気を取り直して、先日の試みを 一から やり直してみよう…と云う事になった。
先日は やり方が間違っていて、僕はfocomat Ⅱcのレンズの下に 多階調フィルターをかましていたが、少なくともネガの手前にフィルターがセットされていなければならない。
自分の所有している focomat Ⅰcは そもそもカラーフィルターを挿入するポケットが無いタイプで、focomat Ⅱcに至っても ヘッドにカラーフィルターを挿入するための開口はあるのだが、そこに収まる フィルタートレイの様な部品が無い(蓋が嵌っている)ので 普通に多階調フィルターをセットする事が出来ない。
もっとも、自分は そもそもfocomat Ⅱcのネガキャリアやコンデンサーを丸々カバーするサイズのカラーフィルターすら所有していないのだが…。
それでも、どうしても試してみたくて 居ても立ってもいられないので、チョっと無謀かなぁ…とも思ったのだが…半ば強引に focomat Ⅰcのヘッドの電球を取付る蓋を開けて コンデンサーのセットしてある 筒状の部品の上に 00号の多階調フィルターを 置いてみた。まぁ 何とか focomat Ⅰcのコンデンサーはギリギリでカバーしているかなぁ…といった感じだ。
最初から 明らかに電球に近付すぎる位置になりそうなのは判っていて ヤバそうだったのだが…取り敢えず焼いてみたテストピースが、冒頭の写真だ。
focomat Ⅱcから Ⅰcに変えて イーゼル上に投影された像が 何か明るい気がしたのと、ネガも変わっているからベース露光の時間も全く変わるだろうと思って focomat Ⅱcの時の720秒の半分位の時間から段階露光をスタートさせたが、結局 ベース露光は 今回の場合も720秒程 必要だった。
改めて 別の紙に720秒のベース露光を施して、そこから60秒刻みで 段階露光を掛けてゆく。
最初のテストピースを焼いた時点で 『果たして 多階調フィルターは 電球の熱に耐えられたのだろうか?』 という不安が有ったので、ランプハウスの蓋を開けて 様子を見たが、その時点では 特に問題が無かった。
だが、2枚目のテストピースを焼いて(1枚目よりも長丁場になったので…)やはり気になってランプハウスの蓋を開けてみると、多階調フィルターの枠が 見事に 電球の熱にやられていた…。