2013年5月5日日曜日

2013.05.05. プリント


 今のLED光源パネルでも焼けそうなネガを 引続きプリントしてみることに…







 明らかに focomat Ⅱcで引伸ばしていた時とは トーンが違う。

 これが散光式ということなのだろう。

 今回 自分の手持ちのネガの殆どは 軟調になり過ぎて上手く焼けなかったが、引伸機のタイプが 散光式に変わったので そもそも同じネガであっても 今までより軟らかい印画になってしまうという事なのだろう。

 ネット上のどこかの情報なので うろ覚えなのだが、Kodakのフィルムのデータシートの現像時間は 散光式の引伸機でプリントするために適したネガ濃度が得られる値だと 且つて見た記憶が有る。

 今回 以前にfocomat Ⅱcで焼いていた頃には、覆い焼きを駆使せねばモノにならないと思われた様なネガでも、少々の覆い焼きで ある程度モノになってしまうのには 正直驚いた。

 今、本当に自分で手にしてみて(所有して)実際に使ってみて 本などに書かれている 散光式の特徴、独特のトーンというのを 身をもって感じている。

 その違いは 今のところ 僕にとっては これもよく本などに書かれている事だが、一概にどちらがいいとは 簡単に言い切れない。それぞれに良さが有る。

 ただ 結局 世の中 何事においてもそうなのだろうが、僕は やはり最終的には何でも自分ひとりでやって見なければダメだと思っている。今回の引伸機の方式の違いについても 自分でやっていれば 先達が書き残して下さっていることも、言葉では上手く言い表せないような違いも 自ずと理解する事が出来る。

 でも、いずれ近いうちに 集散光式と散光式の違いについて感じた事を 自分なりの言葉で綴ってみようと思っている。上手く書き表せないし、上手くは伝わらないかも知れないが…(ただ 上のiPhoneで撮ったプリントの写真には 一部その片鱗を覗かせていると思われる部分も有るので 自分は…という方は 注意して観て欲しい)。








こいつも 焼いてみたけど…ちょっと浅いかなぁ…



 もちろん ベタ焼きは綺麗だし、8×10位のネガサイズになれば ベタオンリーでもいいかもしれないけど、やっぱり引伸ばして サイズが大きくなるとベタ焼きとは 印象が違うなぁ… 。

 僕は実際にその場所に立って撮影しているので、そのスペースを体感しているからかも知れないけど、ベタ焼きや8×10に伸ばしていた時は 完全に客観視というか カタログ冊子の写真を見ている様な感じだったけれど、 11×14位になると この時はこんな光だったなぁ…そしてその光ではここはこんな感じに写真上に再現されるのか…とか撮影していた時と今プリントを見ている自分が 時間を行き来している と云うか プリントに入り込んでいる自分に気付く。

 
 もっとも これらは建築を撮った写真で ただ単に ようやくこのサイズになって その塔なりスペースの スケールを感じるようなサイズにようやくなった…というだけのことかも知れない。

 でも 今日の僕は、引伸ばすのも有りだな…引伸ばして新たに感じられるものがあるなら 引伸ばす事 その技術を磨く事にも意味がある…と感じた。

 
 いずれ 気に入ったものは さらに上のサイズに焼いてみようと思う。 さらに上のサイズのプリントには さらに自分が入り込めるような錯覚を感じ、新たなスケール感を感ずるのかも知れない。

 
 実際、3月の二川さんの写真展でも、確か滋賀県の民家を写した写真だったと思うが(そのコマは恐らく 三脚据えてカッチリ撮られた様なモノではなく、半ばスナップの様な感じで捉えられたモノだったが)、いま自分がこの写真を観て得られた感覚(スケール感)は、このサイズ(かなり大きい)で プリントされていなければ 得られなかったろう…と明確に思わせるモノが有った。

 普段 自分は比較的プリントに近寄って凝視してしまうが、(その人がどの様にフィルム現像して それはどんな粒状をしているか、そして どの程度シャープな印画が出来ているかに興味が有るので…もっとも引いて観てみる事も忘れないように心掛けているが…)その時の写真は しっかり引いて観た。これくらいの鑑賞距離をとって観たときに得られるスケール感が 実際の撮影された時の感じに近いのでは…そんな事を感じ 幾度と無く 近寄ったり 引いたりして観てみた。本当にその写真が 展示されていた中では カッチリ撮られた様な感じではなく スナップ的に感じたので 自分にとっては意外なかんじだった。

 
 明らかに 広角レンズで撮られたようなモノではないので、撮ったレンズの焦点距離というのも もしかしたら 鑑賞距離に関わってくるものなのだろうか…

  







 ここのところ プリントするのも億劫になって しばらく停滞していたが、調子が上がって テストピースも本来の自分らしくなって来た。

 自分で日々プリントされてる方の中には、同じような事を感ずる方もおられるかも知れないが、一度 面倒な気持ちが芽生えてしまうと 段々億劫になってしまって 元のコンディション(モチベーション)に戻すのは大変な事だ。









先にも書いたが、この塔の写真のトーンなど 今まで経験した事の無い感じだ…







こいつは やっぱ今の ブルーのLEDオンリーのシステムじゃダメだな…





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