2014年6月16日月曜日

はじめての皿現像

   久々の土日休みだったので、去年 撮影して ホルダーの中にそのままになっていたシートフィルムを現像する事にした。

   かなりの枚数の未現像フィルムが有るのだが、JOBOドラムに詰めて 5枚ずつ現像していたら 手間が掛かり過ぎて 気が遠くなりそうだし、以前から 自分もしっかりした暗室を持って 皿現像出来たら シートフィルムの現像も 手っ取り早いのにな…と 思っていた。

   そこで、夜が更けるのを待って お座敷暗室で 皿現像してみる事にした。

   チョッと手頃なサイズの写真用のバットが無かったので、現像液は D76のストックを 小四切サイズのバットに 2リットル流し込んだ。

   本当は 8×10用のバットが手頃だとは思っていたのだけれど、普段 使う機会が無いので持っていなかった。

   キャビネ用のプラスチックバットを1枚 買ってあったのだけれど、液中で フィルムを くゆらせるのに 4×5に対して このサイズでは少々手狭な感じがしたので、小四切サイズでは 少し大き過ぎる気もしたが、仕方が無いので 今回は我慢した。

   やってみた感じとしては、やはり8×10サイズの方が 手頃だと思うけれど、余裕を持ったサイズのバットでやって良かった。

   以前どこかで読んだ記事で、あまり余裕の無いサイズで現像すると、液を循環させるためにバットを揺らしても縁の付近は はね返りにより液の入れ替わりが早いが、中心部は それより応答が遅れるので 積み重なると現像ムラを生ずると云う様な事が書いてあった気がする。(もっとも、4×5程度のサイズではなくて 8×10クラスのもっと面積の有るシートフィルムの話だったかも知れないが…)

   バットのサイズが大きいと、バット自身を揺すらなくても、液をタップリと余裕を持った深さに張っておけば、フィルムを手に挟んで 液の中でくゆらせる事も出来る その点に関しては 本当に大きいサイズで現像してみて正解だと思った。

   一方で、現像の停止は、一度にドボンと停止液に浸けてしまえれば、後の攪拌は それ程シビアになる必要は無いと思っていたので、キャビネサイズの写真用のバットを使う事にした。




 
  上の写真は シートフィルムの現像を済ませて 停止液の入ったバットに浸して 現像を完全に停止させて 部屋の明かりを点けて明室にしたところ。

   よって、まだ定着は済ませていない状態なので、フィルムは素抜けになっていなくて 乳剤が残ったままの状態だ。

   後になって思うと、薄手のゴム手袋か何かをつけて作業すれば良かったのかもしれないが、ヌルヌルの現像液から 停止液の中に 素手でフィルムを浸けて 瞬時に中和されてヌルヌル感が無くなるのを肌で感じるのも 悪くないものだ。

   フィルムを巻き上げて カメラのシャッターを切るのも心地良いが、フィルムの現像を通して水と触れ合うのも心地良い。

   現像と停止は 写真用のバットを使ったので 底にカマボコ型の凹み(溝)が有り フィルムが底に着いても その凹みに指を滑らせれば 簡単に取り出す事が出来る。

   本当は 慣れれば「トランプ現像」と云って 重ねたカードを切る様に 一つのバットで 順繰り順繰り面倒を見て 何枚か同時に 現像出来る様になるらしいが、それは もっと数をこなして度胸がついて来てからにしようと思う。

    その後の定着は 大きいカップの様な容器に ひたひたに定着液を満たして なるべく定着液に触れる事の無い様にして フィルムを出し入れして済ませた。

   いつもそうなのだが、バライタ紙を あんなに念入りに 時間を掛けて水洗いしている事を考えると 定着液は 決して安易に 素手で触れる様なシロモノでは無いという感覚が有る。チョッと触れただけで 角質の中まで しっかり浸透していそうだ…。

   その後、定着を終えて 水洗促進剤の中に浸した後 また素手で挟んで一枚ずつ水洗した。




   正直云って、以外に簡単なので拍子抜けしてしまったのと(現像ムラは起きるかも知れないと思っていた)、夜暗くなってからしか出来ないという時間的な制約は有るが、JOBOドラムで現像するよりも段取りが少なく ホルダーから取り出して好きな枚数だけ現像出来るのが ものぐさな自分の性分に有っている気がした。

  ただ、今はもう6月 夏も近く 水道の蛇口から出た水の水温は 24℃も有る。まだ これ位なら致し方無し…としているが、そのうちスグに水温調節に追われる季節がやって来そうだ…。



   










0 件のコメント:

コメントを投稿