殆どそのまま放置しているベセラーを 散光源ユニット専用機に

したらええやないかと…

 ブルーとパープル(近紫外線域)で作った方なら 結構なグレードで焼けるやろ…と。


これは2年程前の写真だが しばらく使っていなかったので
自作LEDユニットの パープルの方を確認の為 点灯したところ
この写真では判らないかも知れないが 並列してブルーのラインが
取付られている。


 













 うーん、話が長くなってきて 内容が多岐に渡って来たので いったん締めます。

 続きます。