2013年1月10日木曜日

定着液で締まる


 実は、自分は 暗室を持たないので、プリントを制作するのは 必ず夜更けの作業になる。(ダークカーテンすら付いてない)

 特に 暗室作業について 一から人に教わった訳でも無くて かつて写真部に在籍していた訳でも無い。

 我流で やって来たので、中には 僕だけの習慣(当たり前の事柄)に成っていて、他の人からすれば 奇異に映る事も 有るかも知れない。

 その一つが、プリントを しっかり停止浴させ(連続攪拌!)、定着液の中にプリントを放り込んで、20秒位したら(そこまでは、連続攪拌!)部屋の電気を点けて 残りの時間は 明室で定着作業を 続ける(ここからも連続攪拌!)というもの。

 だが、自分は 実は この作業(体験)は、非常に 大切な事だと思っている。


 定着液の中に印画紙を 泳がしていると、徐々に 印画が 引き締まっていき、最終的に 全体の濃度も若干 濃くなる(黒が締まる)のが判る。(明室でないと 判らないと思う。多階調紙などの セーフライトの許では、暗すぎて 判らないと思う)

 僕の話は、バライタ紙を 前提にしているけれど、レジンコート紙でも、最初の状態が 記憶出来ていれば、その 若干の変化に 気が付くと思う。

 生意気な事を 云うようだけれど、日頃、印画の描写の 硬い柔らかいという事が 判らないという人は、一度 印画の締まっていくのを 観察するといいと思う。

 ただ、これは 目を養うという事で、印画紙の 3号→硬い、2号→柔らかいの差とは、その幅も 性質も違うので  注意して下さい。

 そもそも、定着液に浸した後 いきなり明室になどして大丈夫なのか?という人は、アサヒカメラに その昔 連載された 中川一夫さんの 暗室不要論を 御覧になってみて下さい。(その記事の中でも 触れられていますが、本来しっかり停止出来ていれば、定着液に浸ける時に 明室にして構わない。)

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